Coffee Blake-令和3年9月21日(火)「労働力調査」
昨日に続き、今日は、「65歳以上の労働力調査」について、同様の記事が
読売新聞と日経新聞に掲載されておりました。多分、他紙にも掲載されて
いると思います。
現在、厚生労働省は「働き方改革」や「副業・兼業に関するガイドライン」
等々、いろいろな施策を行っております。
ただ、今回の「65歳以上の労働力調査」は、総務省が発表しております。
● 「働き方改革」
厚生労働省が2019年に発表した定義によれば、「働き方改革」とは、
働く人びとが、個々の事情に応じた多様で柔軟な働き方を、自分で
「選択」できるようにするための改革、とされています。
●「副業・兼業に関するガイドライン」
本ガイドラインは、副業・兼業を希望する者が年々増加傾向にある中、
安心して副業・兼業に取り組むことができるよう、副業・兼業の場合に
おける労働時間管理や健康管理等について示したものである
私は、各省のデータにおける課題が連携されていないように感じます。
従って、解決に至らず〝絵に描いた餅〟ではないかと思います。
● 〝絵に描いた餅〟
《どんなに巧みに描いてあっても食べられないところから》
何の役にも立たないもの。また、実物・本物でなければ何の値打ちも
ないこと。画餅 (がべい) 。
一般企業では、「問題提示」から「問題解決」を図る場合、どのように
対処しているのか。また、過当競争の中で、生き残っていかなければ
ならず、常に〝弱肉強食〟が行われています。
また、限られた予算内で、問題解決を図り、売上高を獲得し続けなければ、
いつかは淘汰されていくのです。
そのような状況下で、「日本国」の各省の方々は、どのように気持ちで
働いているのでしょうか。
「国民の税金で予算を組み、成果に繋がらなくても、働き続けられる
労働環境」では、〝ぬるま湯〟に浸っている状態で、〝良い発想、良い
成果〟は得られないのではないかと思います。
是非、「働き改革」を検討して欲しいと思いますし、定年後は、〝天下り〟
ではなく、我々一般人と同様に〝就労〟することで、現実の問題点が理解
され、より良い解決策が見つかるのではないでしょうか。
より良い解決策は、〝現場〟にあるとよくいいます。
各省でいろいろな施策を作成している方々には、〝現場〟を見て、理解し、
さらなる施策をお願いしたいと思います。
それでは、2紙の記事をご紹介致します。
2021.9.21
株式会社シニアイノベーション
代表取締役 齊藤 弘美
読売新聞より、
65歳以上 最多29%
推計 3640人 就労4人に1人
一方、今年1月公表の労働力調査を基にした総務省の集計では、昨年の
高齢者の就業者数は前年比14万人増の906万人で、比較可能な1968年以降
では過去最多を更新した。高齢者のうちの就業者数の割合は同0.2%上昇
して25.1%で、4人に1人を超えた。
15歳以上の就業者の総数(6676万人)に占める高齢者の割合も、過去最高の
13.6%となった。
政府は人口減に伴う労働力不足への対策や、社会保障の「支える側」を
増やす目的から、働く意欲のある高齢者が企業に残って就労できるよう、
法整備などを行っている。
高齢者雇用に詳しい東京学芸大学の内田賢教授(人的資源管理論)は「高齢者の
生きがい作りのためにも、働く場の多様な選択肢が求められる。
定年後のキャリアを早い段階でイメージすることも重要で、企業側も社員研修
などの機会を設けるべきだ」と話している。
65歳以上雇用「実施」3割 主要121社アンケート「検討」は6割
今年4月から企業の努力義務となった65〜70歳の就業機会の確保について、
国内の主要企業和対象に読売新聞がアンケート調査を実施したところ、
65歳以降の雇用に取り組んでいるとの回答は3割にとどまった。
「検討している」が約6割を占め、企業側の慎重姿勢がうかがえる結果と
なった。
調査は6〜7月、各業種を代表する主要企業121社を対象に実施し、117社
から回答があった。これまで企業には、定年の引き上げや、継続雇用制度
などによる65歳までの雇用確保が義務付けられてきた。改定高年齢者雇用
安定法の施行によって、4月からは70歳までの就業機会の確保が努力義務
として追加された。
65歳以降も働けるような取り組みをしているか尋ねたところ、34社が
「取り組んでいる」と回答。「検討している」が74社、「取り組みもして
おらず、検討もしていない」は6社だった。
「取り組んでいる」「検討している」とした企業に対し、理由を複数回答で
尋ねたところ、95社が「長く働いてきた人の能力や経験を生かせるから」を
挙げ、「努力義務となったから」(77社)を上回った。
一方、65歳以降の雇用を進めるうえでの課題を複数回答で聞いたところ、
「本人の意欲の維持・向上」が85社で最多だった。
「賃金や人事制度の設計」(74社)、「健康管理が難しい」(52社)、「高齢
でもできる仕事の確保」(45社)、「本人の能力開発」(44社)が続いた。
□ 65歳以降も働ける取り組みをしているか
取り組んでいる 34社
検討している 74社
取り組みも検討もしていない 6社
無回答 3社
日経新聞より
働く高齢者 4人に1人
65歳以上、最多の3640人
総務省は20日の敬老の日にあわせ、65歳以上の高齢者に関する統計を
公表した。15日時点の人口推計によると65歳以上の高齢者人口は2020年
より22万人増えて3640万人だった。総人口に占める割合は0.ポイント
伸び29.1%と過去最高を更新した。就業率は20年で25.1%と9年連続の
上昇となった。
「団塊の世代」と呼ばれる1947〜49年生まれをふくむ70歳以上の人口は
61万人増え、2852万人となった。後期高齢者医療制度の対象となる75歳
以上は1880万人に上がった。高齢化にともない社会保証制度の見直しも
議論は避けられない。
総務省によると、高齢者の総人口に占める割合は世界201国・地域のなかで
最も高い。2位のイタリアを6ポイント近く上回る。
国立社会保障・人口問題研究所の推計では今後も上昇を続け、2040年には
35.3%まで上がる見込みだ。
働く高齢者は数も割合も増えている。65歳以上の就業者数は906万人と
17年連続で伸びた。15歳以上の就業者数に占める65歳以上の割合は
13.6%と過去最高を記録した。
20年の高齢者の就業率は25.1%で男性が34.2%、女性が18%だった。
他の主要国は米国が18%、カナダ12.8%、英国10.5%、ドイツ7.4%、
イタリア5%、フランス3.3%と日本より低い。韓国は34.1%と高かった。
日本で就業している高齢者の半数は企業が雇用している。
そのうち8割近くはパートやアルバイトなどの非正規雇用だった。
非正規は10年前に比べて227万人増え、割合は7.6ポイント上がる。
業種別に高齢の就業者数を見ると、卸売業・小売業が最多の128万人。
農業や林業が106万人、サービス業104万人、製造業が92万人と続いた。
各産業の就業者に占める高齢者の割合を見ると農業・林業が53%と最も
高い。不動産・物品賃貸業が26.4%で続いた。
✔ 高齢者に対する課題
● 「本人の意欲の維持・向上」 85社
● 「健康管理が難しい」 52社
● 「本人の能力開発」 44社
✔︎ 企業に対する課題
● 「賃金や人事制度の設計」 74社
● 「高齢でもできる仕事の確保」 45社
インターネットで、「現在の日本が抱える社会問題」で検索すると、
「社会問題とは!? 日本が抱えている社会問題33選」のタイトルで、
いろいろな社会問題が明記されております。
「貧困、少子高齢化、 人口減少社会、年金制度の崩壊」等々、大変、
多くあります。
普段は何気なく過ごしておりますが、「敬老の日」ということで2紙の
新聞記事から、「現在の日本が抱える社会問題」まで進むとは思っても
いませんでした。
昨日、私よりも年下の人にあったのですが、私が「おはようございます」と
挨拶すると、「おはよう」と返答されました。
私は、〝この野郎〟という気持ちが芽生えましたが、〝こんな人間とは、話してもしょうがない〟と思い、早々と用件を済ませ、別れました。
私の〝主義〟は、このような方とは仕事は一緒にはしませんし、お付き
合いも致しません。〝肩書き〟で生きている人とは、〝私も肩書き〟で
勝負したいと思います。
今の40代、50代の方々も、いつかは〝高齢者-65歳代〟になるのです。
私はならないと豪語する方は、既にこの世には存在しないでしょう。
まとめとして、次の「ことわざ 」を贈りたいと思います。
✔︎「人の振り見て我が振り直せ」
人の振り見て我が振り直せとは、他人の行動を見て、良いところは見習い
悪いところは改めよということ。
✔ 「敵を知り、己を知れば、百戦して殆(あや)うからず」
敵情を知って味方の事情も知っていれば百回戦っても危険が無く、敵情を
知らないで味方の事情を知っていれば勝ったり負けたりし、敵情を知らず
味方の事情も知らないのでは戦うたびに必ず危険になる。
✔︎「天に向かって唾を吐く」
《上を向いてつばを吐くと、それがそのまま自分の顔に落ちてくるところ
から》人に害を与えようとして、かえって自分に災いを招くことのたとえ。
天を仰いでつばきする。 天につばする。
2021.9.21
株式会社シニアイノベーション
代表取締役 齊藤 弘美