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Next Stage 令和4年1月9日「春秋」

日経新聞 2022年(令和4年)1月3日「コメンテーターが読む2022」に

〝ベンチャー進化の伸び代〟の記事が掲載されておりました。

ご参考に、「代表のブログ」でご紹介致します。

 

2022.1.9

株式会社シニアイノベーション

代表取締役 齊藤 弘美


 

コメンテーターが読む2022

 

ベンチャー進化の伸び代

 

日本の起業「P&G」で磨け

 

バイオ素材、資源循環、配車、デジタルフォーメーション(DX)——。

新興企業の支援を手がけるフォースタートアップのまとめた国内スタート

アップの資金調達ランキング(2021年1〜11月)の上位には多彩な顔ぶれが

並ぶ。

ベンチャーエンタープライズセンターによれば、21年7月〜9月期の日本の

ベンチャー投資は591億円と前年同期から7割超も伸びた。

ファンド組成も上向いている。勢いを保ったまま22年を迎えた。

とはいえ、新興企業が業界地図を塗り替える米国のような状況にはない。

国の競争力を高めるには、個々のスタートアップが強くなれるような起業の

生態系に進化させる必要がある。わたしが考える切り口は2つ。

「P」と「G」だ。

まずPは、ピア(Peer)を指し仲間、同輩を意味する。

新興勢力同士が手を組んで会社の価値を高める。

そんなアプローチといえる。

12年設立のフィンテック企業、マネーフォワードはヒントになる。

東証マザーズに上場して以降、スタートアップ6社を買収しグループに

加えた。クラウド会計など主力事業と相乗効果が高い領域だ。

買収した企業の幹部をグループ経営の中枢に何人も配置している点に注目

したい。例えば最初に買収したクラビス。

その創業者で最高経営責任者(CEO)の菅藤達也氏は現在、グループ全体の

買収戦略を担う。クラビス単独ではできない規模の仕事ではできない規模の

仕事に手応えを感じている。

マネーフォワードの辻庸介CEOが話す。

「私たちの経営陣にはないものを彼らは持っている。各人の芯の強さを

尊重できれば、いいチームができる」。

21年には東証1部に移り、時価総額は3694億円にのぼる。

起業家が仲間のように集う経営が土台にある。

近年はオープンイノベーションの名のもと、スタートアップと大企業の

連携が叫ばれてきた。引き続き大事だが、新興と新興の結合が生む前向きに

化学反応もある。スタートアップの層が厚みを増してきたからこそ可能な

手段だ。

M&A(合併・買収)に限らない。人口知能(AI)の学習システムで成長する

atama Pius(東京・港)は、名刺管理のSansanを率いる寺田新弘CEOを

社外取締役にした。資金調達や上場、海外展開といった重いテーマを

atama社の稲田大輔CEOが長年相談してきた相手が寺田氏だった。

「新しいビジネスモデルをつくったSansanの事例を聞くと、深く、学びが

多い。それを踏まえて意思決定できる」。

一方通行ではない。寺田氏も企業文化の醸成などをatama社から学ぶ。

濃い知の共有が双方の力量を底上げする。

ベンチャーキャピタルのMIRAISE(同・渋谷)はこれに近い発想を取り

入れている。日本のデジタル化に弾みをつけるエンジニア起業家に資金を

出すが、約40社ある投資先には相互に学び合うピアラーラングを求める。

オンラインコミュニティーや訓練プログラムを用意し、起業家たちが経営の

悩みや役立つ情報を共有、切磋琢磨(せっさたくま)する環境を整える。

みな似た境遇にある分、自社を客観視できたり、リアルな知見を得たり

しやすい。

もう一つ切り口のGはグローバル。

世界の動向にアンテナを張るのが当たり前で、日本に閉じこもらず外に

開かれた生態系をめざしたい。

後払い決済のPaidy(同・港)が21年、米ペイパル・ホールディングスの

傘下に入った。

Paidyは英語での情報発信を心がけ、海外の投資家を引き寄せてきた。

杉江陸CEOは、ペイパルを後ろ盾に、より大がかりな挑戦への道が開ける

とみる。

いま杉江氏のもとには出資や助言を求めるZ世代の起業家が連日訪ねて

くる。彼らを海外の投資家とつなげば、英語を話し出し、自分たちの事業が

海外でどんな状況かわかってくる—-。そんな支援をしたいという。

有望スタートアップを中心に海外からの資金調達が目立ち始めた。

日本市場に軸足を置く事業でも海外投資家とのパイプ、グローバルな視点を

持てば経営の武器になる。

新興企業をテコにした経済の活成化は世界的な争いだ。

スタートアップが育ちやすい都市のランキングで東京は9位。

順位を上げてきたが日本にはまだ伸び代がある。

新興勢力に向かう人材や資金の量を増やすだけでなく、質の変化も

問われる年になる。

 

村山 恵一 IT(情報技術)、スタートアップをカバーする。

シリコンバレー駐在時には、iPhone投入で絶頂期を迎えたジョブズ氏

率いるアップルを取材した。編集委員、論説委員を経て2017年2月から

現職。著書に「STARTUP 起業家のリアル」。

 

●●日本のベンチャー投資は堅調に推移●●

 

 2020/1〜3 約390億円

 2020/7〜9 約310億円

 2021/1〜3 約420億円

 2021/7〜9 約591億円

 

●●起業の生態系をどう強くするか●●

 

□ マネーフォワードを株価と主な買収

 

● P/ピア(仲間と手を組む)

 

クラビス(経理の記帳自動化)

ナレッジラボ(経営分析クラウド)

スマートキャンプ(SaaSマーケティング)

HiTTO(AIチャットポット)

 

□ 組織をフラットにしたい—マネーフォワードの辻氏。

 

●●スタートアップ都市のランキング●●

 

● G/グローバル(世界の動向に目配り)

 

① シリコンバレー

② ロンドン

  ニューヨーク

④ 北京

⑤ ボストン

⑥ ロサンゼルス

⑦ テルアビブ

⑧ 上海

⑨ 東京

 

※ 若い起業家は世界を見ている—Paidyの杉江氏。

 

(注)米スタートアップ・ゲノムの2021年調査より。数字は順位


 

シニアの働き方を今後、いろいろとご提案していきたいと思っている中で、

私は、「共存」「共栄」「互恵」が大事なキーワードだと思っています。

一人ひとりではなく、同じ志をもつ仲間が集い、多くの知見、実務経験を

集合させることで、目的を達成することが大変、重要であると考えて

おります。

その為の仕組み作りを今後、構築するためには、貪欲に情報を収集して

いくつもりです。

 

2022.1.9

株式会社シニアイノベーション

代表取締役 齊藤 弘美

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