実践するドラッカー[行動編] ⑤
A lesson from P.F.Drucker
∵時間の分析と仕事の分類
時間を記録して分析し、仕事を整理するならば、重要な仕事に割ける
時間を把握できる。
『経営者の条件』—-p.71
時間を記録すると、時間の使い方の癖がわかります。
問題解決のために割いている時間はどれくらいか、機会を得るために
使っている時間はどれくらいか。内向きの仕事と外向きの仕事の比率は
どれくらいか。
記録によって、偏りが見えるようになります。
同時に、時間の使い方の無駄も明らかになります。
これらは、何をやめるかを決めるとき重要な情報となります。
時間の無駄は、一度解消したら終わりではありません。別の角度から
仕事を分類し直せば、さらなる改善点が見えるはずです。
分類したあとに分析を行うと、意外な発見があります。
筆者(佐藤)の場合、メールの返信に仕事の時間の一○%を使っていることが
判明しました。記録を撮った時間のうち、仕事に当てた時間が約二○○時間、
つまり二○時間もメールに使っていたことになります。
そこで、電話で済むことは電話に変えたところ、およそ一○時間を手に
することができました。
確保した時間は、重要事項に振り向けてください。
私たちはつい、「緊急ではないが重要な仕事」を後回しにしがちです。
しかし、時間を創造するのは、重要な仕事に振り向ける時間を確保する
ためです。
シート 仕事の分類チェック表
以下に仕事の分類の一例を挙げます。ここ1週間でどの項目にどれくらい
時間を使っていたか、調べてみましょう。
また、1週間の仕事時間に占める割合も計算すれば、時間の使い方の癖が
よりはっきりと見えてきます。
● 仕事時間 1週間で合計 時間 分
□ 打ち合わせ・商談(対顧客)
時間 分(全仕事時間の %)
□ 社内会議(意思決定、ブレスト等)
時間 分(全仕事時間の %)
□ 社内調整(上司や関係各所への連絡、報告等)
時間 分(全仕事時間の %)
□ デスクワーク(顧客向け提案資料、企画書作成等)
時間 分(全仕事時間の %)
□ デスクワーク(社内報告書類、データ管理等)
時間 分(全仕事時間の %)
□ 電話対応
時間 分(全仕事時間の %)
□ メール対応
時間 分(全仕事時間の %)
□ 情報収集(ネット、新聞、雑誌の閲覧等)
時間 分(全仕事時間の %)
□ 移動時間
時間 分(全仕事時間の %)
□ 昼食、休憩等
時間 分(全仕事時間の %)
□ その他( )
時間 分(全仕事時間の %)
この続きは、次回に。