池上彰のやさしい経営学 1しくみがわかる ①
今回は、「池上彰のやさしい経営学 1しくみがわかる」を掲載します。
既に読まれた方も大勢いらっしゃると思いますが、「復習」も兼ねてご覧ください。
池上彰のやさしい経済学1 しくみがわかる
池上 彰 テレビ東京報道局=編 日経ビジネス人文庫
はじめに
「経済学」と聞いただけで、「むずかしそう」と思っていませんか?
「経済」という言葉が、そもそもとっつきにくいのに、そこに「学」という文字が入っている
のですから、当然の反応です。
でも、あなたは、ふだんから意識しないまま経済活動をしています。
お金(通貨)を使って買い物しました。
なぜ、別の商品を買わずに、いま使っている製品を購入したのでしょうか。
そこには、あなたの選択があったはずです。
こうした選択を考えるのも、経済学です。
顔を洗ったら、自宅を出ます。
学校に行きますか? 働きにいきますか?
このときあなたは、「遊びに行く」という選択を放棄していますね。
これを「機会費用」と言います。
ある選択をしたことで、別のチャンスを捨てている(逃している)のです。
たとえば、この本を買った、あなた。
あなたは本の費用を払うことで、昼食代に匹敵する金額を使いました。
買った本を読むことで、映画を見たり、ゲームで遊んだりする時間を放棄します。
これが機会費用の考え方です。
せっかくの費用と時間をかけ、あることをしようとしているのですから、それが無駄にならない
ようにしようと思いませんか。
選択と機会費用の概念(考え方)を知ることで、あなたの生活は変わってくるはずです。
これまでより有意義な生活が送れるようになるでしょう。
この本は、そんなことを意識しながらつくりました。
1と2に分かれていますが、この1では、とりわけ「お金」について考えています。
お金(通貨)とは、そもそも何か。
どうして生まれ、どのように私たちの生活を豊かに、あるいは貧しくすることになったのか。
それを理解することで、経済学者の理論(考え方)に触れてみることにしましょう。
どの経済学者の理論を採用するかで、この世は大きく変化する事実を、あなたは知るでしょう。
この続きは、次回に。