「終活」を考える ⑬
第2章 お葬式やお墓も自分らしく
Lesson3 お葬式の知識
1. お葬式とは
2. お葬式の費用
3. 自分でお葬式の準備をする時代
4. 葬儀社の選び方と互助会のしくみ
5. 新しいお葬式の形
・日本では埋葬または火葬は、死亡後24時間を経過した後でなければ
行ってはならないと、法律で定められています。
・法律上は、遺体を土中に葬ることを埋葬といい、遺骨をお墓などに
納めることを埋蔵といいます。
・最近の告別式は宗教的儀式と同時に行われ、一般的に仏式の場合は
僧侶がお経をあげているときに参列者がお焼香をします。
・菩提寺に葬儀をお願いするときのお布施の額は、そのお寺の格式や
お寺との付き合い方、戒名によって大きく異なります。
・葬儀社にお墓を依頼するときには、見積もりをとることが重要です。
・花祭壇の花代は祭壇料金に含まれていますが、一般的には白木祭壇には
花代が含まれていません。
・お葬式の事前相談では、まだ元気なうちに自分自身のお葬式の相談を
するケースもあります。
・お葬式の生前契約では、契約時にお葬式費用を前払いしておく場合が
多くなっています。
・通夜は本来、家族などが夜を通して遺体と寄り添うものでしたが、
最近では、夜に1〜2時間程度の時間を定めて行うことが多くなって
います。
・キリスト教式のお葬式では、宗教者に「献金」「御礼」などを渡します。
また仏式では「御布施」、神式では「御祭祀料」「御神饌料」などを
渡します。
・互助会は冠婚葬祭のサービスにかかる費用を前もって分割払いする
しくみになっています。
・通夜やお葬式を行わず、火葬だけをして亡くなった人を見送ることを
直葬あるいは火葬式と呼びます。
Lesson4 お葬式の手順
1. お葬式の流れを知る
2. お葬式に必要な情報と希望を伝える
3. 知っておきたいお葬式のマナー
4. お葬式後の行事
・菩提寺がある場合は、原則そのお寺の方式でお葬式をするため、その
お寺がどんなに遠方でもまず連絡します。
・一般的に亡くなった人を偲ぶ写真を遺影といいますが、お葬式の場合の
遺影とは、祭壇の真正面に飾る写真のことを指します。
・喪主が高齢である場合などは、お葬式の運営の責任者として、喪主とは
別に施主や葬儀委員長を立てる場合もあります。
・葬儀社と打合せをするときには、葬儀社に支払う金額のほかに発生する
費用も含めた予算の総額を伝えます。
・亡くなった人の宗教がわからない場合、無地の不祝儀袋に「御霊前」と
書くのが無難です。「御香典」と書くのは仏式の場合です。
・お焼香の回数は宗派によって決まっている場合もありますが、参列者が
多いときには1回によるなど、その場に合わせて行います。
・死後10日ごとに追悼儀礼があり、五十日祭を忌明けとするのは神道です。
・遠方の親戚が再び集まるのが難しいなどの理由から、最近では、還骨法要と
同時に初七日法要を行うことが多くなっています。
・仏式のお葬式では、不祝儀袋の表書きに「御香典」「御霊前」等と
書きます。
「御榊料」は神式、「御花料」はキリスト教式です。
・神式のお葬式では、拝礼の儀式として玉串奉奠を行います。
・清祓いの儀や合祀祭は神式の追悼儀礼です。死後50日目に行う五十日祭の
翌日に行われます。
Lesson5 お墓について
1. お墓の役割と基礎知識
2. お墓を建てる
3. 跡継ぎのいらないお墓
4. さまざまな供養の形
5. お墓の引越しと墓じまい
・日本では法律によって新しく墓地を設置できるのは、自治体、公益法人、
宗教法人に限られています。
・都市部の公営墓地の場合、抽選となることが多く、倍率が高くなることも
しばしばです。
・お墓の承継者は長男でなくても、娘や甥、姪などでも構いませんが、
承継者の範囲は墓地の規約などで決められています。
・墓石の周りや隣のお墓との境界に花や背の低い木を植えた墓地は、
一般的にガーデン墓地と呼ばれています。
・お墓に納骨するには、証印のある火葬許可証と墓地使用承諾証や受入
証明書が必要になります。
・集合墓などに合葬した場合、一度埋葬してしまうとその後は遺骨を
取り出せないため、後になって改葬することができません。
・遺骨はずっと家においていても法律上の問題はありません。遺骨を
手元に置いて手元供養する人がいます。
・お墓を引っ越す際の改葬許可証は、原則として遺骨1体につき1枚必要と
なります。
・寺院墓地にお墓を持つ場合、一般的にそのお寺の檀家としてお寺の行事に
参加したり、お寺の修繕費を寄進するなどの義務を果たさなくては
なりません。
・お墓を建てる土地を使用する権利の代金を、永代使用料または使用料と
いいます。
・同じお墓に入りたい人同士が集まり、会員組織を作って共同で建てる
お墓を共同墓といいます。
・海洋葬は散骨と呼ばれる埋葬方法のひとつです。散骨にはこのほか、
宇宙葬やバルーン宇宙葬などの方法もあります。
この続きは、次回に。