「人を動かす人」になれ! ②
序章
「一番以外はビリと同じ」と考えろ!
1. 一流、一番をめざすから、人はついてくる
● わたしは物心がついたときから、「一番以外はビリだ」と考えていた。
学校の成績にしても喧嘩にしても人に負けるのが絶対にイヤだった」
● わたしは高校に入学するとすぐに塾の経営をはじめた。といっても、
自宅の六畳の部屋を改造し、机も自分でつくり、ガリ版でビラを刷って
近所の小中学生に配ったところ意外に生徒が集まった。ピーク時には
六○名以上の生徒を教え、中学生相手にいっぱしの進路指導も行って
いたが、その時もこんな調子で指導した。
「君はどこの高校に入りたいんだ」と聞くと、たいていの生徒は「目標は、
公立の○○高校です」と答える。
わたしは即座に「そんな高校に無理して入っても、どうせビリになる
だけや。もう少しレベルを落として××高校へ行け。
そうしたら絶対一番になれる」と勧めた。生徒のなかには、この勧め
通りにして自信をつけ、現在いいコースを歩んでいる者もいる。
つまり、自分だけが一番になればよいというのではなく、身近な人間にも
わたしなりに考えた一番のなり方を指導した。
● この「一番以外はビリだ」という姿勢は、企業経営においても貫き
通している。製品については世界一の品質と精度でなければならないし、
市場のシェアでも決して二位、三位に甘んじるようではいけない。
セールス力、マーケティング力においても同業他社に後れを取っては
ならないと考えている。もちろん、人材についても一流、一番をめざ
している。そのためには、わたしはあらゆる努力を惜しまないし、
とことん謙虚にもなれる。
こうした信念がなければ、人は動いてくれないし、また動かしても
行けないと思う。
この続きは、次回に。