P.F.ドラッカー 「仕事の哲学」㉖
□ なぜ事実からスタートしないか
最初から事実を探すことは好ましくない。
すでに決めている結論を裏付ける事実を探すだけになる。
—–『経営者の条件』
□ 意見をもつことを奨励せよ
意見をもつことを奨励しなければならない。そして、意見を表明した後、
事実による検証を求めなければならない。
仮説の有効性を検証するには何を知らなければならないか、意見が
有効であるには事実はどうあるべきかを問わなければならない。
—-『経営者の条件』
□ 意見の不一致を生み出せ
成果をあげる者は、意図的に意見の不一致をつくりあげる。
そうすることによって、もっともらしいが間違っている意見や、不完全な
意見によってだまされることを防ぐ。
—–『経営者の条件』
□ 不一致の原因を突き止める
一つの行動だけが正しく、他の行動はすべて間違っているという仮定から
スタートしてはならない。自分は正しく、他の者は間違っているという
仮定からスタートしてもならない。ただし、意見の不一致の原因は必ず
突き止めなければならない。
—-『経営者の条件』
□ どのような現実を見ているのか
明らかに間違った結論に達している者は、自分とは違う現実を見、違う
問題に気づいているに違いないと考えなければならない。
もしその結論が知的で合理的であるとするならば彼はどこのような現実を
見ているのか、を考えなければならない。
—–『経営者の条件』
□ 誰が正しいかではなく何が正しいか
決定においては、何が正しいかを考えなければならない。
やがては妥協が必要になる、誰が正しいか、何が受け入れやすいかと
いう観点からスタートしてはならない。
——『経営者の条件』
この続きは、次回に。