『Execute 実行する』マンガ定年後入門①
前回の『Execute 実行する』に続き、今回は、「マンガ定年後入門」を
2回に渡ってご紹介したいと思います。
概略にてのご紹介となりますので、詳細等々は、ご購読にてお願い
致します。
「人生100年時代の幸せなセカンドライフをつくる!」のタイトルと
なりますので、少しでもお役に立てれば幸いです。
2023年1月14日
株式会社シニアイノベーション
代表取締役 齊藤 弘美
日経ムック
マンガ定年後入門
2019年(令和元年)8月28日 1版1刷
人生100年時代の幸せなセカンドライフをつくる!
<第1章で浮上したリスク(気づき)とは?>
定年後の時間は、
男性が11万時間、
女性が13万時間もある
※ 活動時間を1日12時間と仮定
Check List
あなたは大丈夫?
第1章のリスク(気づき)に対処するには?
□ 長寿に備えた生活設計をしつつ、健康寿命を延ばす。
□ セカンドライフを豊かにする3要素を知り、バランスを取る。
□ 将来のリスクに備えて定年前後からアクションを起こす。
Chapter-1
1. 寿命は想定以上に長く、健康寿命は意外に短い。
厚生労働省「平成29年 簡易生命表」から割り出した現在55歳の方の
平均寿命は、男性55歳の方の平均寿命は男性83.1歳、女性88.6歳。
男性は3.5歳、女性に至っては8.1歳もの〝誤差〟があります。
前述の現在55歳の方の平均寿命を基に計算すると、定年を迎える60歳
以降の時間は男性約11万時間、女性約13万時間(活動時間を1日12時間と
仮定)。新卒で入社してから55歳までの会社員人生が約14万時間です
から、相当長い時間です。
平均寿命に対し、健康面で日常生活に制限のない期間のことを「健康
寿命」と言います。
前述のアンケートで、50代の方にご自分の健康寿命についても予想
していただいたところ、平均値は男性75.4歳、女性76.1歳でした。
ちなみに、厚生労働省「厚生科学審議会(健康日本21<第二次>推進
専門委員会)」資料による実際の健康寿命の平均値は、男性72.1歳、
女性74.8歳。こちらは男性が3.3歳、女性が1.3歳、予想よりも短く
なっています。つまり、人間としての寿命は想定以上に長い反面、
健康寿命は期待するほど長くないということです。
2. セカンドライフの3要素は、① 健康、② お金 ③ 生きがい
平均寿命と健康寿命を比べると、男女ともに10年以上の健康とは言え
ない期間があります。今から健康に配慮して、この期間をなるべく短く
したいものです。
男女ともに有効な対策は、「一に運動、二に食事、三が薬」ですが、
現実には「薬」頼りの方が多いようです。
忙しい中でも適度な「運動」とバランスの取れた「食事」に配慮して
いくことが、健康寿命を延ばすことにつながります。
■ 図表1-2 セカンドライフの3つの要素
① 健康—男女差を意識した健康づくりで、健康寿命を延ばす。
② お金—不安を〝見える化〟して、今から対策を練っておく。
③ 生きがい—現役のうちから毎日できる生きがいを見つけておく。
3. 定年前後のアクションが老後の幸せを大きく左右する。
充実したセカンドライフを送るためには、〝一定の資産〟を確保した
上で、心豊かな日々を過ごせる仕組みづくりが大切になります。
ゆとりある老後を送るためには相応の自助努力が必要になるでしょう。
幸い、今は老後資産づくりに適した税制優遇措置のある積み立て投資の
制度なども用意されています。
<第2章で浮上したリスク(気づき)とは?>
準備不足のまま老後を迎えると、
想定外の事態で家計の危機を
招く可能性が
Check List
あなたは大丈夫?
第2章のリスク(気づき)に対処するには?
□ 自分や妻が、何歳から、いくらくらい年金をもらえるかを知っておく。
□ 定年前後に発生する出費や収入源などを把握し、対策を練る。
□ 退職金の金額を算出し、有利な受け取り方を検討する。
Chapter-2
1. 8割以上の人が定年後も会社に残っている。
2. 定年後、収入は大幅ダウンする。
3. わが家の年金はどれくらいもらえるか?
4. 自分や妻は何歳から年金を受け取れる?
5. 60歳以降も厚生年金に加入する3つのメリット
■ 図表2-5 60歳以降も厚生年金に加入することの3つのメリット
① 65歳からの年金額が多くなる—保険料を支払った分が将来の年金額に
反映される。
② 「経過的加算」がアップする—一定の条件に該当する人は年金額が
大きく増える可能性が。
③ 妻の保険料負担が発生しない—妻は引き続き「第3号被保険者」隣、
保険料を払わずにすむ。
6. 退職金はいくらもらえるか? 受け取り方にも注意が必要。
退職金を受け取る際は、通常は一時金、年金、一時金・年金併用など
いくつかの方法から受け取り方を選択できます。受け取り方によって
課税方法が変わるため、自分にとってはどれが有利になるかを比較・
検討しましょう。
専門家の助言をあおぐのも一法です。
一時金で受け取る場合は「退職所得」扱いとなり、勤続38年の方なら
2060万円まで非課税となります。退職所得には社会保険料もかかり
ません。
年金で受け取る場合は企業や企業年金基金が引き続き原資の運用を
続けるため、トータルの受取額は一時金よりも多くなります。
半面、こちらは「雑所得」扱いで公的年金や確定拠出金(DC)と合わ
せて計算されるため、とりわけ公的年金の受給が始まる65歳以降は、
所得が増えて税金や社会保険料(国民健康保険料、介護保険料)の負担が
重くなってしまう可能性があり、注意が必要です。
7. 〝退職即貧乏〟にならないために知っておきたいこと。
この続きは、次回に。