P.F.ドラッカー 「仕事の哲学」㉑
DRUCKER SAYINGS ON INDIVIDUALS
第9章 コミュニケーション
コミュニケーションとは、知覚であり、期待であり、要求であり、
情報ではない。
コミュニケーションと情報は相反する。
しかし、両者は依存関係にある。
—–『マネジメント』
□ 誤解される上司の言動
上司との言動、些細な言葉じり、癖や習慣までもが、計算され意図された
意味あるものと受け取られる。
—–『マネジメント』
□ コミュニケーション成立の条件
コミュニケーションを成立させるのは受け手である。
内容を発する者、つまりコミュニケーターではない。
彼は発するだけである。
聞く者がいなければ、コミュニケーションは成立しない。
—-『マネジメント』
□ 受け手の言葉を使う
ソクラテスは「大工と話すときは、大工の言葉を使え」と説いた。
コミュニケーションは、受け手の言葉を使わなければ成立しない。
受け手の経験にもとづいた言葉を使わなければならない。
—-『マネジメント』
□ 受け手の期待を知る
受け手が期待しているものを知ることなく、コミュニケーションを行なう
ことはできない。期待を知って、初めてその期待を利用できる。
あるいは、受け手の期待を破壊し、予期せぬことが起こりつつあることを
強引に認めさせるためのショックの必要を知る。
—-『マネジメント』
□ 受け手の気持ちに合わせる
コミュニケーションは、受け手に何かを要求する。受け手が何かになる
ことと、何かをすること、何かを信じることを要求する。
何かをしたいという受け手の気持ちに訴える。
コミュニケーションは、受け手の価値観、欲求、目的に合致するとき強力と
なる。合致しないとき、まったく受け付けられないか、抵抗される。
—–『マネジメント』
□ コミュニケーションは組織のあり方そのもの
コミュニケーションは、私からあなたへ伝達するものではない。
それは、我々のなかの一人から、我々のなかのもう一人へ伝達するもの
である。組織において、コミュニケーションは手段ではない。
組織のあり方そのものである。
—-『マネジメント』
□ 目標管理とコミュニケーション
目標管理こそ、組織内のコミュニケーションの前提である。
目標管理においては、企業もしくは自らの部門に対し、いかなる貢献を
行なうつもりかを明らかにしなければならない。
——『マネジメント』
この続きは、次回に。