ブランディングが9割 ②
第1章「高くても売れる」のは、
ブランディングが9割
<ブランディングとは何か>
✔ なぜ高いモノでも売れるか?
同じ商品でも、売っているお店によって価格が違うことはよくあります。
同じものなら当然、価格が安い方が良いはずなのに、値段が少し高い方の
お店で買ったという経験はありませんか?
ここで考えてほしいのは、
「2000円多く出してでもアマゾンで買う」という人にとって、2000円を
多く出す「理由」はいったい何なのか?
つまり、アマゾンに支払う2000円もスターバックスに支払う100円も、
モノやサービスがほぼ同じでありながら、多くお金を払う「価値」が
あるということです。
これこそが、〝ブランドが効いている証拠〟であり、強いブランドには
必ずこの「価値」があります。
そして、この余分に支払っているブランドによって作られた「価値」の
部分が、ブランドの〝プレミアム〟部分になります。
「この『価値』に対してなら多く払って良いという金額」のことを、価格
プレミアムといいます。
ブランド力のある商品を高く売ることができる理由は、この高く売る
「価値」の部分を、長期間にわたってしっかりと築き、お客さんに訴求し、
お客さんもそれに納得することができているからなのです。
ブランドにとって重要なことは、ブランディング活動を通じて、「価値」の
部分をつくり、維持し、高めていくことです。
同じような商品やサービスでも、「いかにブランドの力を利用して高く
売っていくか」が、明暗の分かれ道となります。
ブランド力をつければ、同じ価格だった場合の選択でも、有利になります。
✔ 値下げすることのリスク
一度値下げすると、競合も値下げを始めて価格競争が始まってしまいます。
値下げをするとブランド毀損となってしまうのです。
これはどういうことか。
「10000円の服が次の日に5000円になっていた」というような経験を
したことはありませんか?
そんなときは、「がっかりな気持ち」になるでしょう。
この「がっかりな気持ち」にさせてしまうことが、ブランドの信頼を損ない、
ブランドの価値を毀損してしまうということなのです。
□ 安売りでお客さんをつなぎとめることはできない
強いブランドは値下げをしません。
「安売り」でお客さんをつなぎとめることはできないのです。
安易な安売りでお客さんをつかみ続けることはできません。
お客さんが納得する「価値」を探し出し、その「価値」に共感してくれる人に
しっかり訴求していくことが重要です。
安易な値下げはブランドを毀損してしまいます。
値下げは最後の手段です。
値下げをする前に、「売れない原因は何か」を考えて対策をとることが
必要です。
この続きは、次回に。