「終活」を考える ⑧
第3章 大切な財産を守る
Lesson7 預貯金と有価証券
1. 主な金融機関と金融商品
2. 預貯金の整理
3. その他の金融資産の整理
4. 借入れ
・定期預金は一定期間お金を引き出せませんが、普通預金に比べて金利が
やや高めです。
・信託銀行には遺言書の作成のお手伝いや保管のほかに、遺言の執行を
行うサービスもあります。
・債権とは国や会社などに事業資金を貸している人に発行する証券のことで、
国の債権を国債、会社の債権を社債といいます。
・預貯金口座のお金を出し入れできるのは、原則として口座の名義人だけです。
家族であっても委任状などが必要になります。
・インターネットバンキングでは、預金通帳や取引明細書など紙の書類が
発行されない場合があります。
・有価証券は亡くなった人の口座から相続人名義の口座に移し、相続人の
名義になってはじめて売却などの処分が可能となります。
・借金の保証人は連帯保証人となるのが一般的で、連帯保証人は借金を
した人と同じ責任を負います。
・借金の保証人の立場も相続の対象です。
保証人になっている人が死亡したら、その相続人が新たな保証人に
なります。
・多くの人から集めたお金を1つにまとめて、株式や不動産などに投資して
運用する金融商品のことを投資信託といいます。
・外貨預金はペイオフの対象にならないため、銀行等が破たんした場合には、
ほとんどのお金が戻らない場合もあります。
・遺言代用信託のしくみを利用した信託商品は、信託銀行に特有の商品の
ひとつです。
・相続放棄ができるのは、相続の開始を知った日から3ヵ月以内です。
Lesson8 生命保険、損害保険など
1. 保険の種類と役割
2. 自分の身に何か会ったときの保険
3. 財産を蓄えるための保険
4. 事故や災害に備える保険
5. 保険内容の確認と記録
6. 保険と税金
・生命保険のうち、保障が一定期間のものを定期保険と言い、一生涯保障が
続くものを終身保険といいます。
・医療保険の手術給付金は、手術の内容によって支払われる金額が異なる
場合があります。
・個人年金保険には、年金受取期間が10年など一定期間のタイプと、
一生涯年金が受け取れる終身タイプがあります。
・自賠責保険は被害者の死亡や障害などを補償するものであり、自動車など
物の損害は補償されません。
・地震、噴火、津波を原因とする火災は、地震保険によって補償されます。
・住宅総合保険や地震保険は、建物と家財について別々に契約します。
・指定代理請求人は、被保険者が病気などで意思表示できない場合などに、
被保険者に代わって入院給付金などを請求できます。
・入院や手術、病気などを原因とした給付金を、被保険者が受け取った
場合には非課税となります。
・病気のときに保険金が支払われる保険は障害疾病定額保険と呼ばれ、
生命保険会社と損害保険会社の両方で扱われています。
・財産を蓄えるための保険には、養老保険や個人年金保険などがあります。
・任意加入の自動車保険の中で、事故相手の死亡や治療費を補償するのは
対人賠償責任保険です。
・生命保険において、契約者と被保険者が同一人物の場合、その生命保険から
支払われる死亡保険金は相続税の課税対象となります。
Lesson9 不動産とその他の財産
1. 不動産の所有状況を確認する
2. 宝石・骨董品・会員権など
3. 財産リストの作成
・固定資産税の納税通知書は、毎年1月1日時点で家や土地を持っている人を
対象に送られます。
・登記記録はその不動産がある地域を所轄する法務局のほか、最寄りの
法務局や、郵送で申請して確認することもできる。
・不動産の境界がわからない場合や測量図がない場合は、土地家屋調査士に
土地の形状や広さを調べてもらいます。
・不動産の共有名義人が既に亡くなっていた場合、その名義人が死亡した
時点での相続人全員が共有名義人になります。
・境界杭が見つからないときは、隣接する土地の所有者と話し合います。
良好な関係を保つためには、譲り合いも必要です。
・鑑定書がない骨董品でも価値がある可能性があるため、古美術商などに
鑑定を依頼して確認します。
・一般的にゴルフ場などの会員権は相続財産として引き継ぐことができます。
ただし、本人のみ有効の場合もあります。
・宝石や骨董品などを財産リストに記載するときは、それがどのような
ものかわかるように、できるだけ具体的に書きます。
・固定資産税の納税通知書は年1回、その不動産がある地域の自治体から
送られてきます。
・自分が所有する不動産の共有名義人が誰であるのか、登記事項証明書などで
確認することができます。
・登記記録に記載されている土地や建物の場所を地番といいます。
地番は住居表示である住所とは異なる場合があります。
・財産リストに不動産について記入するときは、金額欄などに固定資産税の
評価額を記入しておくと、不動産の価値を知る目安になります。
Lesson10 消費者被害や詐欺から財産を守る
1. 消費者被害と詐欺の現状
2. 詐欺の事例とその対処方法
3. 被害にあったときの対応
・詐欺グループは仲間同士で情報を共有しているため、一度だまされた人は、
別の詐欺師から狙われる可能性があります。
・近年、詐欺師グループの仲間が直接現金を取りに来たり、宅配便で
送らせるケースが増えています。
・家族が普段どのような生活をしているのかを把握していれば、詐欺の
電話におかしいと気がつく可能性が高くなります。
・最近の詐欺犯罪などでは、犯人グループに若い人ばかりではなく、
高齢者が加わっていることもあります。
・悪徳リフォームは、住宅の無料点検を装って近づき、法外なリフォーム
費用をだまし取るという手口です。
・代金前払い方式の通信販売でお金を振り込んだのに商品が届かないことを
通販詐欺またはネット通販詐欺といいます。
・訪問販売は特定商取引法で規制の対象になっているため、通常クーリング・
オフが適用されます。
・最寄りの消費生活センターがわからない場合は、局番なしの188番に
電話すると案内してもらうことができます。
・詐欺被害から身を守るためには、自分ひとりで即決即断せず、家族や
信頼できる人に相談することが何よりも大切です。
・「必ず値上がりする」「損はさせない」などの謳い文句で未公開株などの
投資商品を売りつける詐欺を利殖商法といいます。
・送りつけ商法のことを英語でネガティブ・オプションといいます。
・訪問販売でクーリング・オフが適用される場合、契約書を受け取った日を
含めて8日以内に文書で通知すれば契約を解除できます。
この続きは、次回に。