「健康を考える」-「三世帯家族」を考える
2023年11月20日日経新聞「チャートは語る」のタイトルで記事が
掲載されておりました。
「健康を考える」ことは、「長生き」「一人暮らし」等々、「老後を
考える」ことにも繋がります。
この記事の一部、抜粋でご紹介致します。
詳細は、「日経電子版」でご覧下さい。
高齢独身女性、細る収入
死別の3割超は貧困 男性との賃金差も響く
2023年11月19日 2:00 [会員限定記事]
年を取って一人暮らしになる女性が増えている。死別や離婚で独身に
戻る75歳以上の層が人口に占める割合は2040年に7.4%に達する見通
しだ。死別の場合、収入は遺族年金頼みになりがちで相対的貧困率
(総合2面きょうのことば)は3割に達する。経済的な支えになる
子どもとの同居も減っている。孤立が健康をむしばみ、介護など
社会保障の負担が膨らむ懸念もある。
「家はあるし、昔買った服を大切に着ているからお金がな…
上記以外の記事を抜粋すると、
○ 老境に入って一人暮らしになるのは女性が多い。寿命の性差や
夫婦の年齢差があるためだ。さらに社会全体の高齢化が拍車を
かける。
○ 国立社会保障・人口問題研究所(社人研)の推計によると、死別や
離婚で独身になる75歳以上の女性は30年までの10年間で130万人
増え、817万人に達する。この年代に占める比率は6割に及び、
男性の2割を大きく上回る。
○ ほとんどの場合、遺族年金が収入の柱になる。厚生年金だと報酬
比例部分の支給は4分の3。厚生労働省によると平均月額8万2千円
程度。月々の収入が生活保護の水準を下回る人も多い。
○ 子どもと同居している65歳以上の人の割合は22年に34%と、30
年間で23ポイントも下がった。一人暮らしの割合は12%から22%
に上がった。
○ 非正規雇用が広がり、親族でも若い層のほうが経済力が低い場合も
ある。団塊ジュニアやそれに続くのは就職氷河期の世代だ。
むしろ子どもが親の年金に頼るようなケースが増えることも考え
られる。
○ 貧困は負の連鎖を招きかねない。食事をきちんととれずに栄養不足
になったり、外出の機会が減って体力の衰えに拍車がかかったり
する。健康が悪化すれば、介護費の増大につながる懸念もある。
○ 生活保護に頼らず節約で切り詰めて暮らしている人も少なくない。
都立大の阿部教授は「政策の焦点が当たっていない」と指摘する。
「住居の確保、介護や医療といった最低限の生活を守る社会の
仕組みを整えることが次善のさく」と提言する。
○ 高リスクの不遇の層が将来さらに拡大すれば、社会経済の活力は
そがれる。ニッセイ基礎研究所の坊美生子准主任研究員は「40
代後半から50代の男女の賃金格差自体を縮めていくことが重要
だ」と、女性の所得を現代時代から高めていくための環境整備を
訴える。
○ 死別や離婚で独身になるのは女性が多い(厚生労働省の2022年調査)
65〜69歳 女性約100万人
70〜74歳 女性約160万人
75〜79歳 女性約165万人
80〜84歳 女性約180万人
85歳〜 女性約290万人
私の故郷-秋田県横手市(旧平鹿郡大雄村)は、長男が跡を継ぐことが
当たり前でした。
従って、父母と長男夫婦、孫たちと暮らしておりました。それが当た
り前であると思っています。また、相続についても、親の面倒を見る
条件で、相続放棄を早々に行いました。
私と弟は、故郷から東京に出てきて、就職、結婚、子ども誕生、住宅
購入、そして定年退職という経過を辿っています。これも当たり前
でした。私と弟は、東京にでて、そのような経過を辿るように育て
られましたし、教育されてきました。
このような当たり前-跡を継ぐ(土地や建物等)という風習があれば、
子どもが親の面倒(老後も含め)を見るため、一人暮らしや貧困などは、
減少するでしょう。また、独身の場合でも、「同居支援」を施策する
ことで解決できると思います。要は、「子どもが親の面倒を見る」
という施策を推進することがより、わかりやすくて良いのではない
でしょうか。
「養護施設」「グループホーム」等をモデルに、「入居は血縁関係
であること」が条件であれば、人単位ではなく、家族単位の集合体
が可能ではあれば、より良いのではないでしょう。
そうすることで、「空き家」も少なくなり、「空き家」の新活用にも
繋がると思います。
残念ながら、私は「三世帯家族」ではありません。
2023年11月27日
株式会社シニアイノベーション
代表取締役 齊藤 弘美