『成しとげる力』②
第1章 一番をめざせ! 力はあとからついてくる
○ つねに一番をめざして夢をかなえてきた
○ 母から学んだ勝つことへの危害と執念
○ 社長になりたいという思いが芽生えた瞬間
どんなに小さい会社であろうとも、社長というのはその会社のトップ
である。「鶏口となるも牛後となるなかれ」という言葉もある。
大きな会社の末端に埋もれるのではなく、小さい会社であっても自分が
トップでありたいと願ったのだ。それはまさに、「一番」になる人生を
歩みたいという思いの芽生えであった。
○ いまは「一番」が〝一人勝ち〟する時代
現代社会は、私が身を置いている実業の世界のみならず、あらゆる分野で
「一番が一人勝ちする」時代に入っている。かつては国内、国外を問わず、
いずれのマーケットも上位四社ぐらいまでがほぼ横並びのシェアを保ち、
各社はそれぞれ利益を確保してきた。
四位、五位、六位でも生き残れた、よい時代があったのだ。
しかし今ではシェア一位が、全体の六割以上の利益を持っていってしまう。
二位が残りの半分をとってなんとか利益を絞り出せるが、三位になると
やっとのことで収支トントン。それ以下は赤字に陥ってしまうという
のが現実だ。勝ち組と負け組などという生やさしいものではない。
もはや圧勝組と惨敗組に鮮明に分かれてしまうのだ。
製品の寿命が極めて短くなっていること、高度化する技術力の差が
そのまま製品の格差として表れることなど、背景にはさまざまな理由が
あるか、いちばんの要因は、働いている一人ひとりの意識、考え方、
働き方、行動の仕方にある。どんな分野のどんな仕事であっても、
つねに一番をめざすことが求められるのだ。
この続きは、次回に。