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ピーター・F・ドラッカー「経営者の条件」㊿+78

訳者あとがき

 

本書は、経済学を創始しかつ確立した経営学者、ピーター・F・ドラッカーの

経営書の三大古典の一つThe Effective Executive1964(旧訳『経営者の条件』、

ダイヤモンド社、一九六六年)の最新訳であって、今般ドラッカー名著集

「P・F・ドラッカー・エターナル・コレクション」の第一巻として

刊行することになったものである。

原著初版発行のちょうど四○年後に〝What Makes an Effective

Executive〟と題して『ハーバード・ビジネス・レビュー』誌に寄稿した

論文を序章としてこれに加えた。

ドラッカーの関心は文明にある。『断絶の時代』『ポスト資本主義社会』の

著者として、また、『ウォールストリート・ジャーナル』『ハーバード・

ビジネス・レビュー』の執筆者として、ドラッカーは、現代社会最高の

哲人である。

そのドラッカーが現代文明の担い手たる組織に焦点を合わせ、組織の

マネジメントに力を入れマネジメントの父とされるにいたったのは当然の

ことだった。その成果が組織に働く者に対し多大な影響を与えることに

なった『現代の経営』であり、『創造する経営者』であり、本書『経営者の

条件』だった。今日先進国経済の基盤となった経営学の古典がこれらの

本だった。

プラトンからマキュヴェリにいたるヨーロッパの賢人たちが、それぞれの

自体の支配者たちに教えてきたように、現代の働く人たち全員のために

書いた万人のための帝王学が本書『経営者の条件』である。

本書は、普通の働く人たちのための本である。

経営者のためだけの本ではない。現にこの本の中で、上司に命じられた

こと以上の仕事をする人はすべてエグゼクティブであるといっている。

そのため本書では、executiveは経営者ではなくエグゼクティブと訳した。

とにかく何ページかでも良い。読んでいただきたい。面白いはずである。

即日役に立つだけでなく、思い当たることばかりである。

そして何よりも興奮させられるはずである。当然のことながら、古典とは

面白いものである。ドラッカーは本書において、仕事ができるように

なろうとする者は必ずできるようになる、成果をあげることは身につけ

られるし、身につけなければならないとした。

本書の刊行にあたっては、ダイヤモンド社の前澤ひろみ氏にお世話になった。

深く謝意を表する次第である。ちなみに原題のThe Effective Executiveは、

真意を訳せば「できる人」である。

 

二○○六年一○年       上田 惇生

 

● 創始

 

新たに物事をはじめること。また、物事のはじまり。

「新式の技法を―する」「―者」

 

● 哲人

 

知恵がすぐれ、見識高く、道理に通じた人。また、哲学者。

 

● プラトン

 

プラトン(プラトーン、古代ギリシャ語Πλάτων、Plátōn、: Plato、

紀元前427年 – 紀元前347年)は、古代ギリシア哲学者である。

ソクラテスの弟子にして、アリストテレスの師に当たる。

プラトンの思想は西洋哲学の主要な源流であり、哲学者ホワイトヘッド

「西洋哲学の歴史とはプラトンへの膨大な注釈である」という趣旨のことを

述べた[注 1]。『ソクラテスの弁明』や『国家』等の著作で知られる。

現存する著作の大半は対話篇という形式を取っており、一部の例外を除けば、

プラトンの師であるソクラテスを主要な語り手とする[1]

青年期はアテナイを代表するレスラーとしても活躍し、イストミア大祭

出場した他、プラトンという名前そのものがレスリングの師から付けられた

仇名であると言われている

 

● マキュヴェリ

 

マキャベリ(Niccolò di Bernardo Machiavelli)

 

[1469~1527]イタリアの外交官・政治理論家。

政治をキリスト教的倫理から解放し、近代政治学史学とされる。

著「君主論」「ローマ史論」「フィレンツェ史」「戦術論」など。マキャベッリ。マキアベリ。

 

● 自体

 

もともとの性質。本性。根本。

「―は親に似て大臆病の者なりければ」〈仮・浮世物語・一〉


 

今回で、P・F・ドラッカー『経営者の条件』が終了となります。

 

私個人は、P・F・ドラッカーに心酔(ある人を心から慕い、尊敬すること)

しており、いろいろな書籍を拝読(謹んで読む)しております。

 

仕事や会社経営、そして人間形成にも役立っているように感じております。

 

8月9日(火)は、東京医療センターに入院。

8月10日午前9時に手術を致しました。

病名は、「正中頸同胞」。

当初の退院予定は、13日(土)でしたが喉の腫れがひかず、本日(14日)と

なりました。

未だに喉の腫れが引いておらず、早く腫れが引くよう願っております。

明日からは、通常に働く予定です。

 

入院中は、ベッドに腰掛けながら「代表のブログ」を更新しておりました。

また、〝P・F・ドラッカー『創造する経営者』〟も再読しており、

次回よりご紹介したいと思います。

 

 

2022年8月14日

 

株式会社シニアイノベーション

代表取締役 齊藤 弘美

(東京医療センター 耳鼻咽喉科3A病棟にて)

 

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