ドラッカーのマネジメントがマンガで3時間でわかる本㊳
73 企業は高齢者の手に渡ったのか
—機能不全を見直す
⚫️ 「株式は大衆の手に渡った」
私たちは「コーポレート・ガバナンス」(企業統治)の変容」と「誰のために企業があるか」ということを
つねに認識しておかなければならない。
財産権はかつて貴族から資本家に移った。さらに資本家から株主へ移動した。
現在、アメリカでは「年金受給者の4割が株式の6割を持っている」という。
先進国ではイギリスでもドイツでもフランスでも高齢者が資本形成・維持のために株を買う。
今や企業の実質の持ち主(企業統治者)は高齢者ともいえる。
⚫️ 「短期的利益」を反省
今日では「企業は顧客、従業員、株主の利益のバランスの上にある」と考えられているが、
昔のドイツや日本では「肉体労働者の利益のため」という考え方が主流になった。
投資した見返りとして利益を得る。株主優先のため企業は「短期的な利益」を重視するようになり、
企業は長期戦略に立てなくなくなった。
いま反省のときだ。
⚫️ 取締役の機能不全
取締役は衰退している。
企業の所有者が大衆に移ったことが原因だ。その結果、役員会が機能を失った。
有名人、弁護士、関係省庁の役人、取引銀行から、あげくのはては他企業の役員が取締役をかねている。
このような状況では役員会は「統治機関」たり得なくなった。
もともと取締役会は1世紀も前に考えだされた仕組みだ。
一度点検しなおす必要がありそうだ。
「成果が上がらなかったら交代する」ということが、コーポレート・ガバナンスには大切であり、
機能しない取締役会の存在意義はますますうすれている。
「上司と部下は強みを生かしあって全体の成果に貢献するのが強い経営だ」(ドラッカー)
コラム◽️ドラッカーゆかりの人物9《フロイト》
※ 省略致します。
この続きは、次回に。