書籍「10年後の自分」を考える技術 ㉛
私のまわりで生き生きと活躍している人たちの共通点は、自分のミッション
(使命感)を感じ、それを全うするために活動している人たちだ。
いろんな迷い道を経て、自分のやるべきことを見つけ、それにフォーカス
(集中)する。
そんな感じである。
ここで、「従流志不変」という私の大好きな言葉を紹介としたい。
私の座右の銘である。
「流れに従い志を変えず」と読む。
おおきな困難に出会ってどうにもならなくなったときには、思い切って
時の流れに身をゆだねよ。
けれども、いついかなる場合も、いったん立てた志は、絶対に忘れることが
あってはならない———–それがこの言葉の意味だ。
これは本書の主旨に照らし合わせれば、つぎのように言い換えることが
できるのではないだろうか。
いくらしっかりとした計画を立てたり、いろいろ行動したりしても、結局
できないことはたくさんあるだろう。
修正せざるをえないこともあれば、大きな失敗も多々するに違いない。
しかし、最終的な志や夢を持ち続け、長期的な視点でいつかそこに到達
するように努力するのであれば、まったく問題はない—-。
何度も言うように、未来なんて完璧には予測できるわけがないのだから、
計画だってブレるのがあたりまえなのだ。
むしろ、蛇行しながら徐々に目的地にたどりついていくようなイメージを
持ったほうがいい。短期ではブレていても、中長期では修正して取り戻す
くらいのマインドでいたほうが気持ちは楽だし、そのほうが最後には
うまくいくことも多いように思う。
短期も中長期もブレさせずに計画通りに事を進めようとすると、しんどくて
必ずどこかで挫折してしまい、結局、目標は成し遂げられない。
だから、修正を前提とする考え方が必要なのだ。
✔ ハイハイからヨチヨチ歩きへ
何を始めるにも、遅すぎることはないはずである。
小さな努力を続けていれば、今がまだ「ほんの最初の一歩程度」だった
としても、何も問題はないのである。
一歩を踏み出すことでつぎの一歩も見えてきて、少しずつ自分が未来に
向かって歩いている感じがつかめてくるだろう。
あかちゃんが、ハイハイからヨチヨチ歩きへと成長し、その後、初めて
歩けるようになった——そんなときのワクワク感。
本書を通じて、そんな気持ちになっていただけたら、ありがたいと思う。
✔ さあ、一歩を踏み出そう
「地図があれば動き出せる」
地図もなく、どちらに進んでいいかも皆目わからず、何も行動できずに
恐怖に
怯えながらその場に立ち尽くしていては、いずれ確実に死んでしまう。
それよりも、多少間違っていてもいいから、何かしらの地図を元に現実に
動き出してみることが、未来がきわめて不透明なこの「吹雪の時代」には、
必要なのではないだろうか?
その「地図」を描く方法を、私は本書を通して説明してきた。
あとはあなたが動くだけだ。
最初からすべてができなくてもまったく問題はない。
この本で説明したことは座学ではなく、動きながら身につけていくスキルであり、
動きながら育んでいく考え方だと思ってほしい。
どれもそんなにむずかしいことではない。
多少わかりにくいところ、ピンとこないところもあったかもしれないが、
それでもかまわない。
大切なのは、思考法を「知っている人」になることではなく「使える人」に
なることだ。
ぜひ「つながり思考力」「先読み力」「一歩を踏み出す行動力」の3つを、
スパイラルアップ的に使いこなせるようになっていただきたい。
そう、走りながら考えていくのだ。
あなたがそれをできるようになったときが、本当の意味でこの本を読み
終えるときだと認識してほしい。
さあ、一歩を踏み出そうではないか。
10年後に「あのとき考えておいてよかった」と言える日を迎えるために。
2012年6月 西村 行功
私見
この書籍は、今から約8年前に出版されております。
私が満56歳頃ですので、—–先が見えない時代の「10年後の自分」を
考える技術—-10年後の私は、満66歳の時を指します。
私の満66歳は2021年6月ですので、延期になった「東京オリンピック・
パラリンピック」が開催される年となります。
現在-2020年、世界中が「新型コロナウイルス」で大変な影響を受けております。
このような事は、当然10年前は予測すらできなかったのではないでしょうか。
また、今年楽しみにしていた「東京オリンピック・パラリンピック」が
1年後に延期になるとは、誰も想定していなかったと思います。
企業の収益もどんどん低下しております。
誰もが、こんな事-未来は想像も出来なかったと思います。
今回、この書籍の概略を抜粋のうえ、個人的見解でピックアップして
ご紹介致しました。
参考になることがあましたら、是非、購読の上、詳細をお読みください。
私は、10年後である「2030年-満75歳の自分」をテーマに考えてみたいと
思います。
株式会社シニアイノベーション
代表取締役 齊藤 弘美