お問い合せ

認知症はもう怖くない ㉗

ときには「昔ながらの掃除」が脳を刺激してくれる

 

掃き掃除にしても、拭き掃除にしても、そういった単純作業を繰り返すことは、脳の刺激になります。

片手にほうき、片手にちりとりをもって—-という掃き掃除は、二つの道具をバランスよく

使わなければ、ちぐはぐなことになってしまいます。

雑巾を絞って、床を拭く—-という拭き掃除も、水を使い、きちんと絞り、さらに身体全体を

動かすわけですから、脳を刺激することはおわかりいただけましょう。

「昔ながらの掃除」をご自分のための運動だと思って始め、ぜひ続けてみてください。

 

ラジオを聴いて脳を活性化しよう

 

「百聞は一見に如かず」という言葉があります。

たしかに、ヒトが目から受け取る情報は、耳から入ってくる情報の数百倍ともいわれています。

しかし、脳を活性化させることを考えた場合、テレビよりもラジオのほうがおすすめです。

テレビは、ボーッと視ていても、映像と音声、そして、ときには効果音や字幕で、多くの情報を

伝えてくれます。しかし、すべて「受け身」の情報です。

ところが、ラジオの場合は、言葉や音だけですから、聴いているだけで、自然に、さまざまなことを

想像したり、イメージをふくらませたりすることになります。

これが脳の活性化に効果をもたらすのです。

ひところ「モーツァルトが脳にいい」といわれ、ちょっとしたブームになりましたが、クラシック音楽は、

モーツァルトに限らず、聴いていると脳の中にα波が生まれ、リラックス効果があるという実験データも

あります。

AM、FMのどちらでもかまいません。ラジオを聴く習慣を身につけることをおすすめします。

たとえば、NHKのFMであれば、クラシックからポップス、さらには邦楽まで流れています。

日がな一日、BGMにラジオをかけている日があってもいいと思います。

 

カラオケで歌うことも脳に効く

 

カラオケは、音を聴いて、歌詞を見るだけでなく、歌うことによって脳の活性化につながります。

音を聴くこと自体が、そして、声を出すこと自体が、そもそも脳に刺激を与え、さらに歌うことで

気持ちよくなければ、それだけでいいのです。もちろん、無理をして大声を張り上げる必要もありません。

自分のペースで、歌えばいいのです。

最近流行のひとりカラオケでもけっこうですが、できれば、カラオケ仲間とすごすひとときを

もてれば、さらにいいでしょう。歌には、さまざまな効果があります。

たとえば、ふだん自分では歌わないような曲を、誰かが歌うことによって、その曲が流行した当時のことを

思い出したりすることも珍しくありません。

また、カラオケ仲間と一緒なら、ただ歌だけを歌い続けるわけではなく、四方山話をすることでも、

脳は活性化されるというものです。

 

ゲームで脳を活性化することは可能か

 

「ゲームにも認知症を予防する効果がある」といわれているのです。

米国神経学会が発表した内容によると、ゲームだけでなく、何らかの夢中になれる趣味をもった人は、

それがない人と比べて認知症になるリスクが40%も減ったというのです。

たしかに、「趣味をもてば認知症のリスクが減る」といわれています。

大切なのは自分から取り組む趣味です。

自分以外と誰かと進めるゲームはさらに脳を活性化するといわれています。

また、ひとつのゲームを繰り返し楽しむよりも、新しいゲームを次々とやっていくほうが効果的です。

これはゲーム以外にも言えることですが、慣れてしまうと脳の活性化、脳トレーニングの効果が

低下していくからです。

言ってみれば「だんだんと脳が怠けても大丈夫になってしまう」のです。

ですから、新しいゲームをいくつもやってみるほうが脳にとってはプラス。

楽しみながら「脳のお手入れ」ができるゲームは、けっしてあなどれない存在です。

 

 

この続きは、次回に。

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