書籍「成功はゴミ箱の中に」レイ・クロック自伝を読んで ③
第十五章 球団買収
客はお金を払った分だけ品質のある商品を受けるべきだ。「選手は応援している客に
対して最高のパフォーマンスをしなければならない」と公言した最初のオーナーは私だ
第十六章 やり遂げろ
この世界で継続ほど価値のあるものはない。才能は違う。天才も違う。教育も違う。
信念と継続だけが全能である
□ マクドナルドにおいての個人の成功物語とは、決して教育ではない。信念だ。
これは私のお気に入りの説教へと続く。
□ やり遂げろ—この世界で継続ほど価値のあるものはない。才能は違う—-才能が
あっても失敗している人はたくさんいる。天才も違う—恵まれなかった天才は
ことわざになるほどこの世にいる。教育も違う—世界には教育を受けた落伍者が
あふれている。信念と継続だけが全能である。
これがマクドナルドのハンバーガーレストランを四○○○店建てた精神なのだ。
□ 今のアメリカの若者には、仕事を楽しむ方法を学ぶ機会が与えられていない。
この国の社会的、政治的哲学は人生から一つずつ、リスクを取り除くことを目標に
しているようだ。ダートマスでのスピーチで若い学生たちに伝えたように、誰かに
幸福を与えることは不可能だ。独立宣言にもあるように、唯一できることは、その
人に幸福を追う自由を与えることだ。幸福とは約束できるものではない。
それはどれだけ頑張れるか、その努力によって得られる、その人次第のものなども。
幸せを手に入れるためには失敗やリスクを超えていかなければならない。
床の上に置かれたロープの上を渡っても、それでは決して得られない。
リスクのないところには成功はなく、したがって幸福もないのだ。
我々が進歩するためには、個人でもチームでも、パイオニア精神で前進するしか
ない。企業システムの中にあるリスクを取らなければならない。
これが経済的自由への唯一の道だ。
あとがき レイ・A・クロック
あとがき ロバート・アンダーソン
□ クロックの本当の貢献はアメリカの味覚を標準化したことではなく、マクドナルドの
フランチャイズシステムをつくり上げたことである。彼の最も素晴らしい手腕は、
天性のリーダーとして、質とサービスの高い基準を創り出し、起業家たちを独立した
経営者として自由に運営させる仕組みづくりに参加させたことである。これらのフラ
ンチャイズ加盟店においては、経営者と食料と備品の様々な納入業者が組み、一九八
七年までに二○○○の独立した会社を代表した。マクドナルド・システムはビジネスに
はずみをつけ、レイ・クロック時代に大きく発展し、彼の亡き後も成長し続けた。
□ 社員教育はマクドナルドが最重要視する項目であり続けている。約二五○○人の学生が
マクドナルドのハンバーガー大学のレストラン事業と経営のクラスに毎年参加している。
□ アメリカの労働力に与える影響は現時点の雇用だけでない。なぜならマクドナルドは
多くの高校生の初めての仕事を訓練するからである。
□ 「レイは我々の心をつかんだ。彼には我々の才能を引き出す才能があった。
レイは教えてくれた。彼は我々に勤勉になれ、精進せよ、自分を信じよ、熱心に努力
せよ、自尊心を大切にしろと教えてくれた。
レイは手本を示してくれた。寛大で、他人に思いやりを持ち、公正で、調和を保ち、
人のやる気を引き出す手本を。
我々は彼の起業家精神、競争心、品位に感銘を受けた。我々は彼の素直で正直な
性格と思いやりあふれる心を愛している。そして我々は彼のユーモアが大好きだった。
彼は前向きであり、決して後ろを振り向かなかった。与える人であり、受ける人では
なかった。彼は世界で最も理想の上司で、親友であり、第二の父で、最高のパートナ
ーであり、我々にインスピレーションを与え続けた。我々は失った友人のために、
パートナーのために、リーダーのために、弔辞を捧げる。
この続きは、次回に。
2024年9月1日
株式会社シニアイノベーション
代表取締役 齊藤 弘美