今日の気づき-読売新聞「和食のロックンロール」を読んで ②
□ 環境への負荷をできるだけ少なくした農法で育てた野菜を使ったり、 厨房 で使う
プラスチック製品をできるだけ少なくしたり。
□ 和食は、国連のいうSDGs(持続可能な開発目標)にかなった料理です。魚と野菜が
基本ですから、温室効果ガスの排出量が少ない。カロリーも、フランス料理なんかに
比べると非常に低い。健康志向や環境問題への意識が世界中で高まり、ベジタリアン
の人も増える中、まだまだ伸びていくでしょうね。
□ 韓国の宮中料理が頓挫したと聞き、どうしようかという話になりました。文化や食習
慣ではなく、料理そのものを登録しようとすると、利益誘導にあたる恐れがあるとい
うことらしいのです。
□ 脱線しますが、ミシュランの三つ星ってありますわね。自分でコツコツ料理を作って
る間は、なんぼおいしくても星は一つ。星二つになろうと思ったら、周りに右腕にな
る人がいて、自分は料理だけでなく、美術品や内装にまで気を配らないといけない。
三つになると、もう経営者です。自分の思う通りのものを確実に作れるスタッフが
いて、自分はむしろ国や社会のための仕事をする。
□ 2013年に和食がユネスコ無形文化遺産に登録され、ホッとしました。
《フェラン・アドリア氏は、料理を科学的な観点から再構築する「モレキュラー(分
子)・ガストロノミー」の先駆者といわれるスペインの料理人。2011年に閉店し
た「エル・ブリ」は「世界一予約の取りにくいレストラン」として知られた》
□ 日本の中でも水の硬度は違っていて、東京は平均すると60前後。平均が70とか90と
いう地域もあります。
□ 2026年2月5日
《水の硬度は、水に含まれるカルシウムとマグネシウムの総量を炭酸カルシウムに
換算して表したもの。世界保健機関(WHO)の飲料水水質ガイドラインでは、硬度
60ミリ・グラム/リットル未満を軟水、60から120ミリ・グラム/リットル未満を
中程度の硬水、120から180ミリ・グラム/リットル未満を硬水、180ミリ・グラム
/リットル以上を非常な硬水とする。日本の水の多くは軟水で、ヨーロッパの水は
硬水が多い》
京都の水は硬いとこでも40ぐらい。硬度が高いと昆布のだしはよう出ませんから、
東京では昆布はあまり重宝されません。むしろ、だしといえば大方はカツオ。カツオ
節はイノシン酸ですから、グルタミン酸のあるしょうゆの味も加えておいしさを増す。
海外で和食のイベントをする時に使うのはボルヴィックです。ヨーロッパでは珍しく、
硬度が60ぐらいと低い。一方、向こうにいくとよく机の上に用意されているのが
エビアンです。これは硬度が300ぐらいあるから、だしを取るには向きません。
肉料理にはそのくらいの方がええのかもしれませんけど。
硬度500の水でパスタを湯がくと、たんぱく質が中心の方に固まっていきますから、
ええかげんに湯がいても硬さのあるアルデンテになります。リゾットも同じで、米に
硬さが残る。軟水ではこうはいきません。
フランスでは、魚の頭やアラを湯通しも水洗いもせんとブツブツに切って、そのまま
水に入れてグラグラ炊く。この「フュメ・ド・ポアソン」を見て、僕らはあんなんし
たら生臭うて食えんぞと言っていたんです。ところが飲んでみたら生臭くない。水が
硬すぎて生臭さのもとになるようなもんが出ないんですね。
菊乃井は東京の赤坂に20年ほど前に店を出しました。最初は硬度調整器で水の硬度
を下げてだしを引いた。これやったらいけるんちゃうかといって。そしたら、京都か
ら来た料理人が5人が5人とも「大将、これ違いまっせ」と言う。昆布は同じものを
使っているのにです。そこで京都から水を運ぶことにしました。
もちろん、海外で和食を作る時は、そこの土地の水をうまく調整してだしを引くわけ
ですが、京都の店と全く同じ味を東京の店でも出そうと思ったら、これはもう運ぶし
かない。
それほど水は重要やということです。(「菊乃井」三代目主人)
□ これまでにウドを専門に作っている人や、手打ちのおろし金をコツコツ作っている人
などを顕彰してきました。そのウドは普通のウドとは香りが全く違う。おろし金も、
タガネを使って目を一つ一つ手作業でたたき起こして作る人は、もう日本に3人ぐら
いしかいないというんですよ。
全日本・食学会のメンバーと牧場を訪れ、種雄牛を見る村田さん(右)
(2025年10月、滋賀県で)
この続きは、次回に。
2026年2月28日
株式会社シニアイノベーション
代表取締役 齊藤 弘美

