お問い合せ

Coffee Blake-令和3年7月30日(金) 「小さな飲食店」情報 ④

路面店のメリット・デメリット

 

続いて「路面店」のメリットとデメリットを確認していきます。

 

● メリット

 

 

① 自由度が高い

 

営業時間や店舗の内外装、ポスターやのぼり等の展示物、メニューの

種類などルールや規定に縛られることなく経営者が自由に決めることが

できます。

 

② 顧客が入りやすい

 

お店の顔が道路に面していることで、店舗の入り口もわかりやすいため、

お客様が入店しやすいという意味では集客力が見込めやすいということも

言えます。さらに、店頭に陳列や配置できるテイクアウト販売も行いやすく

なるでしょう。

 

③ 店舗ブランドイメージやこだわりを確立しやすい

 

自由度が高い点とも共通しますが、店づくりが自由に行えるということは、

お店のブランドイメージを確立していく点においても、飲食店経営者独自の

カラーを打ち出しやすいといえます。個性的なPRも顧客に受け入れられれば、

お店のブランドイメージを強く定着させることができるでしょう。

 

● デメリット

 

 

集客は自力で

 

特に個人経営の路面店の場合は、集客対策や宣伝・PRまで売り上げ

アップのための全てのマーケティング戦略を考案し、それに伴うプロ

モーション活動を自分で進めていかなければいけません。

しかし逆の発想では、自由度が高い分、人通りの多い路面店の場合は

人目につきやすく、お店の宣伝効果も期待できることもあるでしょう。

 

② 賃料が高い

 

路面店が集客しやすい人気の立地であることは、飲食店経営者にとっては

共通の認識となります。そのため、路面店は他の出店場所に比べると、

賃料が高く設定される傾向にあります。路面店に出店できても、月々の

売り上げが賃料で圧迫されては困りますので、出店前に現実的な売り上げの

目標を立てておかなければなりません。

 

③ 物件がでにくい

 

飲食店経営ではやはり路面店での出店は人気があります。

人気のエリアや人が多く集まる繁華街では、賃貸物件を見つけるのが

難しくなります。立地条件で物件探しをする際は、予想以上に時間が

かかってしまうことも多いのが現状です。

 

● コロナ禍で変わる店舗形態

 

さて、ここまでの解説では、テナント出店と路面店の違いや、メリット・

デメリットをご紹介してまいりましたが、今年流行した新型コロナウイルスの

感染拡大で、飲食業界の店舗形態に伴う状況が変化しつつあるようです。

コロナ禍で少しづつ変化している現状を認識していきましょう。

 

● デリバリーの導入

 

 

● コロナの影響で打撃を受ける飲食店が売り上げを確保する

 集客対策として、

 

デリバリーやテイクアウトを新規に始めた店舗も多いでしょう。

路面店のような独立店舗は、規律のあるテナント店に比べ、比較的参入

しやすい面があるかもしれません。

そんな中、東京のある大手商業施設では、テナント店のデリバリーサービス

展開を後押しし、運輸会社がまとめてデリバリーを行うというシステムを

導入し始めています。今後は、商業施設内のテナント店として出店する

飲食店のデリバリーサービスは、施設の運営側が体制構築をしていくと

いう流れが増えてくることが予想されます。

 

● 飲食店に不向きな場所が人気に

 

飲食店と言えば、人通りの多い路面店や多くの人が集まるテナント店と

いうイメージが強いですが、今後は人との接触を避けられるデリバリー

中心の「立地にこだわらない飲食店」が増える可能性があります。

人通りの少ないビルのテナントや、ゴーストキッチンの利用など、場所に

こだわらないで売り上げを確保していくという、飲食店経営者の意識も

変化しつつあります。

 

● 駐輪場や駐車場があるビルのニーズが高まる

 

現在はUberEatsなどのデリバリーサービスを導入する飲食店が増えて

いますが、今後は、デリバリーありきの営業を目的とした、自前でデリ

バリーサービスを実施する飲食店が増えることも予想されます。

そうなると、自転車やバイクを止められる駐輪場や、配達車を止める

駐車場付きのテナントのニーズが高まる可能性が出てくるでしょう。

 

● 良い立地条件が必ずしもメリットを生むわけではない


店舗にとって立地条件は最も大切だと言われていますが、必ずしも自分が

理想とする良い立地に店舗を構えられるとは限りません。

テナント店と路面店にはそれぞれメリットとデメリットがあり、また

それらが全ての飲食店に共通しているわけではなく、店舗のコンセプトに

よってはデメリットが逆にメリットになる場合もあり得ます。

まずは、店舗の個性やアピールポイントを洗い出し、継続的なコストを

見据えた物件をさがすことが大切です。

そのためには、自店舗の方針等を明確化しておくことが大切であると

言えるでしょう。そして、立地においてマイナスポイントが出てきたと

しても、そこをカバーできる戦略を練り、お客様に選ばれる店舗経営を

目指していく心構えが重要です。

 

● まとめ

 

今回は、テナント出店と路面店の違いから、それぞれのメリットとデメ

リットを比較し、解説いたしました。

出店場所は一度出店を決めてしまったら、後から物件を変えることは

簡単ではありません。自店舗のコンセプトに基づき、ターゲット層や

経営戦略をしっかりと掲げ、物件を見極めていきましょう。 

 


 

いかがでしたでしょうか。

 

あくまでも、「ご参考」にして下さい。

こういう状況下ですので、多大なリスクをおうよりも、時間の有効活用と

いうことで、〝勉強〟と〝知識〟と〝経験〟を積まれる方が、良いと

思います。また、〝市場調査〟もどんどんして下さい。

 

 

2021.7.31

株式会社シニアイノベーション

代表取締役 齊藤 弘美

 

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