お問い合せ

Coffee Blake-令和3年6月17日(木) 「フードテック」

おはようございます。

 

現在、「代表のブログ」を更新すべく、準備をしております。

新聞等で、「フードテック」関連の記事を目にして、インターネットで

調べて見ました。

新しいビジネスプラン作成の参考になればと思っています。

自分自身の復習の意味を込めて、参考にご覧下さい。

 

2021.6.17

株式会社シニアイノベーション

代表取締役 齊藤 弘美

 


 

コロナ以前から新たなものを生みだして価値を作ることが勝負を分ける

時代だ。

 

食の成果も同じだ。ここで一気に企業や組織、社会を変えてイノベーションを

加速することが期待される。イノベーションを起こすには新しいアイデアが

必要だが、ゼロからは何も生み出せない。「この企画は途中で頓挫したが、

次の別の顧客と組み合わせてみよう」など、既存の知と知の新しい組み

合わせを考えることが重要だ。

何十年も同じことを続けている企業からはイノベーションは生まれない。

自分の持つ知と組み合わせる「知の探索」が重要だ。

そして金脈を見つけたら深掘りして磨き込む「知の深化」を併せて行う

必要がある。

食のビジネスは今後「地方と都市」「アナログとデジタル」「食と健康」

などの組み合わせでイノベーションが盛んに起きる分野だ。

それにはこのカンファレンスのような場が知の探索の場として重要だろう。

様々な人と出会い、学び、新たな知見を得てほしい。

 

D2C(ダイレクト・ツー・コンシューマー)はフードテックの大事なポイント。

デジタルや物流、金融などをうまく絡めていってほしい。現地に行き、

作る様子を見て食べるフードツーリズムにも可能性を感じる。

食はヘルスケア、物流、アグリカルチャーなど様々なテクノロジーとの

組み合わせで、いろいろな進化を遂げるだろう。

 

 

フードテック(FoodTech)とは?

主な領域や注目企業・サービスを紹介!

2020年09月09日

 

年々、世界人口が増加していく中、食料不足や栄養不足による飢餓は深刻な

問題となっています。そのため、フードテックの活用による食の可能性の

拡大は、注目すべき取り組みであると言えます。

また、食の安全を守ることや、様々な理由により、避けなくてはならない

食品のある人の食の幅を広げることなどもフードテックの重要な意義です。

この記事では、フードテックの担う主な領域や、フードテックに力を注いで

いる注目企業、そのサービス内容などを紹介します。

 

フードテック(Food Tech)とは

 

フードテックとは、フード(Food)とテクノロジー(Technology)を

掛け合わせた言葉です。つまり、最先端のテクノロジーを利用して、食の

持つ可能性を広げていくことがフードテックであると言えます。

ITの普及、クラウドやAI技術の発展によって、テックと名の付くものは

増えてきています。

例えば、金融関連のサービスで使われる「フィンテック」、法律の分野で

使われる「リーガルテック」、教育現場で使われる「エドテック」などが

あります。

これらは総称して、「X-Tech」(クロステックまたはエックステック)と

呼ばれるものです。

 

● 世界共通の市場である「食」のテクノロジー

 

2019~2020年度における世界の食の市場規模は、穀物(主に小麦)の

生産量だけで見ても前年よりも0.4億トン増加しています。また、穀物は

消費量も前年度比で0.3億トンの増加をしており、食市場は年々増大して

いると言えます(※1)。

食は、世界中すべての人々が関わる市場であり、今後も人口の増大に

合わせて市場規模が拡大していくことが見込まれています。

つまり、食のテクノロジーを発展させていくことは、世界共通の課題を

解決していく手段を見つけるということになります。

日本では課題解決のために、日本独自の食の多様性を活かし、クール

ジャパンとして世界への市場拡大を目指しています(※2)。

 

● フードテックが解決を目指す「食」の課題とは

 

フードテックが解決を目指している食の課題には、下記のようなものが

あります。

・食糧不足
・飢餓とフードロス
・菜食主義のためのたんぱく質
・食の安全
・生産者不足(人口減少)

 

■ 食糧不足

 

まずはじめに挙げられるのが、人口の増加による食糧不足です。

2050年には世界の総人口が現在よりも3割ほど増えると予測されています。

それに伴う食料需要も増大することは明白です。

また、温暖化による気候変動によって、従来は栽培適地であった場所で

作物が採れなくなったり、干ばつや豪雨の影響により収穫量が減ったり

することが懸念されています。

 

■ 飢餓とフードロス(食品ロス)

 

飢餓とフードロスの問題も深刻です。

フードロスとは、食べられるのに廃棄されてしまった食品のことで、過剰な

生産によって発生します。

2018年の調べでは、世界中で栄養不足状態にある人口は8.2億人と言われて

います(※3)。反して、世界の3人に1人が栄養過剰で太り気味であると

いう研究結果もあります(※4)。

飢餓に苦しむ人々がいる一方で、食品過剰生産の問題があるというのが

現状です。

フードロスとして廃棄される量は、平成29年度の日本でも年間約612万トン

にも及びました(※5)。

世界的な食糧バランスを整えることが今後の重要な課題となります。

 

■ 菜食主義のためのたんぱく質

 

世界には、宗教上の理由や動物愛護の精神、自分自身の体質に合っている

という理由から、ベジタリアンである人々がいます。また、健康にいいと

いう理由でヴィーガン食に変えようと試みる人も増えています。

ベジタリアンやヴィーガンは肉や魚を食べません。

しかし、そういったライフスタイルの人たちにも、当然のことながら

たんぱく質は必要で、本物の肉や魚に代わる植物由来の肉(代替肉)が

求められています。

 

■ 食の安全

 

食の安全を保つのも大きな課題です。

傷んだり悪くなってしまった食品を誤って食べてしまうというリスクを

減らしたり、食中毒の防止はもちろん、傷みにくい食材を作ることも

フードテックの領域の一つです。

長期保存が可能なパッケージの開発、食品の傷みの軽減、異物混入を防止

する仕組みなどの技術が必要です。

 

■ 生産者不足(人口減少)

 

食品の生産については、生産者不足が問題視されています。

日本国内では、農業や漁業などの第一次産業に従事する人口が減っている

だけでなく、食品製造業や外食産業についても労働力不足、人手不足の

問題が深刻です。

IoT技術やロボットの導入で生産効率を高めることが急務となっています。

 

● フードテックの主な領域

 

フードテックの担う領域は農業や漁業、食品の製造だけでなく、食材の

流通や保存、調理など、生産から実際に食されるまで幅広い分野をカバー

しています。また、新型コロナウイルスの影響や、長期的な不景気から

外食需要は減少傾向にあり、その分、食品の個別配送や惣菜などを自宅に

持ち帰る中食の需要が増加しています。これらもフードテックの担う領域と

言えます。

下記では、フードテックの主な領域について詳しく説明します。

 

■ 調理

 

フードテックの技術により、調理も進化を遂げています。身近な家庭用

家電でも、スマートフォンと連携したレシピ検索と調理設定ができる

オーブンや、自動調理器が登場しています(※6)。

2019年夏には「スマートキッチン・サミット・ジャパン」と呼ばれる

カンファレンスが開催されました。

このカンファレンスでは、家庭や小売店での調理ロボットの普及、浸透に

ついても注目されました(※7)。また、このような調理器具はもちろん、

調理自体を科学的な視点で分析する研究も進められています。

 

■ フードロボット

 

調理技術のフードテックとしては、フードロボットの実用化が進んでいます。

フードロボットは、ロボットアームを使っての調理や、出来上がった料理の

盛り付け、配膳、皿洗いなどの後片付けまで、さまざまな作業が開発対象に

なります。

例えば、東小金井では、2020年3月から「駅そばロボット」の実証実験が

行われています(※8)。コネクテッドロボティクス株式会社が開発した

ロボットを使い、そばを茹でるところから、水で洗い、最後に締めると

いう作業工程を全自動化したものです。盛り付けや具材を乗せる工程は

人の手によるものですが、それでも店舗全体で約8時間程度の作業を代替

できるロボットです。

 

■ 分子ガストロノミー

 

調理自体を科学的な視点から分析する研究も注目を集めています。

分子ガストロノミーは、分子美食学とも呼ばれ、料理に使う食材を分子の

レベルまで落とし込んで調理を行います。

例えば、液体窒素や遠心分離などの技術を使った調理や、注射器や試験管

などの調理器具を使った料理が分子ガストロノミーの分野です。

分子ガストロノミーは、1992年にイタリアの科学者と料理家が、伝統料理を

科学的に分析したことからはじまりました。新たな調理法の確立により、

今までになかった風味や食感をもたらす料理が出来上がるなど、食事の

楽しみを増やすという意味でも注目されています。

 

■ 農業、生産

 

農業や生産も、当然、フードテックの担う領域です。農業や生産にテク

ノロジーの分野を取り込むことを「スマート農業」や「アグリテック」と

呼びます。情報通信技術であるICTやIoTなどの技術を積極的に農業、生産の

現場で活用していくことで、より効率的に食料を得られるようになります。

気候や天候に左右されずに生産ができれば、農業従事者も安定した収入を

得られるようになります。また、農業従事者の人手不足問題についても、

生産の過程を自動化することで解決を図ることができます。

 

■ AIによる生産の効率化

 

AIの技術を生産に取り入れることで、食材を育てる際の温度管理や湿度

管理などを自動化できます。また、水やりや農薬の散布についてもドローン

などを利用することで効率的に行うことができるようになります。

その他にも、管理しなくてはならない田畑やビニールハウス内をクラウドで

一元監視することが可能となったり、異常があった際にはアラートを出す

ような仕組みも活用できます。

トラクターなどの農機も、自動運転技術を利用してタブレットから操作を

することが可能となっています。これらの技術を利用することで、少ない

人数でも効率よく農業、生産が行えるようになります。

 

■ 流通、配送

 

食品の配送も、フードテックの領域です。

流通や配送の際、食材の鮮度維持が難しいなどの課題を、AIやICTの技術を

取り入れることで、解決します。また、適切な量を必要とされる場に

効率的に流通させる技術は、フードロスや食品廃棄の緩和にも繋がります。

 

■ 需要に合わせた小口の流通

 

これまで、費用が多くかかったり、手間がかかってできなかった小口の

需要への対応が、ICTによって可能になっています。

大量仕入れができないレストランなどの飲食店に対して、生産者から直接、

必要な量の食材を新鮮な状態で届けられます。少量多品種の仕入れは、

それぞれの食材ごとに市場などに買いに行く必要がありましたが、そう

したことが不要となりました。

発注者である飲食店や個人、受注する生産者、物流をICTで結ぶことで、

受発注をタイムリーに行い配送状況の確認も可能です。

 

● 食品宅配サービス

 

食品宅配サービスも、フードテックの領域の一つです。ECサイトを利用して

生産事業者と個人が繋がり、直接食品を買うことができるサービスなどが

注目されています。また、スマートフォンなどのアプリから料理をデリ

バリーできる仕組みも利用率が増加しています。

支払いもスマートフォン上で行うことが可能で、配達は食品店の店員では

なく、登録配達員が行います。食品店の側で配達のための人員を割くことが

なくなるので、効率的に出来立ての料理を届けることが可能となります。

 

■ 外食・中食

 

現在は、長引く不景気や新型コロナウイルスの影響もあり、外食の需要が

減っています。その代わり、調理済みの料理を自宅に持ち帰る中食の需要は

増加の傾向にあります。

外食産業から中食産業へと需要が変動している中、フードテックの技術を

利用したモバイルオーダーの活用や、食材キットの宅配などが注目されて

います。

 

■ モバイルオーダー、決済によるロス削減

 

モバイルオーダーで予め注文したいメニューを店側にオーダーしておき、

決済もモバイル上で済ませてしまいます。その後、店側の提示する料理の

完成時間に合わせて引き取りに行くという仕組みです。

従来の中食産業では、弁当や総菜は作り置きをしておき、売れ残りは廃棄

するというスタイルが通常でした。しかし、モバイルオーダーを利用する

ことで、注文を受け、顧客側が支払いも済ませた状態から商品を作ることが

できます。作ったものを確実に受け渡すことができるため、食品ロスを

減らすことができます。

 

■ 食材キット

 

食材キットは、料理に必要な食材だけでなく、調味料もすべて入った状態の

キットを取り寄せることができるシステムです。フランスでは、このような

食材キットの専門店もあります。

食材が使い切りになっているものが多いので、食品ロスを減らすことに

繋がります。冷凍タイプのキットの場合、賞味期限が長いことも便利な

ポイントです。

短時間で調理でき、日々の献立を考え食材を買い揃える手間が省けます。

栄養バランスが研鑽されているものもあります。

 

■ 代替食品の開発

 

フードテックでは、最新のテクノロジーを使った代替食品の開発も進め

られています。植物性の代替肉や、バッタなどの昆虫食などがあります。

これらは次世代食品領域とも呼ばれ、ベジタリアンや健康志向の人々の

代用食のほか、将来的に生産が難しくなると考えられている本物の肉の

代用となるという見方もあります。

 

● 人工肉、培養肉

 

現代では、限りなく本物に近い人工肉が流通しています。

動物性の原料を一切使用せず、植物由来の成分のみで作られるもので、

大豆ミート、グルテンミートという名称で精肉コーナーに通常の肉と

同じように並べられることもあります。また、動植物の可食部細胞の

培養をすることで、本物と変わらない食材を作り出す技術も発達し、

こうして作られた肉を培養肉と呼びます。人工的に培養するという点で、

衛生管理がしやすく、注目されている技術です。

 

● 健康、体質に合わせた食品

 

健康や体質に合わせた食品の開発も、フードテックの担う大切な領域です。

健康食品の分野では、身体に必要な栄養素を多く含み、一食で不足分の

栄養を補えるような食品が開発されています。また、忙しい時にも手軽に

調理ができ、栄養豊富な食品も登場しています。これは、災害時などにも

役立つものです。他にも、個人の好みや宗教的な理由、体質、健康状態

などに合わせてレシピを提案するサービスなども注目を集めています。

菜食主義やビーガンのための食品はもちろん、特定の食材についてアレル

ギーを持っている人が安心して食べられる食品も増えてきています。

 

■ フードテックの注目企業

 

フードテックは比較的新しい分野で、ベンチャー企業やスタートアップが

注目されるようになっています。

 

● BEYOND MEAT(ビヨンド・ミート)

 

ビヨンド・ミートは、アメリカのカリフォルニア州に本部がある食品

テクノロジー企業で、代替肉製造社として世界で初めて上場しました。

主に、大豆など植物由来の原料で代替肉の製造開発を行っています。

ビル・ゲイツが投資をしていたことでも知られています。

主力商品は、代替肉を使ったハンバーガー用のパティです。その他にも、

代替肉ソーセージなどを販売しています。

日本では、三井物産が出資をしていますが、日本進出については2020年

8月現在では未定となっています。

 

● Uber(UberEats/ウーバーイーツ)

 

Uberは、日本ではUberEats(ウーバーイーツ)として注目を集めている

企業です。元々はアメリカで生まれた配車サービスでした。

UberEatsは、2016年から日本でもサービスが提供されています。

これは、モバイルオーダーの仕組みと、ユーザー、配達員、店舗をマッチング

するサービスです。配達は、宅配業者ではなく、UberEatsの配達パートナー

システムに登録をしている個人が行います。パートナー配達員を大量に

確保しておくことで、宅配を行っていない飲食店の料理も配達してもらう

ことができます。新型コロナウイルスの影響で外出を控える人が増え、

UberEatsの利用率も増加しています。

 

● ベースフード株式会社(ベースフード)

 

ベースフード株式会社は、完全栄養主食を開発している東京の企業です。

「かんたん」「おいしい」「からだにいい」という3つの要素を網羅して

いる食品を開発し、忙しい日々の中で、手軽に栄養バランスの整った食事を

提供することを目標としています。

体脂肪を燃やしたい、筋肉をつけたいなど、目的に合わせた栄養素の組み

合わせを提案したり、毎月、完全栄養食が自宅に届くサービスも展開して

います。現在は、主にパンやパスタを中心にオンラインショップで販売を

しています。

 

■ 日本のフードテック企業、サービス

 

日本でフードテックの技術を扱っている企業にはどのようなところが

あるのか、そしてどのようなサービスを提供しているのか、紹介して

いきます。

 

● シャープ(ヘルシオデリ)

 

シャープではヘルシオデリというサービスを提供しています。

ヘルシオデリでは、同社で開発された脱油、減塩ができるオーブンレンジ

「ヘルシオ」、食材と調味料を入れるだけで調理が可能な鍋である「ホット

クック」向けの料理キットの宅配サービスをしています。

食材が既にカットされているものや、有名シェフが監修をしているメニューも

あり、手軽に外食に等しい味が楽しめる工夫がされています。

 

● 株式会社 ファームノート(Farmnote)

 

株式会社ファームノートは、クラウド型の牛群管理システムを提供して

います。牛100頭まで無料で管理が可能で、スマートフォンやタブレット

などを使ってどこでも牛群の情報を管理分析することが可能です。

繁殖のために必要な発情の状態や、疾病の疑いなどをデバイスに通知する

ことで、いち早く対応することができるようになります。

その他にも、獣医師や全国の牧場関係者をゲストに招いて、牧場経営に

役立つ情報をオンデマンドで配信したりするサービスも行っています。

 

● デザミス株式会社(U-motion®)

 

デザミス株式会社では、U-motion®という牛の行動モニタリングシス

テムを提供しています。牛の体調の変化や発情状況などを把握することで、

生産性の向上に繋がるシステムです。IoTデバイスを牛に装着することで、

24時間の行動監視、データの収集が可能となります。

センサーが24時間管理を行うことで、人の目が離れている間も牛の健康が

保たれます。採食状況や飲水量、歩行や反芻の回数なども情報として拾い

上げることができます。

 

● 株式会社KAKAXI(KAKAXI)

 

株式会社KAKAXIは「KAKAXI」という遠隔地のモニタリングに特化した

IoTサービスを提供しています。

太陽光のみで稼働し、カメラと気象センサー、AIによる画像解析であら

ゆる場所をモニタリング・解析することが可能です。農業の現場などで、

生育状況の可視化が可能となります。気温や湿度などの自然環境のデータを

記録し、画像とそれらを組み合わせて解析、収穫時期などのアラートを

出すといったことができます。その他にも、建設現場などに設置してその

過程を可視化することもできます。

 

● 八面六臂株式会社

 

八面六臂株式会社は、関東圏の飲食店を対象としたEC事業を展開して

います。生産者と飲食店を直接繋ぐことで、市場などを通さず、水産物や

青果などを最短で販売できるルートを提供します。

全国各地の市場から仕入れを行っているので、品揃えも豊富です。

生産者からの直送なので、鮮度の高い状態で手元に届きます。

市場に足を運んで仕入れをするという時間を短縮し、人件費も抑えられます。

 

● 株式会社ウェル・ビーイング(カロリーアンサー®)

 

株式会社ウェル・ビーイングの製品であるカロリーアンサー®は、食品の

栄養成分を自動的に測定できる機器です。食品表示法に対応したかたちで

栄養成分を自動的に計測することができます。カロリーや栄養成分を自動で

測定できる機器は、このカロリーアンサー®が世界初であり、2020年

現在でも世界で唯一のものです。この機器は、近赤外線分光法という技術を

使用しており、専門知識のない人でも簡単な手順で栄養成分を計測する

ことが可能です。測定時間も長くて10分程度で、食品分野だけでなく、

医療関係施設やアスリート育成施設など様々な企業から注目を集めています。

 

● SHIFFT株式会社(Reduce Go)

 

SHIFFT株式会社の「Reduce Go」は、余剰食品を減らすために作られた

プラットフォームです。

飲食店で売れ残ったパンやフルーツ、弁当やジュースなどを廃棄すること

なく、必要な人の元に行き届かせることができます。食品ロスを減らしたい

店舗と、食品を安く購入したい消費者とのマッチングプラットフォームです。

Reduce Goは、スマートフォンやタブレット端末から簡単な操作で利用

できます。月額定額制で、1日2回まで注文することができます。

2020年現在は、関東と名古屋エリアを中心に対応をしています。

 

● ルートレック・ネットワークス(ZeRo.agri/ゼロアグリ)

 

ルートレック・ネットワークスでは、ZeRo.agri(ゼロアグリ)と呼ばれる

AI潅水施肥ロボットを提供しています。このロボットは、センサーを用いて

日射や土壌の水分量などをAIで事前予測し、理想的な分量で作物に水や

肥料を供給します。必要量だけを供給するので、節水になることはもちろん、

土壌水分ストレスも軽減でき、作物の育成も改善されます。

クラウド型のシステムを利用しているので、PCやスマートフォン、タブ

レット端末からどこでも土壌の状態をモニタリングすることができます。

遠隔操作で液肥濃度や施肥時間などを細かく設定することも可能です。

 

● まとめ

 

フードテックの担う領域や、その分野に力を入れている企業、製品、

サービスなどを紹介しました。人口増加による食糧問題は今後さらに

深刻になると予測される中、テクノロジーを取り入れた新たな常識が

必要になります。

食の分野は、すべての生き物に必要不可欠なものです。

しかし、この分野でのテクノロジー導入は他の分野に比べて遅れている

のが現状です。持続可能な食の確保を行っていくためにも、フードテックの

重要性はますます高まっていくと考えられます。

他人事と思わず、企業や個人が協力できることを真剣に考えるべき時代に

突入しています。

 


 

いかがでしたか。

 

コロナウイルスの収束がまだまだ見えない中、「フードテック」の重要性を

認識し、新事業立案や異業種進出への参考にされてはいかがでしょうか。

「ニーズのあるところに、市場はある」と思います。

 

2021.6.17

株式会社シニアイノベーション

代表取締役 齊藤 弘美

 

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