今日の気づき-「花巻東 佐々木監督」の言葉
2025年3月29日日経新聞「直言」に花巻東・佐々木監督の記事が掲載されておりました。
花巻東高校と言えば、今年の選抜大会(春の大会)では、準々決勝で健大高崎に敗れて
しまいましたが、米大リーグで活躍する大谷翔平(ドジャース)と菊池雄星(エンゼ
ルス)の母校であり、佐々木監督と言えば、2人を育てた監督であることは、多くの
方がご存知だと思います。
この記事を読んで、多くの感銘を受けた部分を一部ピックアップの上、ご紹介したいと
思います。
甲子園がゴールじゃない 大谷育てた花巻東・佐々木監督
直言×人財立国への道 国富を考える
2025年3月29日 5:00 [会員限定記事]
多様な観点からニュースを考える
様々な「人財」が進化を続け、その力をグローバルに発揮できる環境をどうつくるか。
人が減り続ける日本が国力を保つために重要な命題だ。米大リーグで活躍する大谷翔平
(ドジャース)と菊池雄星(エンゼルス)の2選手を育てた岩手県の花巻東高校野球部・
佐々木洋監督は、異才を育てるカギは「目標設定」にあると言い切る。
物事を非常識に考える
監督に着任した当初は甲子園出場すら遠かった。転機となったのは恩師からの
「経営を学べ」との言葉。野球の本を捨てて、経営者の講習会に通う日々を
過ごした。…
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□ 前例のない活躍を続けるアスリートを輩出するための王道の育成方法はあるのか。
○ 「物事を非常識に考えることを大切にしている」
○ 「大人の役割は子どもの可能性を広げ、伸ばすことだ」
○ 「人材育成方法は野球から学んだことより経営や異業種から学んだことの方が多い」
○ 「全てを一度疑うことを指導の基本にしている」
□ 経営や異業種から、野球指導に生かした学びとは何か。
○ 「そこでまず出口戦略から始めた。良い選手を集めるよりも、まずはきちんと教育して、
大学や企業が欲しがる生徒を育てることを自身の目標に据えた。成果が出始めると、
優秀な選手が入学するようになり、チームも強くなっていった」
□ 高校野球の指導者は「野球が全て」との考えを持つ人が多いと聞く。
佐々木氏の考えは違うのか。
○ 「高校は人生の滑走路だ。だとすれば、どこに飛び立つかが大事だと思う。
私の仕事は野球部員を勝たせて甲子園に連れて行くことではなく、その後の60年
以上を勝たせることだ。野球で大成した場合でもセカンドキャリアの可能性を考え
ることが大事だ」
○ 「米国の哲学者であるナポレオン・ヒルが書いた『思考は現実化する』という本を
読んだ。その時、なりたい自分と自らの行動がずれていることに気づいた。そこで
初めて自分で目標設定をしてみて、その重要性に気づいた」
○ 「親も監督も、子どもが目標や進路を定めるように導いてあげるのが仕事だ。
『自主性』という言葉があるが、一歩間違えるとただの放任になってしまう。
子どもたちが自主性と主体性を持つために、目標設定の仕方をしっかりと教える
ことが重要だ」
○ 「感染症と同じように思考も周囲に感染すると思う。子どもたちには『良い思考を
持つ人と濃厚接触し、他人や環境のせいにする思考の人とはソーシャルディスタン
トを保ちなさい』と呼びかけている。他人のせいにする思考を捨てる人が増えれば、
この国は大きく変わるのではないか」
□ 目標を細かく設定するのは、大谷選手のようなトップ選手はできるかもしれないが、
普通の子どもたちには難しいのでは。
○ 「数学の勉強よりも、よほど簡単なことだ。ただ目標の立て方がわからない生徒も
いるのは確かだ。たとえば野球部では具体的な質問形式のシートを使っている。
『全国でのライバルは誰か』『なぜその選手を選んだのか』『その人に勝つために
どうするか』とか。質問に答えるうちにやるべきことが明確になる」
○ 「こうした目標の立て方は小学校で教えるべきで、子どもが習得すべき最も大切な
ことだ。それが優秀な人材を育て、国の発展にもつながると思う。限界は自分や
大人がつくり上げるだけで、非常識と感じる夢でも目標を掲げることで一歩ずつ
近づく」
○ 「意識や意欲の変化が大事だという実例だ」
□ 日本の学生は「将来の夢を持っている」と答えた割合が世界と比べて低い。
この水準を高めるのは容易ではない。
○ 「菊池から勉強になる話を聞いた。『日本は減点法で、米国は加点法。
日本人は平均的な人材をつくりたがる』と。日本も長所を伸ばす文化に変わらない
といけない」
○ 「私は今の日本に強い危機感を持っていて、優秀な日本人だけ米国に流出する
可能性があると思っている」
○ 「ソフトバンクグループの孫正義さんや楽天の三木谷浩史さんら多くの突出した
経営者は米国留学から戻ってきて、新しいことを起こしている。日本でとがった
人材を生み出すには海外に留学させて日本に戻すシステムをつくる必要がある」
○ 「親や指導者が世界の現状を見せる機会をつくることも大事である。学校であれば、
お金がなくても自治体の援助を利用して積み立てをしたり、海外の姉妹校を活用し
たりとか工夫すべきだ。一度、行って帰ってくれば子どもの意識と意欲は変わるだ
ろう」
□ インタビュアーから「大人も成長を諦めない」
○ 「夢は持っているだけではダメ。目標を具体的に立てるからこそ、実現に近づく」
○ 「正確に作業をこなす均質な労働力が求められた時代はとうに過ぎ去り、イノベー
ションを生み出せる人材が求められる。画一的な教育ではグローバル社会を生き抜
けない」
私は、この記事を読んで大変、勉強になりました。
特に、
「夢は持っているだけではダメ。目標を具体的に立てるからこそ、実現に近づく」
に勇気づけられました。
2025年4月3日
株式会社シニアイノベーション
代表取締役 齊藤 弘美