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池上彰のやさしい経営学 1しくみがわかる ②

目次 ❶ しくみがわかる

 

Chapter1  金は天下の回りもの—-経済とは何だろう

 

—-最初の講義は、「経済学とは何か」です

実は私たちは毎日、無意識のうちに経済活動をしています。

それは一体どういうことでしょうか。

まずは、私たちの普段の生活や身の回りのことから、経済学の基礎をやさしく解説していきます。

 

経済の語源は「経世済民」

 

「経済」という言葉は、明治以降に日本で生まれた、つくられた言葉です。

「エコノミー」という言葉を何と訳そうかということになり、いろいろ考えた結果、中国に

「経世済民」という言葉がある、じゃあこれを使おうかということになりました。

「経」というのは治めるという意味です。

経世というのは「世を治める」の意味です。

そして「済民」は「民を救う」という意味です。

世を治める民を救う、この4文字の言葉から「エコノミー」は「経済」と訳したらどうかという

ことになり、これがそのまま経済という言葉として定着しました。

実は「経済」とは別に、もう一つ訳がありました。「理財」です。

「理」というのは理(ことわり)、論理ですね。「財」は財産。商品やお金と言ってもいいでしょう。

お金の流れ方を調べるという意味の「理財」という訳もつくられたんですね。

「経済」と「理財」という2つの言葉が生まれたのですが、いつしか「経済」を一般的に使うように

なりました。いまでも年配の方には「理財」という言葉を使う人がいます。

経=治める

世=世の中

済=救う

民=人民

 

経済「学」とは何だろう?

皆さんが普段の生活の中で無意識に行っている経済活動を化学的に分析していこうと生まれたのが

「経済学」という学問です。経済学というのは金儲けのための学問ではないんですね。

皆さんの生活に大変身近なものです。何かと言いますと、資源の最適配分を考える学問なのです。

どういうことか。つまり、世の中にはあらゆる資源に無限のものはありません。

資源というのはみんな限られていますね。

その限られている資源をどのように有効に使えば、私たちの暮らしが少しでもよくなるんだろうか。

それを考えるのが経済学です。

 

経済学とは資源の最適配分を考える学問

 

 

この続きは、次回に。

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