Coffee Blake-令和3年10月1日(金)「NIKKEIプラス1」②
「4位 450ポイント マイナス金利」
近郊の資金貸し出し促進
本来は利息を受け取る立場にいる、お金を預けた側が逆に利息を払うこと。
国内では2016年に日本銀行が導入した。金融機関は日銀にお金を預けて
いると利息を負担しないといけなくなる恐れがあるので、積極的に企業
融資などへお金を振り向けると期待された。
通常のお金の貸し借りと利息の関係の反対という構図で、一見すると、
解説するのは簡単そうだが「子どもたちに対しては『お金を預けて利息を
とらない』という普通ではあり得ない。極端な措置が必要になるほど経済に
元気がないとみなされたという導入背景こそ丁寧に話すべきだ」(龍氏)。
「5位 439ポイント フィンテック」
スマホ普及で一般に広がる
金融(Finance、ファイナンス)と技術(Technology、テクノロジー)を融合
した言葉。
情報技術を活用して銀行や証券、保険などの金融商品・サービスをより
便利にすることを目指す。キャッシュレス決済サービスや家計簿アプリ
などが典型的だ。
伝統的に金融は送金のためのネットワークなど情報技術と密接に結び
ついて発展してきた歴史があるが、ここ十数年でスマートフォンが急速に
普及したことで様相が変わった。
これまで複雑だった金融取引をこうした個人の情報端末で手早く、簡単に
行いたいという需要が大幅に高まり、様々な新技術開発につながっている。
「6位 436ポイント プライマリーバランス」
国の基礎的な収支
借金に頼ることなく、歳出を賄うことができるのかを示す指標。
計算するには、まず国の全体的な歳出から過去の借金返済にかかるコスト
(利払いなど国債費)を差し引き、社会保障や公共事業などにかかる経費額を
もとめる。次の歳入の中の税収等から先ほど計算で求めた額をひく。
これがマイナスとなっているなら、借金なしに歳出を保てない状態で、
このままなら借金は増え続ける。
日本は赤字が続いていて、黒字化を目指しているが、達成時期については
先送りが目立つ。将来、そのツケがまわりかねない子どもたちには黒字化の
意義を加え、国の収支自体に関心を持ってもらえる解説を心がけたい。
「7位 434ポイント マクロ経済スライド」
社会・経済に合わせて年金給付を調整
公的年金額の伸びを抑える仕組み。年金額は物価や賃金の変動に応じて
毎年改定しているが、マクロ経済スライドが発動されると物価・賃金が
上昇しても年金の伸びは低く抑えられる。どの程度抑制するかは制度を
支える現役世代の減少や平均余命の伸びを考慮して決定する。
発動しない年もあるが、現在は発動せずに未調整となった分は翌年度以降に
持ち越す決まりとなっています。
現在の年金受給世代の中にはこの制度を不安視する人もいるが、本来の
目的は年金財政の健全化であり、子や孫などの将来世代の年金を確保して
いくための措置であることは見落としてはいけない点だ。
この続きは、次回に。