『成しとげる力』㉘
○ 人生というドラマを悔いなく生きるために
考えみれば、会社経営も人生もまたドラマである。それぞれの人が、
それぞれの場面で与えられた役割を演じる。悲しいときには心から泣き、
うれしいときにはともに手をとって喜び、楽しいときには大口を開けて
笑い転げる。そんな「喜・怒・哀・楽」を共有してこそ、感動的な
ドラマをつくり上げていくことができるのだ。
この年になって同窓会などに出ると、私のほかのほとんどが職業人生を
終えてリタイアした人たちばかりである。そのほとんどの人の口から
聞かされるのが、「自分の人生、こんなはずではなかった」という
後悔の言葉である。
これまでさまざまな人の声を聞いてきたが、百人いれば九十九人、
ほぼ全員がそのようにいう。「自分の人生はいい人生だった。
いっさい悔いはない」と自信を持って言える人は、一人いるかどうかだ。
その次には、「永守、お前はいいな」と来るのがつねである。
とくによく聞くのがお金のことである。若いときは「自分は清貧の人生を
貫くのだ」といって粋がるのもよいが、年をとってから後悔するぐらい
なら、しっかりと悔いのない人生を送るのが大切なことである。
いまからでも取り戻せることであれば、後悔はしないだろう。
しかし、何十年も仕事をしてきて、職業人生が終わりを告げたあとに、
「若いときに、もっとこんな仕事に挑戦しておけばよかった」「こんな
ふうに生きてくればよかった」といくらいってみてもあとの祭りで、
悔いが残るだけである。
いかに悔いのない人生を送るか—-そのためには絶対に実現したいと
いう夢や希望をもち、これだけは成しとげるという気概と執念をもって
日々生きていくことだ。仕事の話だけではない、自分の人生をいかに
成功させるかである。
それは、人生というドラマを自らがいかに演出し、感動的なものにして
いくかということでもある。
● 清貧
貧乏だが、心が清らかで行ないが潔白であること。余分を求めず、
貧乏に安んじていること。
● 気概
困難にくじけない強い意志・気性。「先駆者の―を示す」「―のある人」
私見
今回で、「成しとげる力」のご紹介は、終了となります。
私自身が読んで、感銘を受けた箇所をピックアップして「代表のブログ」
でご紹介させていただきました。
余談ですが、私が社会人時代によく回りから言われた事は、「実年齢
よりも若いですね」という事です。
内面、嬉しい事ですが、良くよく考えてみると、「夢」を持ち続ける事、
「夢」に向かって人生を歩んでいく、ことが若く見えるのではないかと、
思っています。何かしらの「夢」を抱くことによって、人生にはりが
でき、充実した日々を過ごすことが大事ではないかと感じています。
是非、「夢」をもっていただきたいと思います。
書籍「成しとげる力」、是非、ご購読の上、読んでいただきたいと
思います。
人生の指針になると思います。
2023年3月5日
株式会社シニアイノベーション
代表取締役 齊藤 弘美