お問い合せ

続「道をひらく」松下幸之助 ㊿+26

● 対処の道

 

自分が困るから、それであれこれと思案して、自分が困らないように

あれこれと対処もするのだが、自分が困るというただそれだけで、

いくら案じ、いくら対処してみても、しょせん道はひらけない。

策は生まれない。

一つがほどけても、また他にもつれができてきて、そのもつれがほど

けたら、また別のもつれが起こってきて、果てしもなく限りもない。

それも人の世の常なりと観じるなら、それはそれでよいけれど、自分が

困るときは実は他人も困ることが多いので、だからせめては自分だけの

対処の道を考えるのでなくて、自分も他人もあわせて困らないように、

あわせてうまくいくように、そんな思案をめぐらして、そんな対処の

策を求めてみる。そんな努力もしてみたいのである。案外、道がひら

けてくる。

いろいろと事の多かった事の年も、まもなく除夜の鐘が鳴る。お互いに、

あれこれと案じてあれこれと対処して、それでうまくいったこともある

し、いかなかったこともある。なぜだったのか。

この年の暮れに、今一度静かにふりかえってみたい。個人もまた国家も。

 

● 新たな時代

 

二十一世紀への展望が、次第に人びとの関心をひくようになってきた。

あと二十三年のことである。

あと二十三年で、百年ごとの歴史の大きなフシを迎えて、新たな時代の

幕がひらかれるのである。

二十一世紀はある日、突然にやってくるのではない。それに至る歳月は、

今日すでにただいまから始まっているし、その時代をどうつくりあげて

いくかは、今日ただいまのお互いの思い一つ、努力一つにかかっている。

誰かが、どうかするであろうという問題ではない。何とかなっていく

であろうという話でもなければ、自分には無縁の遠い先の話でもない。

若き人びとよ。つくりあげられた今までの世紀のなかで、あなたがた

は育ってきたけれど、こんどはあなたとあなたがたのこどものための

世紀を、みずからの手でつくりあげなければならない時がきているの

である。世界をどう変えるのか。日本をどんな国にしていくのか。

そのなかで、自分はどんな役割を果たしていこうとするのか。

二十一世紀は、もう始まっている。

 


 

今回で、「続 道をひらく 松下幸之助」は、最終となります。

最後に、


 

        「きょうの営みの上に、

           明日の工夫を、

         明日の工夫の上に、

        あさっての新たな思いを。」

 


         人はさまざま。人のさだめもその歩みもまたさまざま。

              さまざまななかに、さまざまな計が立てられる。

                          そんななかでも大事なことは、

            ことしは去年のままであってはならないということ、

            きょうは昨日のままであってはならないということ、

                     そして明日はきょうのままであっては

                               ならないということである。

                                             ————-『続・道をひらく』本文より


 

私は、いつも通り、再読致します。

これまで「代表のブログ」でご紹介して参りました書籍は、私自身の

「知識」となり「肉」となり、人生を歩むうえで参考になり得ると思い、

講読の上、多くの人たちにもご紹介したいと思って、極力、一字一句

間違いのないようにご紹介して参りました。

 

今後の「代表のブログ」では、

 

① シニア層の「生き甲斐」「働き甲斐」「やり甲斐」について。

② 「認知症」「年金」「資産運用」等について。

③ 「夢」を抱くことの大切さについて。

④  「家事」「掃除」のお勧め。

⑤ 「副業」のお勧め。

⑥  「終活」を考え、今を生きるには。

⑦  気になる新聞記事からの抜粋。 

 

以上について、ランダムに、私見で、ご紹介したいと思います。

これまでは毎日、「代表のブログ」を更新して参りましたが、今後は、

その都度となりますことをご容赦願います。

 

 

2023年8月24日

株式会社シニアイノベーション

代表取締役 齊藤 弘美

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