お問い合せ

「孫子 抜粋」 ③

21.  智者之慮、必雑於利害、雑於利而務可信也、雑於害而患可解也

    智者(ちしゃ)の慮(りょ)は必ず利害を雑(まじ)う、利を雑えて務(つと)め

    信(しん)なるべきなり、害を雑えて患(かん)解(と)くべきなり


    本当に思慮の深い人は、プラスとマイナスの両面を合わせて考える。

    マイナスだけでなくプラスも考えるからこそ、やることにまちがいがないのであり、

    プラスだけでなく、マイナスも考えるからこそ、わざわいを防ぐことができるのである。

22.  知彼知己者、百戦不殆
    彼を知り己れを知れば、百選殆(あやう)からず


    相手を知り自分自身を知っていれば、なんど戦っても危険はない。

23.  善用兵者、役不再籍、糧不三載、取用於国、因糧於敵
    よく兵を用いる者は、役は再びは籍(せき)せず、糧は三たびは載せず、
    用を国に取り、糧を敵に因(よ)る


    戦(いくさ)上手は再三にわたって徴兵や兵糧輸送をくり返すようなことはしない。

 
    しかも軍需品は自国から運ぶが、食糧はなるべく敵地で調達する。

24.  智将務食於敵
    智将は務(つと)めて敵に食(は)む

    智将は、できるだけ敵から奪った物資で自軍を賄うようにする。

25.  殺敵者怒也、取敵之利者貨也
    敵を殺すものは怒(ど)なり、敵の利を取るものは貨なり

    兵士が敵を殺せるのは怒りの感情があるからであり、戦利品を奪うのは物に対する

    欲望があるからだ。

26. 勝敵而益強

    敵に勝ちて強を益(ま)す


    敵に勝って強さを増す

27.兵 貴勝、不貴久
      兵は勝つことを貴び、久しきを貴ばず


      戦争は勝つのが目的である。

          いつまでも戦っていればそれでよいというものではない。

28. 用兵之法、全国為上、破国次之
        用兵の法は、国を全うするを上となし、国を破るはこれに次ぐ
          戦略の原則は、

          自国を傷つけずに戦争目的を達するのが上策であり、傷つけて勝つのは次善の策である。

          戦略の原則は、敵国を傷つけずにまるまるとってしまうのが上策であり、傷つけてとるのは

      次善の策である。

29. 百戦百勝、非善之善者也、不戦而屈人之兵、善之善者也
     百戦百勝は善の善なるものにあらざるなり、戦わずして人の兵を屈するが、

         善の善なるものなり

     百回戦って百回勝ったとしても、それは最上の勝ち方とはいえない。

     戦わずに相手を屈服させることこそ最上の勝利なのである。

30. 上兵伐謀、其次伐交、其次伐兵、其次攻城
    上兵(じょうへい)は謀(ぼう)を伐(う)ち、その次は交を伐ち、

    その次は兵を伐ち、その下(げ)は城を攻む

    最上の戦い方は、攻略によって敵を屈服させることである。

        これに次ぐのは、敵の同盟関係を断ち切って孤立させることである。

    そして、その次が戦火をまじえることであり、敵の城を攻めるなどというのは下の下である。

この続きは、次回に。

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