認知症にならないための 決定的予防法⑯
外因性の危険因子—ホモシステイン
ホモシステインとアルツハイマー病でわかったこと
ホモシステインの値が高いということは、明らかにホルモンのバランスが崩れていて、
さらに悪化しそうだということを示しています。
ホモシステインは心臓、膵臓に害をおよぼし、最終的には脳を台無しにするからです。
ホモシステインはそれだけでも心臓血管疾患を示す独立したマーカーなのです。
それどころか、ホモシステインはLDL(悪玉)コレステロールと同じくらい重要だと
位置付ける専門家も大勢います。
ホモシステインは血液を通常よりも簡単に凝固させ、心臓発作の危険性を増すだけでなく、
心臓発作による死も招きます。
いまでは多くの研究から、血清ホモシステイン濃度は老齢者の認知機能と反比例することが
示されています。
つまり、血清ホモシステインの値が高ければ高いほど、認知機能は衰えているということです。
例として、ホモシステインの値が低い人くらべると、高い人はアルツハイマーを発症する可能性が
4.5倍多いことが、いくつかの研究から結論づけられている。
アルツハイマーを防ぐには
ホモシステイン値が高いことが認知機能の低下に関連するかもしれないことに、以前から
気づいていた科学者たちは、ホモシステインを減しようさせれば、アルツハイマーになる
可能性を減らせるどころか、ことによると認知機能を改善できるかもしれないという
学説を立てています。
アルツハイマーを防ぐ、もしくは遅らせることが、適切な食品を摂取することくらい
簡単だとすれば、どうでしょう?
毎日のこの食事療法を喜んで受け入れない人など、いるでしょうか?
現在の研究結果から、葉酸、ビタミンB6およびビタミンB12を含むビタミンB群の
サプリメントをとることが、高いホモステイン値を下げるうえで必要だろうということが
わかっています。
ホモステインは適切な食事をとることでも管理できると私は考えます。
たとえば、自然食品に含まれるこれらの栄養素などです。
◎ 葉酸—緑の葉物野菜、オレンジ、および栄養強化された穀類に多い。
◎ ビタミンB6およびビタミンB12—栄養強化された穀類、皮つきのジャガイモ、
バナナに含まれる。
ご自分のホモシステインの値がわからなければ、医師に電話をかけてすぐに確かめてみてください。
この続きは、次回に。