認知症にならないための 決定的予防法⑫
女性とアルツハイマー病
なぜアルツハイマー病は女性に多く見られるのかと聞かれると、体脂肪が理由の一つだと
私は答えます。女性のほうが筋肉にたいする脂肪の割合が高く、その結果、炎症推進性の
マーカーと酸化ストレス(生体の酸化と抗酸化のバランスが崩れ、酸化に傾いた状態)が増し、
それが細胞の損傷につながるのです。
ボディマス指数(BMI)とアルツハイマー
高度肥満の人はそうでない人より、アルツハイマーになる可能性が74%高まっていることが
関連づけられました。肥満の被験者では、リスクは35%高まっていました。
また、32歳から62歳までの健康な人でも、ボディマス指数が高い人ほど認知機能の低下が
見られることを関連づける研究結果もあります。
問題は、肥満した人の多くは肥満であるだけではないことです。
彼らはそれ以外の健康問題も同時にかかえているのです。
肥満でもアルツハイマー病でも、食事療法は重要な役割をはたします。
たとえば、飽和脂肪酸とトランス脂肪酸の多い食事は、認知機能障害やアルツハイマーを
発症する危険性が増すことと関連しているようです。
ビタミンEを含む食品を中心に、抗酸化物質に富む食事をとれば、この脳の病気になる危険性を
減らせるかもしれません。
アルツハイマーを防ぐには
女性の高度肥満はアルツハイマー病になる可能性を肥満でない人の三倍増加させます。
男性はそれより少ない(30%から50%)ですが、肥満はやはり重要な意味があります。
それどころか、中年期に肥満であることが、晩年、アルツハイマーの危険因子となるのは
ほぼ確実なのです。今日から始められるは次のことです。
◉ BMIが30以上であれば、ここ◻にチェックしてください。あなたはアルツ
ハイマーになる可能性が高いでしょう。
◉ ウエストとヒップの割合が女性の場合0.8より高く、男性の場合0.95より高ければ 、
ここ◻️にチェックしてください。ウエスト/ヒップの割合がこの範囲の人は、
アルツハイマー病になる可能性が高くなります。
ステッブ1と2(4章と5章)に書かれている特別な作戦を実践すれば、食事と行動の仕方を
変えられるので、余分な体重が落ち始めます。
そうすれば、後年、アルツハイマーになるリスクを減らすことにもなるのです。
外因性の危険因子—高血圧
この続きは、次回に。