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P・F・ドラッカー「創造する経営者」㊿-81

P.F. Drucker Eternal Collection 6

Managing for Results

Part:

 

第Ⅲ部❖事業の業績をあげる

第12章❖意思決定

 

○ あらゆる事業に求められる三つの要件

 

企業とその経営状況の分析には意思決定が伴い、行動が伴う。

そしてその結果、新しい洞察が得られ、課題が明らかにされ、具体的な仕事が

割り当てられる。しかし、最大の成果をあげるには、すべての仕事を一つの

大きな統合された成果のための計画としてまとめなければならない。

現在の事業に成果をあげさせるには、そのための行動が必要である。

他方、未来において新しい事業をつくりあげるためにも、そのための行動が

必要である。しかし、現在の事業に成果をあげさせるための行動は、現在の

資源を投入し事業の未来に影響を与える。また逆に、未来のための行動は

現在の方針、期待、製品、知識に影響を与える。したがって、いかなる次元に

おける行動も他の次元における行動と一貫していなければならない。

多様な分析の結論の間には矛盾が生じうる。それらの矛盾の調整も必要である。

そしてあらゆる行動についてバランスが必要である。

さもなければ、ある行動が他の行動を台無しにする。

今日の苦しい現実を明日の約束によって曖昧にしてはならない。

同時に明日のための困難な仕事を今日の眼前の事象のゆえに放置してはなら

ない。

決定した仕事は全て、今日行わなければならない。直ちに成果が期待されて

いようと、遠い先に期待されていようと、仕事はすべて今日の人材、知識、

資金によって行わなければならない。

あらゆる事業について、中核となるべき次のような意思決定がある。

それは、「事業の定義」「卓越性の定義」「優先順位の決定」の三つである。

 

 

この続きは、次回に。

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