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ドラッカーのマネジメントがマンガで3時間でわかる本⑩

17  それぞれの仕事を明らかにする

   —-戦略を策定する

 

●  いかによい仕事をよい人がやるか?

「マネジメント」とは実行に移すこと。

行動のための戦略を練ることだ。

「企業の目標」の8項目について、それぞれの仕事を明らかにすることである。

まず「強み」による明確化が必要だ。

どの仕事をやるか、どの仕事をやめるか。

それは、リスクをともなう意思決定だ。実行すべきことが決まったら仕事に必要な活動を組織する。

つまり、特定の人間に特定の仕事を割り当てるのだ。

それを行うためのカネとモノを割り当てる。

目標が決まったら経営資源や手段が決まるわけだ。

こうしてスタートできる。

 

● 作業チームを提唱したドラッカー

「事業部制」や「作業部会」「分権制」などは(今では当たり前だが)1946年にドラッカーが

発明したものだ。その当時は奇異に思われた。

特定の人間にそれぞれの仕事を割り当てたら、その人間に責任を与えなくてはならない。

さらに「数値目標」も提示をする。

時間と成果を測定し、検証するために全体を見渡せるマネジャーの存在が大切なってくる。

 

● フラーの思想と通じたドラッカー

戦前戦後を通じ、ドラッカーはバックミンスター・フラーとつきあいがあった。

フラーは有名な天才建築家で数学者「宇宙船地球号」の思想で知られる。

フラーは多面体がいろいろな面と接する「シナジー幾何学」を提唱している。

ドラッカーの分権制や事業部制はフラーの思想とつながる。

イノベーションでも人材でも財務でもすべてがすべてと関わりを持つという広い視野が

ドラッカー経営学にはある。そこが多くの企業家をとりこにした主因である。

 

18  仕事の重要度とメンバーの能力

          —-成果を上げる能力のある人間は誰か?

 

●  やるべき仕事の順に能力の高いメンバーを配置

経営者は「既存のメンバーでいかに成果をあげるか」を考えるべきである。

「仕事の分権」つまり「何を始めるか?  何を続けるか? 」や「何をやめるか?

 何をやめないか?」を考える。

仕事の重要度が明確になってきたら、そこに「成果をあげる能力」の高い順に人材を投入するのだ。

 

● 意思決定は「責任」だ

「これからのこの仕事の成果を上げるために、部下のうちで誰が最適なのかを考えて任命せよ」

(ドラッカー) 戦略計画は、「思考」であり、資源を行動に結びつける。

データやプログラムは道具にすぎない。意思決定とは、思考、分析、想像、判断をすることだ。

それは「責任」をともなう行動である。

 

「フィードパック分析が必要だ」

起業家はリスクを冒す意思決定を行う。

その意思決定にともない「組織の体系化」して実行に移す。

「結果」を比較し測定する。そして戦略を練り直す。

実行し、結果の比較測定をする。それらを何度も繰り返す。

こうした「一連のプログラム」をフィードバック分析と呼ぶ。

「マネジメント」には、フィードバック分析が欠かせない。

「検証」のない経営は最低である。

 

 

□ 成果を上げる能力のある人間は誰か。

  誰を任命するかはマネージャーの責任である。

   マネージャーは期待した成果があがっているかどうか、つねに比較しなければならない。

 

 

この続きは、次回に。

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