Coffee Blake-12月2日(水) 「認知症」とは?
昨日より、令和2年12月となりました。
今年も残り、1カ月。いろいろとこの1年、振り返る時期ともなりましたが、
やはり「新型コロナウイルス」が一番だと思います。
「仕事」や「働き方」、「生活」や「余暇の過ごし方」等も去年とは、
随分、様変わりしております。
早く「新型コロナウイルス」が収束し、「経済情勢」「航空業界」「観光
業界」「飲食業界」等々が、「日常」に戻ることを願いたいと思います。
さて、今日-2020年(令和2年)12月2日(水曜日)の日経新聞の記事より、
「認知症」についてご紹介したいと思います。
私は、現在65歳。2025年6月9日で、満70歳を迎えます。
5年後の2025年を考え、知識の享受をしております。
ご参考になれば、幸いです。
株式会社シニアイノベーション
代表取締役 齊藤 弘美
日経認知症シンポジウム2020
「認知症基本法案」成立に向けて、
認知症政策のあるべき姿を考える。
超高齢化社会に突き進む日本。認知症患者は2025年には700万人を超え
るとの試算もある。昨年6月、政府は認知症施策推進大綱をまとめ、
「共生と予防」を柱として社会の確立を目指す方針を打ち出した。
また、与党は認知症対策を国の責務とした認知症基本法案の成立を目指
している。
10月22日、「日経認知症シンポジウム2020」[主催:日本経済新聞社、
共催:日本医療政策機構(HGPI)が開催、認知症と共に生きる社会の姿に
ついて活発な議論が交わされた。
[ 認知症について ]
□ 認知症とは?
認知症とは、様々な認知機能が、脳の中の神経細胞の破壊のために、
日常生活を自立して送れないくらいにまで低下した「状態」のことを
指す。
認知症に含まれる主症状には、もの忘れや道に迷うなど(記憶・認識
障害)の「中核症状」と、暴力やうろうろ歩き、妄想などの「行動・
心理症状(BPSD)」がある。BPSDは周辺症状とも呼ばれる。
□ 原因は?
認知症の原因にはまずアルツハイマー病が挙げられる。
脳内に特殊なたんぱく質が蓄積し、神経細胞が死滅。
脳が萎縮して、物忘れなどがひどくなる。
認知症の半数以上を占めるといわれる。
続いて多いのが脳血管性認知症。
脳梗塞や脳出血によって神経細胞が損傷され起こる。
意欲の低下、気分の落ち込みなどが目立つ。他にもレビー小体型認知症、
前頭側頭葉変性症などが挙げられる。
□ 進行は?
認知症は一般的に徐々に進行する。認知機能の低下が見られるものの、
日常生活に支障をきたさない状態を「軽度認知機能(MCI)」と呼ぶ。
日本では65歳以上の4人に1人が「認知症またはMCI」の状態だといわれる。
MCIの段階から正常に戻るケースもあり、かかりつけ医や専門医を受診
して、認知機能検査を受けることが重要だ。
□ 国の対策は?
昨年6月に認知症施策推進大綱が取りまとめられた。
「認知症の発症を遅らせ、認知症になっても希望を持って日常生活を
過ごせる社会を目指し、認知症の人や家族の視点を重視しながら「共
生」と「予防」を車の両輪として施策を推進」を基本的な考え方とする。
全国の市区町村ではそれぞれの地域に合った「地域包括ケアシステム」が
構築されており、要介護状態や認知症になっても住み慣れた地域でケアを
受けられる体制づくりが進められている。
● 「共生と予防」社会の確立を
2025年には65歳以上の高齢者の5人に1人が認知症になると見込まれている。
認知症の発症を少しでも遅らせ、認知症になっても安心して暮らせる社会を
目指すなど、「共生と予防」社会の確立が重要。
● 地域にヘルスケア産業創出
「認知症になっても自分らしく生きる」共生社会の実現に向け、予防・
進行抑制・健康増進への組織な取り組みが重要。
そのためにも地域包括ケアシステムと連携し、地域に根差したヘルスケア
産業の創出が欠かせない。
認知症にやさしい社会へ
● 患者や家族を地域とつなげる
認知症には新しいことを覚えられないなどの「中核症状」と、その中核
症状が本人の性格や環境に影響されて表れる妄想や抑うつなどの「周辺
症状」がある。認知症の多くは現在の医学では根治することはできないが、
認知症治療薬により、進行を穏やかにすることは可能だ。
また周辺症状についてはケアの力で一定程度抑えることができる。
—-日本医師会 会長 中川 俊男氏—-
● 認知症にやさしいというと「保護する」という発想になりがちだが、
その人の活躍や役割、生きがいを考えるほうが大切だ。様々な立場の
人が許容される時代になった今、個々の価値観を大事にする社会で
あってほしい。
—–東京慈恵会医科大学 精神医学講座教授
首都大学東京(現東京都立大学)名誉教授 繁田 雅弘氏—-
● 異変を感じてから認知症と診断されるまで、私の場合は2年9カ月かかった。
認知症の進行を抑えるには早期発見が大切だが、診断技術はまだ不十分だ。
—–東京都健康長寿医療センター 脳神経内科 部長 平井 正明氏—-
● アルツハイマー型認知症の原因物質とされるのがアミロイドβ(Aβ)と
タウタンパク質(タウ)だ。同病診断には、採取した脳髄液から、これ
らを測定する方法があるが、人体への侵襲性が高い。
一方、磁気共鳴画像装置(MRI)や陽電子放射断層撮影装置(PET)で脳内を
見る方法は低侵襲だが、現状では価格面に課題がある。
—-厚生労働省労健局認知症 施策・地域介護推進課
認知症対策専門官/課長補佐 田中 稔久氏 ———-
● 認知症はある日突然発症するのではない。
原因物質Aβは発症の15年前から脳に蓄積され始める。
60歳以上の方のおよそ2割が、そうした状態だ。
—–東京都健康長寿医療センター 脳神経内科 部長 岩田 淳氏—-
● 同じようにAβが蓄積し、タウの濃度が高いMCIの方でも、その後の進行は
人それぞれだ。
当社は脳の画像データを人口知能(AI)に解析させることで、その違いの
理由を解明しようと研究を進めている。
—–富士フイルム 執行役員 医薬品事業部 伴 寿一氏—-
2020年12月2日
株式会社シニアイノベーション
代表取締役 齊藤 弘美