Coffee Blake-12月4日(金) ビジネスプランのソース①
日経新聞を購読しておりますが、昨日の記事で「第22回 世界経営者会議
プログラム」が掲載されておりました。
私は、日々、新規ビジネスプランを作成すべく、新聞、書籍等々を読み
ながら良いアイデアが浮かべばと、思っている今日この頃です。
一つ、気になる-疑問に思うことは、新型コロナウイルスの感染拡大で、
「事業縮小」「倒産」「業種転換」「店舗閉鎖」等々の記事をよく目に
します。また、「人員削減-リストラ」「中高年・シニアの早期退職制度」を
目にすると、今後、退職した人たちの「セカンドライフ」は、どうなる
のだろうか、と考えてしまいます。
余計なお世話とは思いますが、新型コロナウイルスの影響を受けている企業は、
多数存在しているのではと想像しており、特に中高年やシニア層を雇用する、
又は受け入れてくれる企業は、あるのかな、という事です。
そんな事を考えながら、「第22回 世界経営者会議プログラム」の記事を
読んでいました。
読み終わっての感想ですが、
① デジタルトランスフォーメーション(DX)
② ブロックチェーン(分散型台帳)技術
③ オフラインとオンライン
④ 自動車業界は、ガソリン車から電気自動車(EV)へ
以上がキー(ビジネスプラン作成)になると思いました。
既に記事をご覧になった方も多いと思いますが、参考にご紹介致します。
2020.12.4
株式会社シニアイノベーション
代表取締役 齊藤 弘美
第22回 世界経営者会議ブログラム
● 新型コロナウイルスで、世界的に「対面」や「紙からデジタルへ」の
シフトがますます加速する。
デジタルトランスフォーメーション(DX)はベターじゃなく、マスト(必須)だ。
● 日本は、ブロックチェーン(分散型台帳)技術にあまり踏み込んでいない
ことを懸念している。企業の中央集権型のエンジニアリングを分散型に
すれば、様々な業務の効率が飛躍的に上がる。
技術だけでなく、既存の仕組みを変えないといけない。
● 周囲から「絵に描いた餅」と言われたが、従来の常識を突きつけられても、
やりきることが重要だ。
—-楽天会長兼社長 三木谷 浩史氏—–
● 私たちが生きている現代は、自動車産業の黎明(れいめい)期に似ている。
1800年代の終わりから1900年代の初めにかけて、自動車の普及は社会に
新しい価値をもたらし、時代を先駆ける技術は人々に感動をもたらした。
それから100年以上がたち、車は変わろうとしている。
未来に投資したいのであれば自動車業界に投資するのはいいタイミングと
いえる。
車は電子機器のようになりつつある。車自体が変化し、電子制御をより
多く組み込んだ製品に進化した。ネットにつながる「コネクテッド」や
自動運転などの登場で顧客の使い勝手も高まるだろう。
● 当社と仏グループPSAとの経営統合で誕生する新会社であるステラン
ティスは、トヨタ自動車や独フォルクスワーゲンなどと並ぶ世界最大の
自動車メーカーの一つになる。
規模の拡大は1台あたりの投資の節約につながり、競争力をもたらす。
ステランティスでは年間50億ユーロ(約6000億円)のシナジーが見込
めることを確認出来た。
● 世界でさらに統合が進む可能性がある。シナジーを出せることがわかれば、
追随する動きが出てくるだろう。自動車業界の再編では統合がうまく機能
しなかった例もあるが、当社とPSAはいずれも過去に統合のポジティブな
経験を持つ。
PSAは米ゼネラル・モーターズの欧州事業(独オペルと英ボクスホール)との
統合を経験しており、旧フィアットは旧クライスラーとともに当社を
つくった。
● 新型コロナウイルスの感染拡大は変革を加速させる。
ビデオ会議を使って遠隔で話すことも普通になった。
将来性の見込める企業に積極的に投資して、進歩を後押しする。
コロナ禍の経験を振り返ることは後の時代のために重要だ。
新型コロナという共通の敵と戦うために世界は結束した。
当社では、事業を継続するために世界は結束した。
当社では、事業を継続するために企業が持つ人材などといったリソースの
重要性を見直すきっかけになった。
□ 黎明期(れいめいき)
夜明けにあたる時期。新しい文化・時代などが始まろうとする時期。
□ コネクテッド
コネクテッド(connected)とは、本来は「接続された」という意味を
もつ言葉ですが、IoTの分野では「インターネットに接続された」と
いう意味で使用されます。
インターネットに接続された機器は「コネクテッドデバイス」、自動車は
「コネクテッドカー」、家ならば「コネクテッドホーム」といいます。
「スマート」という言葉と同じような意味で使用されることが多い
「コネクテッド」ですが、「スマート」が多機能・高性能を表現して
いる一方、「コネクテッド」は、より「接続性」を強調した表現になって
います。
—–FCA会長 ジョン・エルカン氏—–
● 人間の本性を判断基準に
新型コロナウイルスのような外的なショックが起きた時に企業の真の
競争力が分かる。
それは顧客に対してどのような独自の価値を提供できているのかという
ことだ。
例えば、ニトリホールディングスは製造・小売りに加えて物流も自社で
手掛けている。
これは新型コロナ下での電子商取引(EC)で強みを発揮した。
他社が商品をまねすることができても、長い時間をかけて水面下で培った
競争力で差がつく。
働く側として、不確実な時代に判断基準として頼りになるのは人間の
本性だ。
本性はいつも変わらず、変わらないものの方が基準として頼りになる。
新型コロナで表面化した人間の本性は「面倒なことは嫌い」ということだ。
面倒なことを避けようとする人間の本性が社会を発展させてきた。
そのため、リモートワークは新型コロナ後もある程度は定着すると思う。
通勤という面倒な因習に対し、本性が突き破って出てきたからだ。
今、新型コロナによっていろいろなところで因習と本性のせめぎ合いが
起きている。
当たり前だった因習を問う機会になっている。
それは仕事での評価でも一緒だ。個人として、社内外にどれだけ価値を
提供できているかが以前にも増して問われている。
職場にいるだけの人では、もう許されないだろう。
数字による成果はもちろんだが、その人がいることによる仕事への影響も
評価になる。
そういうポジティブな面をとらえて、リモートワークに切り替えていける
企業はますます生産性があがる。
■ 本性
1. 《古くは「ほんじょう」とも》本来もっている性質。
生まれながらの性質。ほんせい。「本性をあらわす」
2. 本心。また、正気。「酔って本性を失う」
■ 因習
古くから伝えられてきた風習。多く、非難の意を含んで用いられる。
—-一橋ビジネススクール教授 楠木 建氏—-
● ネットと実店舗融合強化
国内外で百貨店から大型スーパー、コンビニ、ドラッグストアなど約
5千店を展開している。いわゆるオフラインが出発点のビジネスだ。
3年前からオンラインでの買い物への対応を進めてきたが、新型コロナを
機に消費の場が店舗から自宅に一気に移った。
ネットで注文した商品を自宅に届けるサービスは当たり前になりつつある。
消費行動のディスラプション(創造的破壊)が起きた。
ニューノーマル(新常態)はもはや日常になっている。
コロナ下で強化したのはネットと実店舗との融合だ。
ドライブスルーなどネットで注文した商品を店舗で受け取るサービスを
充実させた。ただ、食べ物の匂いや味を伝えるにはネットだけでは限界が
ある。一方で店舗だけでは空間に限りがある。それぞれの良い部分を
組み合わせることで新たな強みにできるはずだ。
百貨店は大きな転換点を迎えている。
今後もオンライン化は加速し、店舗まで足を運ぶ客は減っていくだろう。
タイでは日系の百貨店の苦戦が続いている。
8月には三越伊勢丹ホールディングスが首都バンコクの伊勢丹を閉店した。
市民にとって日常的に手に届く価格帯ではなかったことが大きい。
「ユニクロ」が支持されるのは適切なターゲット設定をしているからだ。
今後の経済回復は二極化していくだろう。
今日の成功が明日続くとは限らないのがニューノーマルの時代だ。
日々変化する消費行動に企業側も慣れていかなければならない。
テクノロジーを使いビジネスモデルを柔軟に変えていくべきだ。
■ オフライン
オフラインとは、他のコンピュータやノードと接続されていない状態の
ことを言う。
■ オンライン
オンラインは、コンピュータネットワークで、ノードが当該ネットワークに
接続されてサービスの享受が可能な状態を示す。
■ ディスラプション
ディスラプション(Disruption)とは、文字通り「破壊」という意味だ。
■ ニューノーマル
ニューノーマル(New Normal)を直訳すると「新しい常態」という
意味になります。社会に大きな変化が起こり、変化が起こる以前とは
同じ姿に戻ることができず、新たな常識が定着することを指します。
「新常態」とも呼ばれます。
—セントラル・リテールCEO ヨン・ポカサブ氏
● 宝飾品、ECに商機
新型コロナの影響で厳しい局面だが、電子商取引(EC)の売上高は3倍に
増えている。欧州は第2波によるロックダウン(都市封鎖)が目立ち始めて
深刻な状況だ。
コロナ前は欧州の富裕層がロンドンやパリに旅行して高級ブランドの
消費を支えていた。
ただ、中国などは回復してきている。個人消費が落ち込む中でも、宝飾品は
意外と好調だ。コロナによる隔絶で逆に人と人とのつながりの大事さを
再確認し、誕生日や記念日の贈り物が増えたのではないか。
システムや倉庫、物流などを含めてオンライン化への対応を進めた。
それぞれの国に合わせた戦略を推進している。
例えば、中国では普及している対話アプリ「微信(ウィーチャット)」で
買い物をしやすくした。アリババ集団の高級ブランド専用サイトにも
出店し、動画を配信した。
特にカルティエの顧客の6割を占めるミレニアム世代はECとの親和性が
高い。フェイスブックやインスタグラムといったSNS(交流サイト)を
コミュニケーションツールとして活用している。ただ、高級品になれば
なるほどオンラインで買う前に試してみたいというニーズが強くなる。
実店舗とオンラインの両方に力をいれていく。
仏LVMHモエヘネシー・ルイヴィトン(LVMH)が米ティファニーの買収で
合意したが、世界の主要なブランドで再編が進むとは思わない。
カルティエは高級ブランドのリーダーとして、一目でカルティエだと
わかるデザインを今後も追求する。
■ ロックダウン
ロックダウンは、緊急事態により、建物やエリアへの出入りが自由に
できない状況をいう。
■ 隔絶
—-カルティエ・インターナショナル社長兼CEO
シリル・ヴィニュロン氏 ——
● 車産業、EVで大競争
車載分野では自動車業界が100年に1度の技術革新をしている。
今までは系列取引などでうまくいってきたが、これまでになかった
大きな競争が起こる。
一つは価格競争だ。自動車は今まで価格競争が起きておらず、むしろ
価格が上がっていた。
そこに電気自動車(EV)化が進んで、米テスラのような車とは関係の
なかった新参者が出てきた。
「年4回新製品が出る」という人もいる。この業界は革新的に変わる。
自動車産業は日本の基幹産業であり、世界的な競争に勝ってもらいたい。
系列取引から脱却してもらわないといけない。
2030年以降に自動車の過半数がEVになると、自動車価格は現在の5分の1
程度になるだろう。部品点数も半分になる。
自動車メーカーがハードで競争する時代は終わり、自動運転などソフトでの
競争になる。ハード部分は我々のような専業メーカーに任せてもらいたい。
系列取引そのものが悪いのではない。ただ競争環境が激化している。
あまり狭い範囲でモノを買ったり売ったりしていては「井の中のかわず」
ではないが知らぬうちに戦いに負けてしまうという危機感がある。
日本の経営者だからこそ、日本企業が負けていくことはよいことと
思えない。
—–日本電産会長兼CEO 永守 重信氏—–
この続きは、次回に。