お問い合せ

書籍「Effectuation エフェクチュエーション」 ㉖

エフェクチュエーションに基づく「問いかけ(asking)

 

これに対して、エフェクチュエーションの場合には、アイデアは起業家自身の「手持ち

の手段(資源)」と「許容可能な損失」に基づいて生み出された「何ができるか」であり、

また後に繰り返し再定義される可能性に開かれた、暫定的なものにすぎません。

そして起業家のパートナー候補に対するアプローチでは、どのような形であれば相手と

共に未来の創っていくことができるか、をオープンに問いかける(asking)事が重視され

ます。

たとえば、必要な資源(資金や技術)の提供を期待してパートナー候補にアプローチを

する場合にも、相手のコミットメントが可能かを問いかけて、その結果もし期待した

資源が得られなかったとしても、必ずしも失敗とは考えません。なぜならば、同じ相手

に対して、どのようなコミットメントであれば可能かを繰り返し問いかけて、もし期待

した資源とは違っても別のコミットメントを獲得できるならば、やはりパーチナーシップ

の構築と見なす事ができるためです。

また場合によっては、パートナー候補のほうが、起業家自身は当たり前に思っていた

手持ちの手段(たとえば、ユニークなスキルや、アイデアを形にするために必要な時間

や体力など)に大きな価値を見出して、自らが実現したいアイデアを起業家と一緒に形に

できないか、と問いかけてくれることもあるかも知れませこの場合には、起業家が当初

考えていたアイデアから、パートナーがもたらした新しいアイデアを実現するための

取り組みへと事業がピボットされる可能性もあるでしょう。

そして、こうした多様な形の望ましいパートナーシップを模索するためには、起業家が

自らのアイデアを積極的に説明すること以上に、相手の話をより多く聞くことが、極め

て重要になります。どのような資源の提供であれば、相手が許容可能なのか、思いやビ

ジョンを含む、どのような手持ち手段(資源)を相手は持っているのか、といつた点につ

いて理解できてはじめて、お互いにとって意味ある取り組みを共創できるといえるでしょう。

 

「売り込み(selling)」と「問いかけ(asking)」の違い①

 

※ 省略致します。

 

「売り込み(selling)」と「問いかけ(asking)」の違い②

 

Causation(selling)

 

1. ビジョン(目的)の明確化

2. 実現に必要な資源の明確化

3. 資源を提供できる人々を特定

4. 売り込み(selling)

5. 必要な資源の獲得orその失敗

 

・成功するか、失敗するか

・1回きりの関係

・アイデアを積極的に説明し売り込み、あなたを買ってもらう必要がある

 

Effectuation(asking)

 

1. 手持ちの手段&許容可能な損失でできることの明確化

2. 未来を共創してくれる人々を特定

3. 問いかけ(asking)

4. 新たな資源&ビジョンの獲得→「何ができるか」の再定義

 

・期待した資源が得られない=失敗ではない

・繰り返し訪問し、別のコミットメントの提供を問いかけることができる

・より多く話を聞くことで、相手が提供できる資源やビジョンについて理解する

     必要がある。


 

この続きは、次回に。

 

2025年12月15日

株式会社シニアイノベーション

代表取締役 齊藤 弘美

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