お問い合せ

P・F・ドラッカー「創造する経営者」㊿-105

● 訳者あとがき

 

本書は、経営学を創始しかつ確率した経営学者、P・F・ドラッカーの

経営書、Managing  for Results, 1964(旧訳『創造する経営者』ダイヤ

モンド社、一九六四年)の最新訳であって、今般ドラッカー名著集

「P・F・ドラッカー・エターナル・コレクション」の第六巻として

刊行することになったものである。

『現代の経営』『経営者の条件』と並ぶドラッカー経営学の三大古典の

一つである。

 

ドラッカーの経営書は、なぜこれほどまでに世界中で読まれるのか。

面白くて役に立つからである。しかも人と社会と組織と経営の本質を

教えてくれるからである。特に本書は、ドラッカーが最初につけよう

とした書名が「事業戦略」であったことからもうかがえるように、

企業に働く者や企業と関わりをもつ者にとって戦略を考えるうえで

必読の書といってよい。

企業あるいは組織、さらにそれらのマネジメントに関心をもつならば、

ということは、現代社会とその行方について関心をもつならば、たとえ

斜め読みでもまずドラッカーを読んでおきたい。

数ある流行者からは手に入れられない基本を知ることができる。

一見したところでは、現代社会最高の哲人としてのドラッカーとマネジ

メントの父としてのドラッカーと二人のドラッカーがいるかに見える。

しかし、現代社会の担い手が組織体、特に企業になったとき、人と社会と

文明に関心をもつドラッカーが企業のマネジメントに関心をもったことは

当然のことといえた。そしてそこから人類にとってのマネジメントが

生まれ育った。

しかも今日、情報化の急速な進展の最中にあって、ドラッカーがいった

ことは全て新しい現実として、われわれの眼前に展開しつつあるところで

ある。時を経るほどに新鮮になるというドラッカーの不思議さにも魅了

されるばかりである。

本書の訳出にあたっては、多くの版数を重ねてきた全訳の『創造する

経営者』が大変参考になった。

野田一夫、故村上恒夫の両氏には、心より感謝と敬意を表したい。

本書の刊行にあたっては、ダイヤモンド社の前澤ひろみ氏にお世話に

なった。深く謝意を表する次第である。

 

二○○七年四月

          上田 惇生


 

【私見】

 

去年から「代表のブログ」でご紹介してきました『P.P.ドラッカーの

「創造する経営者」』も今回で終了となります。

 

私の感想は、「単なるビジネス書ではなく、真理書」のように感じます。

「何が正しいのか、どのような視点で考えるのか」「過去の歴史に

解決策が見出される」等々、いろいろな思いを感じました。

 

● 真理

 

1. いつどんなときにも変わることのない、正しい物事の筋道。

     真実の道理。「永遠不変の―」「―の探究」

2. 哲学で、

     ① 思惟と存在あるいは認識と対象との一致。

    この一致については、いくつかの説がある。

     ② プラグマティズムでは、人間生活において有用な結果をもたらす

   観念をいう。

   3.  仏語。真実で永遠不変の理法。真如。

 

 

● 理法

 

道理にかなった法則。「自然の―に従う」

 

● 道理

 

「道理」とは、「正し筋道筋が通っているさま・道徳的な正しさ

納得できる因果関係など」のことを意味する表現である。

わかりやすく言えばなるべくしてなる」ような事柄を指す言葉で

ある。

 

● 真如(しんにょ)

 

仏語。ありのままの姿。万物の本体としての、永久不変の真理。

宇宙万有にあまねく存在する根元的な実体。法性 (ほっしょう) 。

実相。

 

もう一度、ゆっくりと再読するつもりです。

 

2023年2月4日

株式会社シニアイノベーション

代表取締役 齊藤 弘美

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