お問い合せ

今日の気づき-読売新聞「和食のロックンロール」を読んで ③

□ 昨年、視察で滋賀に行きました。食品添加物を使わず、塩のみで長時間熟成させる

 生ハムを作っている肉屋や、チーズを作る際に出てくるホエー(乳清)を使ってお酒

 や美容液も作るチーズ屋、近江牛の一貫生産を手がけ、好みの血統を作るために種雄

 牛も育てる牧場主、自家製の発酵液肥などを使って野菜を露地栽培する有機野菜農家

 など。さまざまな生産者に会い、夜は琵琶湖の食材を使った料理をいただきました。

 視察では、過去の受賞者に会うこともしています。24年度の大賞を受けた琵琶湖の

 漁師さんは水産会社の四代目ですが、まだ20代。天然ウナギの神経締めを見せて

 くれ、琵琶湖の魚に対する愛情と熱量をものすごう感じました。水産業界は大変で、

 気候変動などで漁獲量が減り、漁師が高齢化して後継ぎがいない。そんな中でも頑張

 る若者はぜひ応援したい。

 視察ではまた、22年度に流通関係者賞を受けた精肉店も訪れました。熟成肉にかけ

    る店主の並々ならぬこだわりと技を感じました。

 

□ イカナゴやタコが取れないとか、昆布が急減したとか、海の環境がものすごう悪く

 なっているのを感じます。

  《農林水産省の漁業・養殖業生産統計によると、2024年の養殖を含む漁獲量は約363  

    万トンで、ピーク時の3分の1以下に減少した》

     2026年2月10日< 24 >

 

□ 磯焼けも深刻です。

 《磯焼けは、海藻が繁殖する藻場が著しく衰退または消失し、海底にほとんど植物が

 生えない海の砂漠化現象。海水温の上昇や、ウニや魚など海藻を食べる生物による

 食害などが指摘されている》

 昆布やワカメなどの海藻は古くから日本の食文化を支えてきました。海の豊かさが

 失われれば、日本の食文化そのものが危うくなるんちゃうかとすごく心配しています。

 日本の海岸線は長くて、世界で6番目。日本近海に自生する海藻は1500種類ほどです

    が、僕らがよう知っているのは15種類ほど、いや、もっと少ないかもしれません。

 海藻にはミネラルやたんぱく質が含まれています。世界人口は今後も増え、100億人

   を超すと言われていますから、将来、食糧危機が訪れる可能性がある。それを救うの

 は昆虫食とも言われますが、海藻をもっと食べてほしい。海藻はCO2(二酸化炭素)

    を吸収しますから、地球環境にもいいんです。

 日本の海がよみがえって海藻が増えれば、ちっちゃいジャコやらエビなどがすみつ

    き、それを食べに小さい魚が集まる。小さい魚を食べるために大きな魚も寄ってくる。

     日本の海がもういっぺん豊かに再生すると考えています。

 

□ 海藻を通じて海を再生する活動をすることで、いろんな人が海藻に興味を持ち、海藻

 を食べ始めてくれるとええなと思っています。体に良くておいしい海藻を食べること

 で日本の食文化が守られ、需要が増えることで生産者の暮らしも安定する。魚のすみ

 かである藻場の再生が進むことで、海の生態系にもよい循環が生まれます。

 《農林水産省の2024年度食料需給表によると、海藻の1人当たり年間消費量は700グ

    ラムで、ピーク時より半減した》

 ひじきも、コンビニでは売っていても、家庭の食卓に上がらんようになってしまった。

     給食で何で出さへんやろなと思うんですけれども、聞くと喫食率が悪いと言うんで

    すね。ほんまかいなと思って以前、小学校2年生の給食にひじきを出してみたことが

 あります。子どもたちは「黒いものを食べたことがないんで気持ち悪かったけど、

 食べてみたらおいしかった」と言うんですよ。ひじきは体にも髪の毛にもいい。

 日本は海洋国家なんですから、もっと海藻を食べてもらう努力をせなダメやと思って

 います。

 もっとも、今、世界中のシェフが海藻に目を向け始めていますから、そのうち爆発す

 るとも思うんですよ。

 

 藻が減る原因として、ウニが海藻を食べることが挙げられます。海藻の芽が出た瞬間

 に食べられてしまう。ウニを駆除する作業も進められていますが、それだけしてても

 限界がある。

 

掲載-16から25までのピックアップです。


 

この続きは、次回に。

 

2026年3月2日

株式会社シニアイノベーション

代表取締役 齊藤 弘美

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