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認知症はもう怖くない ⑥

第2章        ホスファチジルコリンで脳は甦る

     ◉ 認知症は完治する段階を迎えている。

 

「いま目の前の患者さんを救いたい」という思い

 

現状で私たちがホスファチジルコリンを摂取するには、サプリメントを入手するしかないということです。

医者の私から見ると眉をしかめざるを得ないようなサプリメントがベストセラーになることもあります。

科学的な根拠がない、いかにも「怪しげ」な商品も見受けられます。

しかし、私が開発を手掛けたホスファチジルコリンに関しては、しっかりとした科学的根拠に

基づいており、そのデータは国際学術誌にも掲載されています。

そもそもホスファチジルコリンは生体内物質です。細胞膜の構成成分のひとつであり、

私たちの体内にも存在しているものです。

人間にとって、〝異物〟ではないので、外部から摂り入れても何も問題も心配もありません。

すでに500名近い認知症患者さんが服用され、満足できる結果が集まっています。

 

私が認知症にかかわる理由

 

認知症も、ガンも糖尿病も、私の研究では一本の道

 

アルツハイマー病ではアポトーシスといって神経細胞がどんどん死んでいきます。

一種の自殺のようなものです。一方、抗がん剤というのは増殖するガン細胞を殺す薬です。

片や促進で、他方は抑制です。

一方の研究では細胞を生かすことを考え、もう一方では細胞を殺すことに頭を悩ませています。

まるで正反対のことをしているように思えるかもしれませんが、要するに両者は表と裏なのです。

どちらもシグナル伝達系に関わることなので、殺す経路がわかると、保護する方法も

見えてくるというわけです。

ですから、認知症に関わりながら、ガンの研究もできるのです。

 

ホスファチジルコリンは私たちの体内にもあるもの

 

ホスファチジルコリンは、もともと私たちの体の中や、動植物の中にある物質です。

細胞膜を作る成分の一つで、コリンという物質と飽和・不飽和脂肪酸が組み合わさってできています。

コリンは細胞膜を作ったり修復したりするのに欠かせない栄養素の一つで、卵黄、

大豆などに含まれています。

脂肪酸は脂質の一つで、飽和脂肪酸も不飽和脂肪酸もエネルギー源や細胞膜の材料となります。

また、不飽和脂肪酸には、血中の中性脂肪酸やクレステロールの量の調節を助ける働きもあります。

みなさんもよくご存知のアラキドン酸、オレイン酸、リノール酸、ドコサヘキサエン酸(DHA)などが

代表的な不飽和脂肪酸です。

つまり、「ホスファチジルコリンは私たちにとって必須の物質」だといえます。

しかし、それだけでは私がホスファチジルコリンに着目した理由ではありません。

実は、ここが重要なのですが、不飽和脂肪酸は神経伝達物質の放出を刺激し、老化した細胞を

若返らせる働きがあります。また、不飽和脂肪酸には受容体の反応を増大させる働きがあります。

さらに言えば、ホスファチジルコリンは、神経伝達の放出を促す、受容体の反応を増大させる、

アセチルコリンの量を増やす、という三つの性質を持っているのです。

ホスファチジルコリンを脳神経細胞にたくさん届けることができれば、シナプス伝達を

促進させることができる——。そう私は考えました。

 

 

この続きは、次回に。

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