お問い合せ

今日の気づき-「実践」を心がける

2023年11月16日日経新聞夕刊で、「私のリーダー論 コマツ社長 

小川啓之氏/下」の記事を拝見致しました。前回は、同記事の「上」を

ご紹介致しましたが、今回の記事の内容にも、大変、勉強になりました。

私の同級生もコマツ(小松製作所小山工場)に勤務しておりました。

つい、興味がわいてしまいます。

 

それでは、記事を抜粋の上、ご紹介致します。

詳細は、日経電子版でご覧下さい。


 

私のリーダー論 コマツ社長 小川啓之氏/下

 

多文化受け入れる力必要

合理、道理、情理で率いる

「走りながら考えろ」

 

・「売上高の9割を海外が占めるコマツ。世界で6万4000人の社員率いる

      小川啓之社長(62)は米国での工場長経験などでグローバルに通用する

      素養を身につけた。」

 

・「デジタルトランスフォーメーション(DX)や脱炭素がビジネスの

    トレンドとなる中でトップには自ら実践しながら「多文化を受け

     入れる力が求められる」と話す。」

 

・「日本人は私だけで、現場はスペイン語を話すヒスパニック系ばか

     りなのでほとんど言葉は通じません。そこで図面で会話できると

     言うことを学びました。」

 

・「自分ひとりでは何もできないということを学びました。」

 

・「仕事の規模が大きくなると多くの人に助けてもらわないと仕事が

      進みません。特に米国で周囲の力を得るには、多文化を受け入れる

      力やコミュニケーション力、聞く力などが重要です。そして欠かせ

      ないのが専門的な技術力です。これがないとどこに行っても通用し

      ません。」

 

・社員にはどのように伝えていますか。

 

   「コマツは売り上げの9割が海外です。グローバルに仕事ができる

    能力を育てられるかが非常に重要である。海外に出して経験を積ま

    せるのが、コマツでのキャリアパスです。海外赴任する部長や課長

    クラスの社員には海外に行く前に挨拶する機会があります。『とに

    かく日本人だけで物事を決めちゃいけない』と言っています。」

    「現地の人に意見をリスペクトして、意思決定に参加してもらわな

    いといけません。実は語学力は最後に取り組めば大丈夫なくらいです。

    新入社員にも毎年入社式で必ずこの話をしています」

 

・「会社の哲学にも実践知を重んじる姿勢を表れています。コマツは

     総合的品質管理(TQM)を重視する会社です。机上の空論ではなく、

     実際に『現場』で『現物』を観察して、『現実』を認識した上で

     問題解決を図る『三現主義』を重視する。」

 

○ TQM(総合的品質管理・総合的質管理)

Total Quality Management

TQM(Total Quality Management:総合的品質管理・総合的質管理)

は経営管理手法のひとつで,「品質(質)全般に対し,その維持・

向上をはかっていくための考え方,取り組み,手法,しくみ,方法

論などの集合体」とされる。使う領域によって,Qualityを「品質」

としたり「質」としたりする場合がある。また,日本語で訳すと同じ

「管理」になってしまうManagementとControlの混乱を避ける目的

でManagementをカナ表記にしたり経営と訳したりして「総合的品質

(質)マネジメント」「総合的品質(質)経営」とする場合もある。

 

・「社外のセミナーで聞いた『リーダーの三理あり』と言う言葉を

     指針に取り組みました。『合理』、『道理』、『情理』のバランスを

     とることがリーダーに求められる資質として非常に重要と言う考え

     方です。科学的思考を重視する合理、原理原則を重んじる道理、コ

     ミュニケーションや人それぞれの考え方を尊重する情理の3つです。」

 

○ 合理

 

道理にかなっていること。論理的に正当であること。

 

○ 道理

 

1. 物事の正しいすじみち。また、人として行うべき正しい道。

    ことわり。「—をわきまえる」「—に外れた行為

 

2. すじが通っていること。正論であること。また、そのさま。

    「言われてみれば—な話」

 

○ 情理

 

1. 人情道理。「—を兼ね備えたはからい」

 

2. 事情道理物事筋道

 

・「私が好きな言葉は『走りながら考えろ』です。経験や実践でしか、

     知識は得られないと言う意味です。」

 

・「脱炭素や人口知能(AI)が話題ですが、どれほど経営環境が変化

     しようとも地に足のついた努力は不可欠です。先進事業はもちろん

      重要です。でも、地道に努力する社員に光を当てないと会社として

      成長できません。社員のモチベーションも上がらないでしょう。

      価値を創造する主体は現場です」


 

いろいろと参考になりました。

私は、読書が趣味の一つですが、多くの経営者の方々が、「課題は

現場にある」と言われております。

「机上で業務を行う」ことも大事ではありますが、「現場を見る」

ことの重要性を感じました。

これからの自分の仕事や生き方に、『実践』することを心がけ、

机上の空論に終わらないように心がけたいと思います。

 

○ 机上の空論

 

頭の中だけで考え出した、実際には役に立たない理論や考え。

 

2023年11月20日

株式会社シニアイノベーション

代表取締役 齊藤 弘美

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