ドラッカーのマネジメントがマンガで3時間でわかる本⑮
第4章 組織のイノベーション—-イノベーションを推進せよ
28 知識労働者は組織に依存しない
—「労働者は変質した」
⚫️ 知識労働者は組織に依存しない
かつて企業は「労働者をコスト」と考えてきた。
そのため景気のいいときはコキ使い、悪くなると「リストラ」、「派遣切り」といって解雇する。
しかし「知識労働者」は組織に依存しない。
知識はその人間とともにある。他の企業からハンティングされがちだし、されるのも自由である。
マーケッターという名のマーケティングの知識労働者は、多くのメンバーを使い調査をし、成果をあげる。
そして明日は別の会社の調査を担当する。有能な「マーケッター」の活動範囲は広い。
⚫️ 肉体労働者の新たな世界
「先進国では労働者の5分の2が知識労働者である」(ドラッカー)
知識労働者は、本質的にアウトソーシングの素質を持っている。
ドラッカーのいう「パラダイムシフト」として、知的労働者のアウトソーシングはさらに増えるだろう。
⚫️ マルクスから学んだこと
マルクスは、資本主義がいき詰まると、次の段階に進むと考えた。
それが共産革命だ。ドラッカーはその考えを批判した。
資本主義のいき詰まりの末に起きたのは、テイラーの生産性革命だ。
本書では、テイラーの「科学的管理法」という。
そして、そのあと、マネジメント革命が第3段階だ。
29 組織に「正しい構造」などない
—-アウトソーシングでメインの仕事に集中
⚫️ 「生産性を高めるためアウトソーシングする」
何度もいうように、知識労働者は組織の目的にしたがって仕事をする。
知識労働者は本来すべき仕事に集中する。
その仕事がその企業の生産性を高め、組織の競争力は強くなる。
得意な仕事に集中して生産性をあげる。
お客さんを大切にするためにアウトソーシングが必要になるのだ。
多くの仕事を専門家にまかせる。
⚫️ 組織に正しい構造はない
「組織に属しながら組織に依存するのではなく、各人が最高の成果をあげよう」とする姿こそ
あるべきなのだ。組織は組織のためにあるのではない。
働く者の生産性をあげるためにあるのだ。
「アウトソーシング」、「アライアンス—他企業と提携し、共同で事業を推進する」、
「コラボレーション—アライアンスよりゆるやかな提携」、いろいろな働き方の構造がある。
目的に対してそれぞれ専門性を大切にし、集中するのがよいのだ。
経営者が問うべきは「仕事の上達」であり「仕事の質」なのである。
この続きは、次回に。