Next Stage 令和4年1月8日「春秋」
日経新聞 2021年(令和3年)12月31日「春秋」の記事をご紹介したいと
思います。
令和4年1月6日は、東京都内も積雪となり、交通事故等のニュースが
朝から報道されておりました。
私も転倒等に気をつけて、仕事に行きましたが、新年早々、怪我等では、
先が思いやられます。
特に、高齢者である私は、いろいろな面で気をつけて過ごしたいと
思います。
2022.1月8日
株式会社シニアイノベーション
代表取締役 齊藤 弘美
春秋
大みそか首でも取って来る気なり、なんて古川柳がある。
歳末にツケ払いの催促に出向く商人の様子を詠んだ。
戦国の武士よろしく、何がなんでも実をあげようとの悲壮な覚悟が
にじむ。
お金が入ってこないと、自分の方だって年越しができない。
賢明だったとみえる。
▶︎こうした経済が回り、暮らしは成り立っていたのだろう。
一方、こちらは取り立てを怠っていたり、返済の努力が乏しかったり
すると、ここまで膨らむという例か。今年、国と地方の長期債務は
1200兆円を超えたという。ところが、重なった借金を賢く使って、
成長の種をまき、果実を育てられたか、甚だ心もとない。
▶︎ 財政健全化の道筋も霧の中のまま、来年には人口の多い団塊の世代が
75歳になりはじめる。社会保障費など増大は避けられないが、打つ手は
あるのだろうか。先ごろ発表された日銀の統計では個人が保有する金融
資産は2000兆円近くに上り、半分以上が現預金だそうだ。
企業の内部留保は約480兆円もあると聞く。
▶︎ コロナの収束後をにらんで脱炭素やデジタル化へお金を導き、日本の
浮上につなげるグランドデザインが、政治や経営には求められる。
財政の悪化の歯止めにもつながろう。
江戸の商人の蛮勇より大切なのは知恵と戦略。
さらに来年のえとにちなめば、1日に千里を行き千里を変えるという
トラのスピード感か。よいお年を。
● 賢明
かしこくて、物事の判断が適切であること。また、そのさま。
「―な処置」「早く報告したほうが―だ」
● グランドデザイン(grand design)
壮大な図案、設計、着想。長期にわたって遂行される大規模な計画。
● 蛮勇
事の理非や是非を考えずに発揮する勇気。向こう見ずの勇気。
「―を振るう」
● 理非
道理にかなっていることと外れていること。是非。「―を弁じる」
● 是非
1. 是と非。正しいことと正しくないこと。また、正しいかどうかという
こと。「―を論じる」「―を問う」
2. 物事のよしあしを議論し判断すること。批評すること。
「新聞が全紙面を埋めて是れを―する位じゃないか」
〈 荷風・ふらんす物語〉
[副]
1. どんな困難も乗り越えて実行しようとするさま。どうあっても。
きっと。「計画を―やり遂げたい」
2. 心をこめて、強く願うさま。なにとぞ。「―おいでください」
3. ある条件のもとでは必ずそうなると判断できるさま。
必ず。きまって。
「尾端の所から喰ふ様にすると、―跡へよい所が残る」〈松翁道話・一〉
● 1日に千里を行き千里を変える
虎(とら)は千里往って千里還(かえ)る
虎は1日に千里の遠くへ行ってまた戻ってくる。
勢いの盛んなことのたとえ。
昨年は、いろいろなことがありました。
新型コロナウイルスの影響が継続しており、いろいろな変化が起きて
おります。
シニア世代にとっても、今年こそは〝暮らしやすい〟〝生きやすい〟
世の中になっていただけますよう、願っています。
「生き甲斐」「働き甲斐」「やり甲斐」を求めて、今年1年邁進したいと
思います。
2022.1.8
株式会社シニアイノベーション
代表取締役 齊藤 弘美