「小さいことにくよくよするな! 」㊳
80. 早起き鳥になる
(中略)
仕事をしていようと育児中の主婦だろうと、ほとんどは自分の時間をとって楽しむ余裕
がないほど疲れている。疲労の解消策として、つい「眠れるときに寝ておこう」と思う。
そこで時間ができると睡眠にあててしまう。そのことで心に深い欲求が生まれる—–
人生には仕事や育児や睡眠のほかに、もっとやるべきことがあるはずだ!
疲労にはもう1つの原因がある。充実感がないことと日常に流されることが疲労を倍増
させるのだ。世間の常識にさからって睡眠をちょっぴり減らして自分のための時間を
つくることで、疲労感がやわらぐかもしれない。
自分のためだけの1〜2時間—-1日が始まる前の—–は、人生を向上させる最高の方法だ。
(中略)
早起きの習慣をつけたことが人生の重大な転機になったと多くの人たちが私に言った。
いままで時間がないという理由でもてなかった1人静かに過ごすひととき。
それが早起きのおかげで楽しめるようになったのだ。
とつぜん本が読めるようになり、瞑想ができるようになり、朝日を観賞できるように
なるこの充実感は、いくばくかの睡眠不足をおぎなってあまりあるほど大きい。
どうしても眠りたいのなら、夜はテレビを消して1〜2時間早くベッドに入ればすむことだ。
81. 親切は小さなことに絞る
「私たちはこの世では大きいことはできません。小さなことを大きな愛をもってする
だけです」とマザー・テレサは言った。
いつか大きなことをしようと壮大な計画をたてると、たったいま、小さなことをする
機会が失われてしまう。私の友人がこう言ったことがある。
「もっと人のためになることをしたいんだが、いまはなにもできない。いつか、もっと
成功したら多くの人のためになることをするよ」
(中略)
マザー・テレサは正しかった。私たちは世界を変えることはできないが、ちょっぴり
暮らしやすくすることはできる。私たちがしなければならないのは、小さな親切を
たったいま実践することだ。
私が気に入っている親切のしかたは、思いついたときに自分なりの方法ですることだ。
ほんのちょっとしたことにすぎないが、大きな満足と平和をもたらしてくれる。もっとも
感謝される親切とは大企業からの多額の寄付ではなく、老人ホームでの1時間のボラン
ティア活動だったり、お金の余裕がない人から5ドルの寄付だったりする。
小さな親切をしたところでなにも変わらないじゃないか、という思いにとらわれすぎる
と欲求不満になり、その無力感を口実にしてなにも行動しなくなってしまう。
だが、細心の注意を払ってなんらかの親切——なんでもいい—-を実践すれば、与える
喜びを感じるとともにこの地球をちょっぴり明るくするのに役立つことができる。
この続きは、次回に。
2025年8月6日
株式会社シニアイノベーション
代表取締役 齊藤 弘美