シニアアカデミー「レディス&ジェントルマン」世田谷校㉕
2024年5月23日読売新聞「解説 ■ 年金モデル見直し」の記事が掲載されておりました。
私は、この記事を拝見し、大変、良いことだと思います。
同様に、住宅を購入する際には、「夫婦+子供2人」を想定して、広さ、間取り等々を
検討致します。しかし、「少子高齢化」の影響で、モデル世帯も「夫婦」「夫婦+子供
1人」「老夫婦」等に柔軟に対応したシミュレーションをすべきであると思います。
そのためか、「平家住宅」にニーズが高まっているとのこと。
それでは、インターネットで、読売新聞オンラインより記事を一部抜粋にてご紹介致します。
年金モデル見直し 働き方・家族 多様化を反映
2024/05/23 05:00
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厚生労働省は公的年金の標準的な支給額を示す「モデル世帯」を見直す検討に入った。
現在は「サラリーマンの夫と専業主婦」の世帯のみだが、共働きや単身ごとに複数案を
追加する方向だ。働き方の多様化や未婚化など家族形態の変化に合わせ、受け取れる
年金額をイメージしやすくすることで年金制度の理解につなげる狙いがある。
(政治部 荒木香苗)
※ 新聞では、図があるのですが、省略致します。
私が図の内容を抜粋にてご紹介致します。
✳️ 共働きと専業主婦世帯数の推移(罪が64歳以下の世帯)
・ 2011年は岩手、宮城、福島各県を除く
・ 家族構成 「夫婦と子供」 1985年40%→2020年25%→15%減
「単身」 1985年20.8%→2020年38%→17.2%増
・ 共働き 1985年718万世帯→2022年1191万世帯→473万世帯増
専業主婦 1985年936万世帯→2022年430万世帯→596万世帯減
年金額は物価や賃金の変動に伴い4月に改定されるが、世帯構成や現役時代の収入に
よって受給額が異なる。このため厚労省は例年1月に「平均的な収入で40年間働いた
サラリーマンの夫と専業主婦だった妻」を「モデル世帯」として翌年度の支給額を
示してきた。
厚労省が13日の社会保障審議会(厚労相の諮問機関)の年金部会に計25パターンを
示した。共働きや単身ごとに正社員だけでなく、短時間労働者(パート従業員や
アルバイト)など就業形態を細分化したほか、収入も男女別に平均収入の0.75~
1.25倍の幅を持たせた。2024年度の水準に当てはめると、今の「モデル世帯」は
月23万483円を受け取れるが、夫婦ともに平均収入の共働きでは月29万4977円、
平均収入の1.25倍の単身サラリーマンなら月18万6104円を受け取れる計算だ。
年金給付水準の指標となるモデル世帯を見直す背景には、働き方や世帯構成の多様化が
ある。「サラリーマンと専業主婦」をモデル世帯としたのは、「夫が働いて妻は家庭を
守る」という意識がまだ強かった1986年に遡る。妻は夫に扶養される前提で、保険料を
納めなくても国民年金を受け取ることができる「第3号被保険者」との想定だ。
実際、妻が64歳以下の世帯では、85年に夫だけが働く専業主婦世帯が936万世帯だった
一方、共働きは718万世帯だった。これが96年に専業主婦世帯が少数派に転じると、
2022年には共働きが1191万世帯に増え、430万世帯の専業主婦世帯を大きく上回った。
85年に20.82%だった単身世帯も2020年には38.0%に増加した。
モデル世帯は本来、将来の年金額が現役世代の所得の何割に相当するかを示す所得代替
率を算出するためのものだ。少子高齢化を反映し給付水準を下げる「マクロ経済スライ
ド」が導入された04年の制度改正で50%を割らないように規定され、給付水準の「物
差し」として重要な役割を担う。
厚労省は今回の見直しでモデル世帯を追加したとしても「サラリーマンと専業主婦」で
所得代替率を計算する方針だ。所得代替率の減少率は幅広い世代で同じ傾向となるほか、
「ライフスタイルに応じた給付水準を示し、制度の理解につなげる」(武見厚労相)
ことを重視しているためだが、生活実態に即した試算を求める声も高まりそうだ。
詳細は、読売新聞オンラインでご覧下さい。
私は、「代表のブログ」でも再三、述べておりますが、できるなら「年金」は支払わず、
独自で貯金し、将来に備えた方が良いと考えます。
例えば、月額給与が40万円の場合、厚生年金は75,030 円(自己負担額37,515円+事業主
負担額37,515円)となります。
月額給与が40年間40万円と想定した場合の自己負担額は、下記の通りです。
なお、別途、同額が事業主負担額となります。
1. 自己負担額37,515円×12ケ月×40年間=18,007,200円となります。
2. 事業主負担額37,515円×12ケ月×40年間=18,007,200円となります。
合計 36,014,400円が、「総額厚生年金支払額」となります。
従って、最低でも自己負担額約1,800万円は、65歳以降からの年金として受給できれば
良いという考え方です。
例えば、男性の平均寿命は、81.05歳(2022年)となります。
自己負担額1,800万円÷(81.5-65.0)年÷12ケ月=月額約90,909円
年間約109.1万円、16.5年間で約1,800万円となります。
この金額以上の方は、自己負担額を回収しつつ、事業主負担額の恩恵を受けていると
解釈して下さい。
次に、男性の健康寿命は、72.68歳(2019年)となります。
自己負担額1,800万円÷(72.68-65.0)年÷12ケ月=月額約195,313円
年間約234.4万円、7.68年間で約1,800万円となります。
この金額以上の方は、自己負担額を回収しつつ、事業主負担額の恩恵を受けていると
解釈して下さい。
以上より、少しでも長生きすることで、自己負担額は回収でき、かつ、別途、事業主
負担額が加算されるわけですので、「徳」となります。
□ 夫婦2人の年金受給額は平均いくらですか?
例として国民年金(老齢基礎年金)を満額で受給する場合、月6万6250円、厚生年金の
受給額は老齢基礎年金を含む夫婦2人分の標準的な受給額は月22万4482円です。
2024/03/06
□ 月収40万の厚生年金はいくらですか?
日本年金機構によると、月収40万円の標準報酬月額は、41万円です。
厚生年金は、標準報酬月額に18.3%をかけた金額を会社と従業員で折半して支払う
ため、従業員の支払い金額は月々3万7515円になり、年間だと45万180円です。
2023/12/23
□ 月収30万で厚生年金はいくらもらえる?
2019年の国民年金の支給額は78万100円(満額)ですので、平均標準報酬が30万円の
人の場合(年収360万円相当)は、厚生年金と国民年金を合わせて156万9,364円(1カ
月あたり約13万円)を受け取れる見込みとなります。
□ 厚生年金は毎月いくら引かれます?
厚生年金の保険料は、毎月の給与と賞与にそれぞれ保険料率をかけて算出します。
保険料率は段階的に引き上げられていましたが、2017年9月を最後に引き上げが終了
しました。これに伴い、現在では18.3%に固定されています。2024/03/27
□ 年収400万で厚生年金を月いくらもらえる?
年収400万円だと報酬月額は21等級で34万円であるため、老齢基礎年金の受給額は
「34万円×5.481÷1000×480ヶ月」でおよそ89万4500円になります。
老齢基礎年金額と老齢厚生年金額を合わせるとおよそ168万9500円、月あたり約14万
800円が年金受給額になります。2024/02/13
世の中が、現状のままで推移するのであれば、「年金」は支払い続けていくべきだと
思います。それも「事業主負担分」を加えた「厚生年金」であれば、より安心である
と思います。しかし、今後とも「少子高齢化」に伴い、「社会保険料」が上がり、
支払者が年金受給できる時代に果たして、「自己負担額」を回収できるのかは、不透明
です。
最低限、「自己負担額」が回収でき、かつ、「事業主負担額」の恩恵が受けられると
確信できるならば、厚生年金は、払い続けるべきだと考えます。
この頃、Yahooニュースを見ていると、「年金受給」が減額された、「遺族年金」が
受給できない、「加給年金」が受給できのか、等々のQ&Aが掲載されております。
どのようなケースであれ、自分自身が支払った自己負担額だけは最低限度、受給できる
施策が望ましいと思います。
2024年5月30日
シニアアカデミー 「レディス&ジェントルマン」
事務局長 齊藤 弘美