お問い合せ

書籍「10年後の自分」を考える技術 ⑲

✔  世の中の「変化ドライバー」に敏感になる

 

さて、未来を思考することについていろいろと見てきたが、では実際に、

どうやって「シナリオ」を描いていけばいいのだろうか?

 

主観で描くと、過去の延長としての未来しか描けず、「思考のジャンプ」が

なかなかできない。

 

前章の最後に「自分なりの時代観を持とう」という話をしたが、そこから

発展させて考えていくと、どういう「未来」が描けるだろうか?

 

復讐になるが、まずは世の中をつながり思考で見渡してみよう。

 

「強制発想」とは、ふだんは考えないことを考え、知らないこと(情報)を

知るための方法であり、そのツールであるフレームワークは非常に有用なものだ。

若いうちにしっかり学んでおくと、生涯身を助けてくれる「武器」として

活用できるだろう。

 

昔の強制発想ツールは、情報入手ツールは、新聞・テレビ・ラジオであった。

そして、ニーズの多様化とメディアの技術変化により、メディアも新聞・

テレビなどのマスメディアから、ソーシャル・メディアなどのITメディアへと

移行しつつある。

 

そうした変化はあるが、たとえばツイッターで誰をフォローし、フェイス

ブックで誰と友達になるかというのは、テレビでどのチャンネルを見るのか

というのと似ている。

どの新聞を取ろうかというのとも似ている。

 

複数のチャンネルを変えながら、強制的に情報を入手しているのである。

もちろん、ソーシャル・メディアのほうが、マスメディアに比べて多様な情報が

流れるという特徴はあるだろう。

 

ただ、ここで私が言いたいのは、どういうメディアを使うにしても、情報が

強制的に視野に入ってくる状況を作り出すのが重要だということだ。

 

インターネットは自分で情報を取りに行く能動的メディアだとよく言われるが、

能動的なことが必ずしも良いことだとはかぎらない。

本当の意味で自分の知が広がる瞬間は、「自分が何を知らないかを知った

とき」だと言われている。

 

能動的というのは、自分の関心事について検索するときなどには有効だが、

「知らないことを知ろう」とする際には、かえって受動的な姿勢のほうが良い。

受動的なほうが、強制的に視野が広げられるからだ。

 

 

 

 

この続きは、次回に。

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