お問い合せ

危機の時代 ジム・ロジャース ⑨

第3章 危機の際にどう行動すべきなのか

 

・すべての常識は15年で劇的に変わる

 

それでは危機の際にどう行動すべきなのか。

 

まず重要なのは危機に対するあなたの認識を変えることだ。

危機は一定の頻度で必ず起きる。

そして、あなたが今正しいと信じている常識の多くは、15年後に間違っている

可能性が高い。

 

歴史を振り返って欲しい。

1930年に誰もが正しいと思っていた常識は、1945年にどうなっていたのか。

第二次世界大戦はすべてを変えた。

つまり世界は常に変化している。だから私は、誰もが歴史を勉強すべきだと

考えている。もちろん必ずしも15年とは限らない。

時に10年だったり、25年だったりする場合がある。

しかし、歴史を検証すると、おおむね10〜15年経つと大きな変化が訪れている。

私は歴史を学ぶ中で、10〜15年経つと、世界が劇的に変化するケースが

少なからずあることに気づいた。

 

私たちが今常識だと考えているすべてのことは間違っている。

そう言っても言い過ぎではない。

成功した投資家になりたければ、それを理解する必要がある。

 

変化のきっかけとなるのは危機だ。危機は素晴らしいチャンスでもある。

日本語の危機は中国語で「ウェィヂー」と発音するが意味は同じで、危険と

機会は表裏一体だ。

 

新聞の一面を飾るような危機のニュースを見た時に、「ああ神様、これは

大惨事だ」とあなたは思うかもしれない。

だが、「これは素晴らしいニュースだ」と考える人もいる。

テロや天災が世界を襲うのは本当に悲しいことだが、投資家にとっては

チャンスが生まれる。

 

・危機が起きても絶望する必要はない

 

危機で何もかも失い、あなたの気分がどれだけ落ち込んでいても、どん底から

復活できるチャンスはある。

絶望が深ければ深いほど、次に来る幸福は大きいことだろう。

危機になると、絶望して自殺しようとする人がいつも現れる。

そういう人たちに私はこう伝えたい。

どんなに悪いことがあっても15年経てば、世界は全く違うものになっている、と。

もしあなたが危機で悲惨な目にあって、気持ちがものすごく沈んでいても、

自殺してはいけない。

 

私のある知人は、妻に捨てられて、自らの命を絶った。

私も過去に離婚して落ち込んだことがあるが、今は神に感謝している。

その15年後、私は非常に幸せだったからだ。

 

世界には同じような物語がたくさんある。

人々は何らかの理由で非常に落ち込むことがある。

絶望してしまう人は歴史をきっと見ていない。

15年後に、全く違う人生が待っていることを知らないだけなのだ。

 

自殺しなければ、素晴らしい未来がまっているかもしれない。

死因の中で自殺の順位が最も高いのは20歳前後の若者だ。

だが15年経てば、状況は大きく変わる。

どんなに悪いことがあっても、未来はきっと変わる。

 

日本を見てもそうだろう。

1965年に証券市場が崩壊したときに、絶望的な状況だと考えた人も多かった

はずだ。だが、日本はその後、短期間で復活した。

1980年の日本は非常に成功した経済大国になっていた。

しかし、その15年後はバブルが崩壊して、日本経済は大変な落ち込みを見せた。

繰り返しになるが、15年経って、物事に大きな違いがなかった時代は、

歴史上ほとんどない。

 

 

この続きは、次回に。

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