お問い合せ

成功の要諦 -2

第一講 心と経営 (1987916)

 

昭和62年、著書55歳のときの講演です。

人生、経営、さらには社会現象すらも人の心の反映であり、善き動機、善きプロセスに

基づいて行動することの大切さを説いています。

京セラ創業28年、第二電電の立ち上げから3年、現役社長として仕事に全力投球していた頃の

ほとばしるエネルギーが伝わってきます。

 

人生も経営も自分の心の反映

 

その時期に、たまたまある宗教の本に触れたのです。

読んでみると、災難に遭うのも幸せに合うのも、それはすべて心次第であり、本人が持っている

心のままに境遇はつくられるのだと説かれていました。

つまり、病になったのもあなたが持っている心のせいなら、幸せになるのもあなたの心の

せいだというようなことが書いてあり、大変感銘を受けました。

 

見える部分と見えざる部分

 

植物にも人間の意識が伝わる

 

細胞の一つが意識を持っている

 

「心に描いた通りになる」ための条件

 

私自身の過去の経験から言うと、心に描く思いというものが、強烈でなければならない

のだろうと思うのです。それは、同時に持続した思いでなければなりません。

心の底から思わなければならない。

心の底から思うということは、「何が何でもこうありたい」と強烈に思うことです。

そして、その強烈な思いを持続させる。

どうもそのようなものが、思いを成就させるもとではないかと思うのです。それは、まさに疑いなく、

一点の曇りもなく思うということです。

 

心の多重構造

 

没落と、持続する繁栄との間には、どのような違いがあるのだろうか。

「どうしても成功したい」という強烈な思い、持続した思いというものが成功に導いていきます。

しかし、自分自身のエゴを源にして出た思いだった場合、一時的な成功はしますけれども、

永続的な成功はしないだろうと思うわけです。

 

従業員の思いが会社の運命を決める

 

トップの思いが一番大事なのですが、同時に、従業員のみなさんの思いが集積されたもの、

積分されたものが、その会社の運命を決める。

そのような気がしてならないわけです。

そのような意味では、経営者である自分の心も含めた人の心という見えざる部分がいかに

大事なのかがわかります。

 

社会の現象も思いが決めている

 

「動機善なりや」

 

動機が悪(利己)ではなく、善(利他)であることが、成功と失敗を分かつ最大の要因である。

みなさんも思いの力を信じて、みなさんの事業に生かしていただければ、本当に立派な

事業ができるのではないかと思います。

 

 

この続きは、次回に。

トップへ戻る