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ドラッカーのマネジメントがマンガで3時間でわかる本㊱

69  成長を目標とするな

     —変化へ準備をする

 

⚫️ 「成長を目標とするな」

「長期にわたる成長は不可能である」

「急激な成長は組織の弱体化を招く」(ドラッカー)

急な成長は「マネジメント」を不可能にするという。

膨張、弱点の顕在化、欠陥発生ゆえに、ちょっとしたつまずきも致命傷となる。

アップル、インテル、キャタピラー、GM、フォードなど、みな倒産、あるいは倒産寸前の経験がある。

今日の成長企業が明日の問題児になるケースも少なくない。

ドラッカーは何度もいう。

「大きくなることに意味はない。よい企業になることが正しい目標だ」(ドラッカー)

 

⚫️ 「望んでいた成長か」

成長に対する覚悟が必要だ。予期せぬ成長をするときがある。

いつ成長すべきか知っておく必要がある。

能力のないときに「成長の波」がくるときは注意すべきだ。

マスコミで作られたようなブームや成長のタイミングに乗るべきかどうか、賢く判断しなければならない。

トップ自身に準備ができているか、反省するべきである。

成長の時期がきたら、トップマネジメントチームをつくる。

そこで基礎活動を明らかにすべきだ。

心底、その成長を望んでいるか、正確に判断するのだ。

 

⚫️ 「変化への準備は自信につながる」

成長は自動的には起こらない。

成功は努力で起きるが成長は不連続だ。

「目標に合わせ戦略を練らなくてはいけない。変化の準備が必要だ」(ドラッカー)

 

70  成長産業、成熟産業、衰退産業を考える

              —医療と教育は伸びる

 

⚫️ 「成長産業、成熟産業、衰退産業」

産業構造を三つにわけて見る。

成長産業、成熟産業、衰退産業だ。それぞれマネジメントは異なる。

「成長産業」は、人口減少時代に入ってもなおのびが期待できる。

さらにイノベーションのリスクをとっても産業の先頭を走っていかなくてはならない。

「成熟産業」はいくつか的を絞った戦略を練ることだ。

リーダー的地位に立つ必要がある。柔軟性と変化のため、提携、パートナーシップ、合併も必要となる。

「衰退産業」は、コスト削減や品質向上をつとめる。

もはや製品やサービスの差別化は難しい。

「支出配分」を知る必要がある。量的な分析をしなくてはならない。

 

⚫️ 「医療と教育の成長はまだ続く」

20世紀では、

①  政府、② 医療、③ 教育、④ 余暇が成長産業だった。

四つの分野のうち、取り分が一番大きいのが政府だった。

かつては国民所得の3割から5割を占有した。

①の政府の支出分が増えすぎたため、政府が民営化を促進することが期待されている。

新たに環境対策という支出が増えてきた。

④の余暇は衰退産業に入った。リゾートホテルやレジャー施設の新たな建設は少なくなった。

「医療と教育」は少子高齢化の影響で今後ものびそうだ。

 

⚫️ 再び成長産業になるか?

衰退産業とは「需要ののびが人口ののびを下回る」ことだ。

普通自動車はここ30年衰退産業で一次産業も衰退している。

鉄道事業も道路建設も衰退している。

ただしインフラの再整備や新興国の需要ののびなどで再び成長産業になることもある。

だが、基本的には衰退産業は衰退する一方である。

 

 

この続きは、次回に。

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