「健康を考える」-日経新聞「シニアサポーター」記事
2024年1月17日日経新聞「シニアサポーター」に「認知症の予防につながる生活習慣」の記事が
掲載されておりました。
私は、「認知症」という言葉に大変、敏感です。ついては、記事内容を熟読しながら、インター
ネットでいろいろと検索をして見ました。
認知症の予防につながる生活習慣は
適度な休息、脳の疲労防ぐ 運動や食事で「栄養」摂取
2024年1月17日 14:30 [会員限定記事]
アルツハイマー病治療薬が昨年12月登場しました。認知症のメカニズムはまだ十分に分かって
いないそうですが、発症予防には食生活や運動などの生活習慣や、脳を疲れさせない工夫が
重要とも聞きました。どんなことに注意すればいいでしょうか。
□ 使い方を切り替え
脳神経外科医で、脳の働きを長持ちさせる「脳寿命」の研究で知られる東千葉メディカルセンタ
ーの岩立康男センター長によると、脳は他の臓器と比べて老化が進みやす…
詳細は、日経電信版でご覧下さい。
サブタイトルは、「適度な休息、脳の疲労防ぐ」、〝「運動や食事で「栄養」摂取〟
記事の内容を箇条書きにて、私見でご紹介致します。
□ 東千葉メディカルセンターの岩立康雄センター長
○ 使い方を切り替え
・脳は他の臓器と比べて老化が進みやすいため、疲れすぎないよういたわりながら使うのが
大切だ。
・脳神経細胞(ニューロン)は一部を除いて、一度できると再生することがない。
・一般の細胞と比べてたくさんのエネルギーを使うため、廊下の原因となる酸化ストレスが
たまりやすい。
・脳の細胞には老廃物やアルツハイマー病の原因物質とされるアミロイドベータなどの変性
タンパク質も蓄積しやすい。
・脳にダメージをためないコツは、仕事や勉強などで脳を集中的に使う時間と「ぼーっとする」
時間を意識的に切り替えること。これは脳内の「集中系ネットワーク」と「分散系ネットワー
ク」をそれぞれ働かせることに相当するという。
・分散系ネットワークの中心である「デフォルト・モード・ネットワーク」 (DMN)が働いている
とき、脳は記憶を整理・統合する作業をしている。DMNが顕著に働くのは睡眠中だが、同様の
状態を集中的に脳を使った後に作り出すことで、脳の働き過ぎを回避できるというわけである。
・分散系モードではボーッとするのもいいが、「集中時とは違うことをする」(岩立さん)ことで、
より効果的に脳の使い方を切り替えられる。散歩をしたり入浴したり。音楽やゲームも集中
せずに楽しむものがいいという。自身の生活のパターンやリズムに合わせ脳の使い方を工夫
したい。
○ 運動で海馬の血流増加
・運動が認知症予防に有効なことは定説になっている。
・岩立さんによると、運動は主に3つの経路で脳の健康実現につながる。
1. 運動に伴い筋肉から脳細胞を保護する物質が分泌される。これが脳に到達すると、脳の栄養分
といわれる「BDNF(脳由来神経栄養因子)」などの分泌を促す。
2. 運動によって、「喜び」や「うれしさ」といった前向きの感情が強まる。こうした感情に関連
した脳部位の血流が適度な運動によって約3割増えたという研究がある。
3. 記憶をつかさどる海馬への作用。運動によってヒトの海馬の血流が増加することが確認されて
おり、動物実験では運動で海馬の神経細胞が増え、記憶力が向上することが示されている。
○ 寝不足で高リスク
1. 食生活の面では、不飽和脂肪酸を含むオリーブオイルを使う「地中海食」とよばれる地中海
沿岸の伝統食が、心疾患などとともに認知症予防の効果があるとされている。
2. 青魚に豊富なドコサヘキサエン酸(DHA)など「オメガ3系脂肪酸」を配合したサプリメントも
「脳の健康対策」をうたって販売されている。
3. 白カビチーズのカマンベールチーズを食べると、体内でBDNFが増えるという研究が注目され
ている。
4. 桜美林大学や明治などの研究グループが、軽度認知障害(MCI)の高齢者で効果を確認。
本来は運動を通じて増えるとされるBDNFが、食事によって補える可能性が出てきた。
5. 脳の健康には、十分な睡眠も不可欠だ。九大久山町研究では、1日の睡眠時間が5〜7時間未満の
人々と比べ、5時間未満の人の認知症リスクは2.6倍に上がった。アミロイドベータは夜間の睡眠
中に脳から排出される。寝不足はその蓄積を招くとみられている。一方で睡眠時間が10時間以
上の人の認知症リスクも2.2倍になっており、寝過ぎも良くないようだ。
6. 運動や食生活、睡眠のとり方などが脳の健康にどう影響するのか、近年の研究を通じてエビデ
ンスが積みあがりつつある。日々の行動が脳にもたらす結果をイメージしやすくなったことで
生活習慣の改善にも身が入るのではないだろうか。
(編集委員 吉川和輝)
□ 分散系と集中系をバランスよく使う(※ 図は省略致します)
分散系 ↔️ 集中系
抑制し合う
○ 分散系
活動例
・ぼーっとする
・景色を眺める・散歩
・過去の記憶を思い返す
・入浴
・レム睡眠の状態
・単純作業
○ 集中系
活動例
・課題をこなす・深い思考
・好きなことに熱中
・読書
・運動
・好きな音楽を聴く
・オンラインゲームを聴く
(岩立康雄氏の資料を一部改編)
□ 1日の睡眠時間と認知症発症の関係(※ 図は省略致します)
参照群(5〜7時間未満)とのリスク比較
・5時間未満 2.6%
・5〜7時間未満 1.0%
・7〜8時間未満 1.1% ※ 数字は、私が予想しました。
・8〜10時間未満 1.6% ※ 数字は、私が予想しました。
・10時間未満 2.2%
(注)5〜7時間未満を1として指数化 (出所) 九州大学の疫学調査「久山町研究」から
やはり、「適度な運動」「バランスのとれた食事」「適度な睡眠」「ストレス解消」がキーワー
ドのように感じます。いろいろなテーマ-生活習慣病・認知症予防・メンタルヘルス等々に、共通
しています。
2024年1月22日
株式会社シニアイノベーション
代表取締役 齊藤 弘美