「小さいことにくよくよするな! 」㉘
59. 手紙で養子をつくる
(省略)
60. 人生をメロドラマにしない
ある意味で、これは「小さいことにくよくよしない」ことと同義語だ。多くの人は人生
をメロドラマ—-アクションと筋書きが先行する商業ドラマ—-としてとらえている。
ドラマでは小さいことが大げさに演出され、実際より派手に描かれる。
私たちは、自分が思っているほど人生は悪くはないということを忘れがちだ。
それから、小さいことを拡大してとらえているのは自分自身だということも。
私は人生をメロドラマにする必要はないと自分に言いきかせるだけで、心が落ち着く
ことを発見した。イライラとあせったりガチガチにきまじめになったりするとき(実は、
認めたくないほどよくそうなる)に、「まただよ。ぼくのメロドラマの開幕だ」と自分に
言うことにしている。すると、ほとんどいつも、かたくなさがとれて自分を笑えるよう
になる。この単純な言いきかせで、もっと穏やかな気分にチャンネルを切り替えること
ができるのだ。そのとき私のメロドラマは「メロードラマ」に変わる。
メロドラマを見たことがあれば、登場人物がごく些細なことを深刻にとりすぎて人生を
台なしにするのをご存知だろう—–だれかにひどいことを言われた、ガンをつけられた、
妻に言い寄ってるやつがいる、などなどの理由で。
彼らの反応は、たいていこうだ—-「なんてことだ。なぜオレがこんな目に合わなくちゃ
ならないんだ?」。次に彼らは「ひどい目にあった」ことを人に訴えて悩みを増幅させる。
人生を非常事態、つまりメロドラマにしてしまうのだ。
こんどストレスでめためたになったと感じたときは、この戦略をためしてほしい。
人生は非常事態ではないと自分に言いきかせると、メロドラマがメロードラマに変わる。
61. ちがう視点の記事や本を読もう
自分が読むものはすべて自分の意見や見方を正当化するものばかりだ。ということに
気づいたことは?
(中略)
このかたくなさは悲しい。というのは自分とは正反対の意見や視点から多くのものが
学べるからだ。自分と同じ意見や視点以外のものに心を閉ざすというかたくなさが、
ものすごく大きな心のストレスを生むという点も悲しい。閉ざされた心は、すべての
ものを突き放そうとつねに身構えている。
私たちはみんなそれぞれに自分の見方がいちばん正しいと確信している。
意見を戦わせる2人が、自分の正しさを証明するためにまったく同じ例を使うことも
ある—-それぞれに正しく説得力もある。
それを知っていると、本気でかかってもっと頑固になることもできるが、ほっと気を
抜いて新しいなにかを学ぼうという気にもなれる!
一日に数分でいいから、態度をやわらげて自分とちがう視点で書かれた記事や本を読ん
でみよう。新年や深い信条を曲げることはない。ただ新しい考え方に心を開くだけで
いい。この練習は新しいことに興味を抱かせるだけではなく、他人の無邪気さを見る
練習、自分に忍耐力をつける練習にもなる。
自分とちがう考え方に1つの論理を見いだそうとつとめることで思慮深くもなれる。
私と妻は、アメリカのもっとも保守寄りの新聞ともっともリベラルな新聞を購読して
いる。どちらも私たちの視点を広げてくれている。
この続きは、次回に。
2025年7月2日
株式会社シニアイノベーション
代表取締役 齊藤 弘美