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Coffee Blake-令和3年11月1日(月)「45歳定年」論争

日経新聞 2021.10.23「電子版セレクション」に「45歳定年」の記事が

掲載されておりました。

多いですね「45歳定年」に関する記事が。

いろいろと波紋を読んでおります。

いろいろな記事を読んで、〝成り行き〟を見るしかないと思います。

ご参考にして下さい。

 

2021.11.1

株式会社シニアイノベーション

代表取締役 齊藤 弘美


 

電子版セレクション

 

「45歳定年」論争 学び直しが重要

 

「45歳定年」が物議を醸している。

「中高年のリストラを加速させる」との批判がある一方、「高齢化時代の

働き方の問題提起だ」と評価する声も出ている。

どのような論点があるのか。

「45歳定年」問題に火を付けたのは、サントリーホールディングスの

新波剛史社長だ。9月上旬の経済同友会のセミナーで、新波社長は「個人は

会社に頼らない仕組みが必要」と述べ、45歳定年を提唱した。これに対し

インターネットを中心に「体のいい中高年のリストラ策だ」との批判が

広がった。一方、専門家の間では、終身雇用制度が機能不全に陥る中で

「どう長く働ける環境を作るか」を問うものと評価する声が少なくない。

早期定年は新しいアイデアではない。

2012年、政府のフロンティア分科会では「40歳定年」で雇用を流動化

する改革案が盛り込まれた。

案を提唱した東京大学大学院経済学研究科教授の柳川範之氏は「技術革新が

進んでいることもあり、一つの会社で働き続けることは難しくなっている」と

背景を説明する。柳川氏は「長く働くためには、人生のどこかでピット

ストップ(小休止)して次のキャリアに向けた学び直しをする必要がある」と

話す。

現状では定年を60歳未満にしてはならないとする高年齢者雇用安定法が

あるため、早期定年を制度化することは不可能だ。にもかかわらず、

「45歳定年」という形で早期定年が提起された背景には、職務内容を限定

しない日本型の「メンバーシップ型雇用」から、仕事内容を事前に定めた

「ジョブ型雇用」へと意識がシフトしつつあることがある。

労働政策研究・研修機構研究所長の浜口桂一郎氏は「全員が管理職を目指す

メンバーシップ型の前提は、労働意欲が高く、何でもやろうとする若い

新入社員が大量に雇用できるという点にあった」と話す。

ところが少子高齢化の結果、企業内の人口構成は中高年層が厚くなった。

「ゼネラリストとして育った彼らの生産性が低いことが、企業の問題意識に

つながっている」(浜口氏)

メンバーシップ型雇用が温存されている限りは、早期定年制は体のいい

リストラの口実に使われかねない。柳川氏は「人材の流動化による生産性の

改善という経営者都合の観点ばかりが強調された感があるが、個人のスキルを

どう向上させるかという議論も不可欠だ」と話す。

会社から離れて働くスキルを身につけるため、学び直しが重要だという

指摘だ。

リクルートワークス研究所の石原氏は「リスキングの重要性を考える

きっかけとして、新波氏の問題提起は有意義だった」と評価する。

(川路洋助)

 

● 醸す

 

ある状態・雰囲気などを生みだす。「物議を―・す」

 

● メンバーシップ型雇用

 

メンバーシップ型雇用とは、年功序列、終身雇用、新卒一括採用などが

前提とされる日本の企業で多く取り入れられているシステムで、「日本

雇用」とも呼ばれます。 メンバーシップ型雇用のもとでは、まず人物などを

重視して人材を雇用してから、部署異動や転勤などを繰り返して、キャリア

アップをしていきます。2021/05/04

 

● ジョブ型雇用

 

ジョブ型雇用とは、企業が人材を採用する際に職務、勤務地、時間

などの条件を明確に決めて雇用契約を結び、雇用された側はその契約の

範囲内のみで働くという雇用システム。

そのため別部署への異動や他拠点への移動、転勤はなく、昇進や降格も

基本的にはない。2021/08/04

 

● ゼネラリスト

 

ゼネラリストの語源である「ゼネラル」とは、「全体的な、全般的な」と

言う意味を持つ英単語です。つまり、ゼネラリストとは「広範囲にわたる

知識を持つ人」のことを差し、ビジネスの場においては、総合職やプロ

デューサーなど、現場を広く見まわして、オールマイティに活躍できる

人材や役職を指す言葉として使われています。

ひとつの分野に特化して知識やスキルを身に付けるのではなく、幅広い

知見と多面的な視野で現場を統括できるゼネラリストは、管理職や監督職

などで活躍できるとされています。

 

● リスキング

 

リスキリングとは、新しい職業に就くため、あるいは今の職業で必要と

されるスキルの大幅な変化に適応するために、主には企業が従業員に

必要なスキルを獲得させることです。 最近では、デジタル化によって

新たに生まれる職業や、仕事の進め方が大幅に変わる職業に就くための

スキル習得を指すことが多くなっています。2020/12/03

 

 

この続きは、次回に。

 

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