P.F.ドラッカー 「仕事の哲学」⑥
□ 成果をあげることは習慣である
成果をあげることは一つの習慣である。実践的な能力の積み重ねである。
実践的な能力は、修得することができる。それは単純である。
あきれるほど単純である。
—『経営者の条件』
□ 特別の才能はいらない
普通の人であれば、実践的な能力は身につけられる。
卓越はできないかもしれない。卓越するには特別の才能が必要である。
だが成果をあげるには、人並みの能力があれば十分である。
—『経営者の条件』
□ 成果をあげるための五つの能力
成果をあげるための実践的な能力は五つある。
第一に、何に自分の時間がとられているかを知り、残されたわずかな
時間を体系的に管理する。
第二に、外部の世界に対する貢献に焦点を合わせる。
第三に、強みを中心に捉える。
第四に、優先順位を決定し、優れた仕事が際立った成果をあげる領域に
力を集中する。
第五に、成果をあげるよう意思決定を行なう。
—『経営者の条件』
□ 成果は機会の開拓によって得られる
問題の解決によって得られるものは、通常の状態に戻すことだけである。
せいぜい、成果をあげる能力に対する妨げを取り除くだけである。
成果そのものは、機会の開拓によってのみ得ることができる。
—-『創造する経営者』
□ 新しい任務で成果をあげる条件
新しい任務で成果をあげるために必要なことは、卓越した知識や才能では
ない。
新しい任務が要求するもの、新しい挑戦、仕事、課題において重要なことに
集中することである。
—-『創生の時』
□ アウトプットを中心に考える
仕事を生産的なものにするためには、成果すなわち仕事のアウトプットを
中心に考えなければならない。技能や知識などインプットからスタート
してはならない。技能、情報、知識は道具にすぎない。
—-『マネジメント』
□ 必要な仕事を決めるのは成果
いかなる道具をいつ何のために使うかは、成果によって規定される。
必要な仕事を決めるのは成果である。作業の組み立て、管理手段の
設計、道具の仕様を決めるのも成果である。
—-『マネジメント』
□ 成果をあげることは革命
自ら成果を挙げるということは、一つの革命である。
前例のないまったく新しい種類のことが要求される。
あたかも組織のトップであるかのように考え、行動することが要求される。
—『明日を支配するもの』
□ 努力では習得できない資質とは
習得することができず、もともともっていなければならない資質がある。
他から得ることができず、どうしても身につけていなければならない
資質がある。才能ではなく真摯さである。
—-『現代の経営』
この続きは、次回に。